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ーーは?
ーー今婚約解消と言ったか?
ウィリアムは一瞬言われたことが分からず固まった。
が、リリアナは何を思ったか再度その言葉を口にした。
「ですから婚約解消の提案です。この十年ウィリアム殿下は私といてずっとご不快だったでしょう?ニコリともされませんし、このお茶会も嫌々のように見受けられます。だからーー」
「いや!まて!」
すると慌てたようにウィリアムが話を遮る。
ーーえ?
ーーやはり提案でもまずかったのだろうか?
内心で焦るリリアナ。
だが、実はそうではなかった。
ウィリアムは婚約者として初めてリリアナに会った時からずっとリリアナが好きだったのだ。
ただ好きな女の子を前にうまく対応できないただの不器用さんなだけだったのである。
勿論リリアナの噂も知っていて自分を変えなければとも思っていたが現在進行形でうまくいっていないだけだった。
しかもこの婚約は王命。
まさかリリアナがこんな提案をするほどに追い詰められているとは思わなかったのだ。
ウィリアムはとにかくこの提案を阻止すべく
「いやだ!ダメだ!到底受け入れられない!」
と珍しく…いや、リリアナにとっては初めて声を荒げた。
リリアナは初めて見るウィリアムの慌てた様子に
ーーやはり王命を撤回しようとなると流石のウィリアム殿下も表情が崩れるのね。
なんて平和にもそんなことを思った。
だけどすぐに気を取り直してリリアナは言った。
「ですがこのままではウィリアム殿下も幸せにはなれません。政略結婚だといえど情すら湧かない私とではーー」
するとまたウィリアムが言葉を遮る。
ウィリアムはとにかく焦っていたのだ。
いつもなら見せることのない必死の形相でリリアナに訴える。
「そんなことはない!そうではないのだ!私は、私は心からリリアナを愛している!」
今度はリリアナが固まる番だった。
ーー今婚約解消と言ったか?
ウィリアムは一瞬言われたことが分からず固まった。
が、リリアナは何を思ったか再度その言葉を口にした。
「ですから婚約解消の提案です。この十年ウィリアム殿下は私といてずっとご不快だったでしょう?ニコリともされませんし、このお茶会も嫌々のように見受けられます。だからーー」
「いや!まて!」
すると慌てたようにウィリアムが話を遮る。
ーーえ?
ーーやはり提案でもまずかったのだろうか?
内心で焦るリリアナ。
だが、実はそうではなかった。
ウィリアムは婚約者として初めてリリアナに会った時からずっとリリアナが好きだったのだ。
ただ好きな女の子を前にうまく対応できないただの不器用さんなだけだったのである。
勿論リリアナの噂も知っていて自分を変えなければとも思っていたが現在進行形でうまくいっていないだけだった。
しかもこの婚約は王命。
まさかリリアナがこんな提案をするほどに追い詰められているとは思わなかったのだ。
ウィリアムはとにかくこの提案を阻止すべく
「いやだ!ダメだ!到底受け入れられない!」
と珍しく…いや、リリアナにとっては初めて声を荒げた。
リリアナは初めて見るウィリアムの慌てた様子に
ーーやはり王命を撤回しようとなると流石のウィリアム殿下も表情が崩れるのね。
なんて平和にもそんなことを思った。
だけどすぐに気を取り直してリリアナは言った。
「ですがこのままではウィリアム殿下も幸せにはなれません。政略結婚だといえど情すら湧かない私とではーー」
するとまたウィリアムが言葉を遮る。
ウィリアムはとにかく焦っていたのだ。
いつもなら見せることのない必死の形相でリリアナに訴える。
「そんなことはない!そうではないのだ!私は、私は心からリリアナを愛している!」
今度はリリアナが固まる番だった。
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