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4章
Part 342『本心』
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トボトボと3人で帰り道を歩く。さっきまであんなに楽しんでいたはずなのに会話がない。
ユキはずっと黙ったままだったから俺達もそれにつられる様に黙っていた。
「ユキさん、歩くのが億劫だったら瞬間移動も出来ますよ?」
気まづさに耐えきれなかったのかサクヤは声をかけるがユキは首を振る。
「最後なんですよね。」
ユキももう分かってはいるはずだが、それでも確認するようにユキは尋ねた。
「・・・・・・はい。私の桜の木が散った時、私は完全に記憶を失います。」
「・・・・・・」
ユキはそれを聞くと再び黙り込んでしまって、静寂がまた訪れる。
気がつけばユキの家の近くまで来ていた。ユキもそれに気づくとこちらの表情を伺う。
「サクヤさん・・・・・・今日は、遊んでくれて・・・・・・ありがとうございます。」
ユキはそう言って頭を下げた。言葉は必死に押し出した力無い声で、無理矢理に絞り出しているのが分かった。
「ユキ、大丈夫だよ。素直に自分の気持ちを言っても良いんだよ。後悔しないようにした方がいい。」
ユキは根本的に自分の主張をしない。相手に気を使い過ぎる。元々、親からも友人からも妖怪を見える特性から避けられていたのだ。そんなユキが少しでも自分を好きになってもらおうといい子であろうとしてしまうのは、必然だ。
我が儘を言って嫌われたくない。不満をぶつけて嫌がられたくない。
ユキはどんな自分でも受け入れてくれると認識していない。けれど、それではいつか壊れてしまう。
良い子であろうとする事は、言ってしまえば常に無理をしている状態だ。
常に誰も自分を受け入れてくれないと思いながら生きるのはどれだけ疲れるだろうか。
ユキは黙って何かを言いかけては口を噤んでを繰り返している。不安感は拭いさることは難しいのかもしれない。
サクヤはそうしているユキを抱擁する。突然の事にユキは目を白黒させながら戸惑っている。
しかし、サクヤは囁く様にユキに話しかける。
「ユキさん。私はユキさんに会えて良かったです。頑張ってるところも、とっても優しいところも、笑うとすっごく可愛いところも、全部大好きです。ユキさんは私と出会ってどうでしたか?」
「楽しかった。私も・・・・・・サクヤさんが大好きだから」
「ありがとうございます。」
「でも・・・・・・」
「はい。」
「記憶のなくなったサクヤさんは私の知らないサクヤさんで・・・・・・友達になれるか分からない。」
その言葉は、ユキの素直な気持ちだったと思う。記憶がなくなれば、人は変わる。ユキはそれを自分の体験から知っている。
過去の嫌な記憶を失ったユキは、自分が変わったらしいことを母親から聞いている。
別人になってしまったサクヤとまた友達になれるかどうか分からない。
「凛さんもお兄さんも来年はっていうけど、来年に会うサクヤさんは、私達のことも全部忘れてるもん。」
「そうですね。」
「お別れしたくない。もう会えないなんて嫌だよ。」
ユキは声をあげて泣いた。サクヤは何も言わずにユキの頭を優しく撫で続けた。
ユキはずっと黙ったままだったから俺達もそれにつられる様に黙っていた。
「ユキさん、歩くのが億劫だったら瞬間移動も出来ますよ?」
気まづさに耐えきれなかったのかサクヤは声をかけるがユキは首を振る。
「最後なんですよね。」
ユキももう分かってはいるはずだが、それでも確認するようにユキは尋ねた。
「・・・・・・はい。私の桜の木が散った時、私は完全に記憶を失います。」
「・・・・・・」
ユキはそれを聞くと再び黙り込んでしまって、静寂がまた訪れる。
気がつけばユキの家の近くまで来ていた。ユキもそれに気づくとこちらの表情を伺う。
「サクヤさん・・・・・・今日は、遊んでくれて・・・・・・ありがとうございます。」
ユキはそう言って頭を下げた。言葉は必死に押し出した力無い声で、無理矢理に絞り出しているのが分かった。
「ユキ、大丈夫だよ。素直に自分の気持ちを言っても良いんだよ。後悔しないようにした方がいい。」
ユキは根本的に自分の主張をしない。相手に気を使い過ぎる。元々、親からも友人からも妖怪を見える特性から避けられていたのだ。そんなユキが少しでも自分を好きになってもらおうといい子であろうとしてしまうのは、必然だ。
我が儘を言って嫌われたくない。不満をぶつけて嫌がられたくない。
ユキはどんな自分でも受け入れてくれると認識していない。けれど、それではいつか壊れてしまう。
良い子であろうとする事は、言ってしまえば常に無理をしている状態だ。
常に誰も自分を受け入れてくれないと思いながら生きるのはどれだけ疲れるだろうか。
ユキは黙って何かを言いかけては口を噤んでを繰り返している。不安感は拭いさることは難しいのかもしれない。
サクヤはそうしているユキを抱擁する。突然の事にユキは目を白黒させながら戸惑っている。
しかし、サクヤは囁く様にユキに話しかける。
「ユキさん。私はユキさんに会えて良かったです。頑張ってるところも、とっても優しいところも、笑うとすっごく可愛いところも、全部大好きです。ユキさんは私と出会ってどうでしたか?」
「楽しかった。私も・・・・・・サクヤさんが大好きだから」
「ありがとうございます。」
「でも・・・・・・」
「はい。」
「記憶のなくなったサクヤさんは私の知らないサクヤさんで・・・・・・友達になれるか分からない。」
その言葉は、ユキの素直な気持ちだったと思う。記憶がなくなれば、人は変わる。ユキはそれを自分の体験から知っている。
過去の嫌な記憶を失ったユキは、自分が変わったらしいことを母親から聞いている。
別人になってしまったサクヤとまた友達になれるかどうか分からない。
「凛さんもお兄さんも来年はっていうけど、来年に会うサクヤさんは、私達のことも全部忘れてるもん。」
「そうですね。」
「お別れしたくない。もう会えないなんて嫌だよ。」
ユキは声をあげて泣いた。サクヤは何も言わずにユキの頭を優しく撫で続けた。
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