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3章
part 178『盲点』
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真冬は、瞳を閉じ全神経を刀に集中させる。自分の最愛の人が打った最後の刀を握る。
すると真冬の閉じているはずの視界は、外の光景を映し出す。狼の構成している核のようなもの、それに纏わりつくどんよりとした気配、そして、狼と攻防を繰り広げるイズキとマコト。
まるで、真冬を補助するように全てのものがはっきりと認識できる。
もっと、集中すれば、相手の体の中を覗き見ることも可能かもしれないと感じるほどに真冬の感覚を鋭敏にさせる。
まるで、ウチガネが真冬を助けているのではと感じるその感覚に自然と真冬は笑みをこぼした。
これなら、ミスをする事すらあり得ない。真冬はそう確信した。絶対に外さない。
「なら、これでどうだよ!」
マコトは、魔法によって電撃の槍を作り出し投擲する。投擲された槍は、狼の胴体を貫き、その体全身に電気を走らせる。
体内の水分が沸騰する様な高電圧を受け狼は、苦しげに吠える。しかし、それも一瞬の事ですぐに態勢を立て直そうとする。
しかし、すぐにイズキが狼の尻尾を持ち、渾身の力を込めて背負い投げた。
地震の数倍も大きいはずの狼の体を浮かしそのまま、背中から狼は地面に落下する。
「いけますか? 真冬さん」
「はい。十分です。絶対に外しません。」
問いかけるマコトに自信満々に答え、真冬は、走った。目を閉じて確実に斬るものだけを意識に捉え、研ぎ澄まされた一閃は、機械よりも正確に狼の体を斬った。
その一撃は、狼の体を傷つける事はなかった。しかし、明らかに今までの戦いで一番苦しそうに狼はのたうちまわる。
そして、次の瞬間、狼の体は、まばゆい光を放ち弾ける様に消滅した。
呪いの効果はその性質上、かけるものが強大であれば、あるほどに代償は大きくなる。
手練れの鬼を相手に互角以上の戦いをするために支払われたのは、おそらく自分自身の命であった。
「結局、餓狼衆のメンバーだったって事ですかね。」
狼が消滅するのを見ながらマコトは、溜息を吐きながらそう言った。
「そのようですね。まさか、命がけの特攻をしてくるとは思ってもみませんでした。こちらも結構な被害が出ていますし、これ以上の深追いは危険かもしれません。」
真冬はそう言ってきた道を引き返す事を提案する。鬼の身体能力ならば、今から帰るのも難しくはない。そう思っていると日向の存在を思い出し、真冬は、日向のいた場所に向かって声をかける。
しかし、反応は一切ない。出てくる気配もない。
「日向さん?」
日向は、いなくなっていた。
すると真冬の閉じているはずの視界は、外の光景を映し出す。狼の構成している核のようなもの、それに纏わりつくどんよりとした気配、そして、狼と攻防を繰り広げるイズキとマコト。
まるで、真冬を補助するように全てのものがはっきりと認識できる。
もっと、集中すれば、相手の体の中を覗き見ることも可能かもしれないと感じるほどに真冬の感覚を鋭敏にさせる。
まるで、ウチガネが真冬を助けているのではと感じるその感覚に自然と真冬は笑みをこぼした。
これなら、ミスをする事すらあり得ない。真冬はそう確信した。絶対に外さない。
「なら、これでどうだよ!」
マコトは、魔法によって電撃の槍を作り出し投擲する。投擲された槍は、狼の胴体を貫き、その体全身に電気を走らせる。
体内の水分が沸騰する様な高電圧を受け狼は、苦しげに吠える。しかし、それも一瞬の事ですぐに態勢を立て直そうとする。
しかし、すぐにイズキが狼の尻尾を持ち、渾身の力を込めて背負い投げた。
地震の数倍も大きいはずの狼の体を浮かしそのまま、背中から狼は地面に落下する。
「いけますか? 真冬さん」
「はい。十分です。絶対に外しません。」
問いかけるマコトに自信満々に答え、真冬は、走った。目を閉じて確実に斬るものだけを意識に捉え、研ぎ澄まされた一閃は、機械よりも正確に狼の体を斬った。
その一撃は、狼の体を傷つける事はなかった。しかし、明らかに今までの戦いで一番苦しそうに狼はのたうちまわる。
そして、次の瞬間、狼の体は、まばゆい光を放ち弾ける様に消滅した。
呪いの効果はその性質上、かけるものが強大であれば、あるほどに代償は大きくなる。
手練れの鬼を相手に互角以上の戦いをするために支払われたのは、おそらく自分自身の命であった。
「結局、餓狼衆のメンバーだったって事ですかね。」
狼が消滅するのを見ながらマコトは、溜息を吐きながらそう言った。
「そのようですね。まさか、命がけの特攻をしてくるとは思ってもみませんでした。こちらも結構な被害が出ていますし、これ以上の深追いは危険かもしれません。」
真冬はそう言ってきた道を引き返す事を提案する。鬼の身体能力ならば、今から帰るのも難しくはない。そう思っていると日向の存在を思い出し、真冬は、日向のいた場所に向かって声をかける。
しかし、反応は一切ない。出てくる気配もない。
「日向さん?」
日向は、いなくなっていた。
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