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2章
Part 59 『同行と別離』
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「私は、凪に関する記憶を消したいんだ。だから、私は魔女探しは辞めない。ごめん。峰」
噂は、結局はただの噂で、彼女自身は、普通の女の子で、誤解は誤解を生み、噂には尾ひれが付いていく。人々が面白がれるように誇張し変形して、最後には、元の形すらわからなくなっていく。
柏木さんは、友人だったその子の記憶を消したいと言う。友達になんてなるんじゃなかった。なんて、親友から言われる気分はどうだろうか。自分には想像もつかない。だからこそ、否定なんて出来ない。
彼女には、危険に身を投げるだけの覚悟と目的がある。なら、誰がどう言ったって止める事なんて出来ないと思うし、生半可な気持ちでそれを止めるのも彼女に対して失礼な気がした。
だから、胸に残るモヤモヤとした気持ちは、吐き出すべきではない。
そして、彼女が止まらないと言うのなら俺は、彼女の側にいるべきだと思った。
「なら、協力しますよ。俺は、妖怪の姿が見えるのでどこが危ないかある程度は分かります。一緒に探しましょう。」
「良いの?」
「はい。止めようかと思いましたけど、そっちの方がお互い良いでしょ? 俺も魔女を探さないといけないですし・・・」
「ありがとう。やっぱり、峰はいい奴だ。」
「ただ、ちゃんと危ないって言ったら迂回してくださいよ?」
「うん。約束する。絶対に守る」
柏木さんは、小指を立ててこちらに差し出してくる。指切りをしようとアピールされているようだったが正直恥ずかしい。
この歳で指切りとか恥ずかしいんだけどなぁと思いながら俺も柏木さんと同じように小指を立てて指切りをする。
「ゆびきりげんまん嘘ついたら腹千回さーす」
「罪が重い!?」
いや、針を千本飲ますのもやばいけども、なんか生々しいよ・・・
「腹切った!」
「破る気満々じゃないですか!」
そう言うとクスクスと柏木さんは、笑ってその後に俺の目をまっすぐに見て「冗談、本当に約束は守る。」としっかりと言った。
柏木さんは、約束を守れなくて嘘をついてしまったことを後悔しているのだろう。だったら、約束は守ってくれるだろう。
「けど、今日はもう帰りましょうか。駅の方も騒がしくなってるでしょうし・・・」
「うん。じゃあ、帰る。」
「大丈夫ですか? 帰り道わかりますか?」
「大丈夫、家には毎日帰ってるから」
送って言ったほうがいいかなと思いながらも大丈夫という柏木さんの言葉を信用して俺は、柏木さんと別れる事にする。
「じゃあ、また明日」
「はい。また明日」
こういうやり取りをするのもなんだか子供の頃のようだ。帰り道を歩きながら指切りをした事や別れる時に挨拶をしたことを思い出す。
照れくさいとは思いながらも悪い気分ではない。
「峰さん」
俺がそんなことを考えているとさっきまで黙っていたサクヤが声をかけてくる。
「ん? どうしたんだ?」
「あの・・・いえ・・・私、明日から一人で行動しますね。」
サクヤの発言に驚いてつい立ち止まってしまう。
「え? いきなりどうしたんだよ。」
「いえ、やっぱり分担して周りを探したほうがいいと思うんです。それに見えてない柏木さんと3人で行動するのは多分・・・お互い難しいと思いますし・・・」
確かに分かれて行動するのも手段で、見えない柏木さんがいる以上、ほとんど、柏木さんと俺の会話になってしまう。実際、今日サクヤは、柏木さんと会ってからほとんど会話らしい会話をしていなかった。
サクヤがそれを望んでいるというのなら・・・
「わかった。けど、危なくなったらすぐに逃げるんだぞ?」
「はい。大丈夫ですよ。むしろ、峰さんこそ、気をつけてくださいね。じゃあ、私はここで」
そう言ってサクヤはフヨフヨと空を飛んで山の方に帰っていった。
俺はその姿を見送ったのだった。
噂は、結局はただの噂で、彼女自身は、普通の女の子で、誤解は誤解を生み、噂には尾ひれが付いていく。人々が面白がれるように誇張し変形して、最後には、元の形すらわからなくなっていく。
柏木さんは、友人だったその子の記憶を消したいと言う。友達になんてなるんじゃなかった。なんて、親友から言われる気分はどうだろうか。自分には想像もつかない。だからこそ、否定なんて出来ない。
彼女には、危険に身を投げるだけの覚悟と目的がある。なら、誰がどう言ったって止める事なんて出来ないと思うし、生半可な気持ちでそれを止めるのも彼女に対して失礼な気がした。
だから、胸に残るモヤモヤとした気持ちは、吐き出すべきではない。
そして、彼女が止まらないと言うのなら俺は、彼女の側にいるべきだと思った。
「なら、協力しますよ。俺は、妖怪の姿が見えるのでどこが危ないかある程度は分かります。一緒に探しましょう。」
「良いの?」
「はい。止めようかと思いましたけど、そっちの方がお互い良いでしょ? 俺も魔女を探さないといけないですし・・・」
「ありがとう。やっぱり、峰はいい奴だ。」
「ただ、ちゃんと危ないって言ったら迂回してくださいよ?」
「うん。約束する。絶対に守る」
柏木さんは、小指を立ててこちらに差し出してくる。指切りをしようとアピールされているようだったが正直恥ずかしい。
この歳で指切りとか恥ずかしいんだけどなぁと思いながら俺も柏木さんと同じように小指を立てて指切りをする。
「ゆびきりげんまん嘘ついたら腹千回さーす」
「罪が重い!?」
いや、針を千本飲ますのもやばいけども、なんか生々しいよ・・・
「腹切った!」
「破る気満々じゃないですか!」
そう言うとクスクスと柏木さんは、笑ってその後に俺の目をまっすぐに見て「冗談、本当に約束は守る。」としっかりと言った。
柏木さんは、約束を守れなくて嘘をついてしまったことを後悔しているのだろう。だったら、約束は守ってくれるだろう。
「けど、今日はもう帰りましょうか。駅の方も騒がしくなってるでしょうし・・・」
「うん。じゃあ、帰る。」
「大丈夫ですか? 帰り道わかりますか?」
「大丈夫、家には毎日帰ってるから」
送って言ったほうがいいかなと思いながらも大丈夫という柏木さんの言葉を信用して俺は、柏木さんと別れる事にする。
「じゃあ、また明日」
「はい。また明日」
こういうやり取りをするのもなんだか子供の頃のようだ。帰り道を歩きながら指切りをした事や別れる時に挨拶をしたことを思い出す。
照れくさいとは思いながらも悪い気分ではない。
「峰さん」
俺がそんなことを考えているとさっきまで黙っていたサクヤが声をかけてくる。
「ん? どうしたんだ?」
「あの・・・いえ・・・私、明日から一人で行動しますね。」
サクヤの発言に驚いてつい立ち止まってしまう。
「え? いきなりどうしたんだよ。」
「いえ、やっぱり分担して周りを探したほうがいいと思うんです。それに見えてない柏木さんと3人で行動するのは多分・・・お互い難しいと思いますし・・・」
確かに分かれて行動するのも手段で、見えない柏木さんがいる以上、ほとんど、柏木さんと俺の会話になってしまう。実際、今日サクヤは、柏木さんと会ってからほとんど会話らしい会話をしていなかった。
サクヤがそれを望んでいるというのなら・・・
「わかった。けど、危なくなったらすぐに逃げるんだぞ?」
「はい。大丈夫ですよ。むしろ、峰さんこそ、気をつけてくださいね。じゃあ、私はここで」
そう言ってサクヤはフヨフヨと空を飛んで山の方に帰っていった。
俺はその姿を見送ったのだった。
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