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プロローグ
開拓村の村長をする事になりました。その1
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そこは、真っ白な空間だった。
上下、左右とも真っ白な空間で、自分が立っているのかも怪しい感じがしている。
唯一の感覚は腕にしがみ付いている優希と、母親を庇うように肩に手を添えている雄介の存在だ。
時間にすれば、ほんの数秒だと思うが、お互いを認識できた事で心に余裕が出てきたことで、やっと目の前の『ベリニア開拓村支援センター』の看板?がポツン浮いていることに疑問がもてるようになった。
「優希、雄介、これは一体なんなんだ?」
「私もわからないわ」
「俺はわかる気がする」
雄介が話した直後、目の前に光が現れた。
光の存在を感じた瞬間、膝をつき手を組み拝んでいた。
本能で神様だと理解した。
「祈りは不要です。おもてをあげてください」
光の中から、心に染み渡る美しい声が響きわたり、歓喜と共に涙が出てきた。
なんと素晴らしい!
「あぁ、すみません。皆さんには力が強すぎましたね」
すると、目の前の神々しい光が段々と弱くなり、10代ぐらいの女の子が現れた。
「これでお話ができますか?」
先ほどまでの神々しさがなくなった事で、立ち上がることができるようになった。
横を見れば、優希も雄介も同じように落ち着いたらしく、立ち上がり少女を見つめている。
「あっあの、ここは何処なのでしょうか?、それと貴女様は・・・」
「私は創造神ニエル。先ずはお茶でも飲んで落ち着いてからお話ししましょう。」
そう言うと、目の前にテーブルと人数分の椅子が現れる。テーブルにはティーポットと人数分のカップ、クッキーの様なお菓子が置かれていた。
「さぁ、どうぞ」
優希と雄介が私に目でどうするか聞いてきたので先に座り、「頂戴します」と言いながらカップに口をつける。
うん?紅茶だよな?ちょっと風味が薄い?
優希も同様にカップに口をつけた後、一瞬首を傾げていた。
「さぁ、こちらのお菓子もどうぞ」
ニエル様から、今度はクッキーを勧めらる。
紅茶と同様にお礼を言いながら口に入れると、なんとも言えない薄味とモソモソ感。
失礼にならないよう、さり気無く紅茶で流し込んだ。
ひと通り食べ終えたところで、ニエル様は「如何でしたか?」と感想を求めてきた。
正直、美味しいかと聞かれたら、美味しくないと答えるレベルのお茶とお菓子であるが、神様の出されたものに文句を言えるわけがなく、回答に困っていると、ニエル様が苦笑いしながら事情を説明してくれた。
「あまり美味しくなかったでしょう?」
「いえ、そんなことは・・・」
「フフッ いいんですよ、私は創造神として初めてベリニアという世界を作りました。その世界は、山田さん達の地球とは違い、魔法や人間以外の種族がいます。創世当初は、魔法や他種族の力で、地球よりも早く文明が発展してきましたが、ある時から文明が停滞し発展が止まりました。」
「ニエル様!文明の停滞の結果が、このお茶やお菓子なのですね!」
横をみると、さっきまで大人しかった雄介が鼻息荒く、目を爛々と輝かしながら、ニエル様に話しかけている。
「仰る通りです。文明が停滞している事で、食文化や芸術などが育ち難く、ベリニアに住む子供達は、地球や他の世界の子供達より寂しい生活を送っているのです。」
なるほど!それは大変ですね!などと雄介が食い入る様に話をしている横で、優希が腕を掴んで私を呼んで耳元で話してきた。
(なんでここに居るか解らないんだけど・・・)
確かに、ニエル様の創世した世界の食生活や芸術云々は解ったが、肝心な話が出てこないので雄介との会話が切れたタイミングで聞いてみることにした。
「すみません。そろそろ、何で此方に呼ばれたのか教えて頂きたいのですが・・・」
私が恐る恐る聞いてみると、ニエル様がしまったと、はにかんだ様に頬を染めつつ少し早口になりながら説明をしてくれた。
上下、左右とも真っ白な空間で、自分が立っているのかも怪しい感じがしている。
唯一の感覚は腕にしがみ付いている優希と、母親を庇うように肩に手を添えている雄介の存在だ。
時間にすれば、ほんの数秒だと思うが、お互いを認識できた事で心に余裕が出てきたことで、やっと目の前の『ベリニア開拓村支援センター』の看板?がポツン浮いていることに疑問がもてるようになった。
「優希、雄介、これは一体なんなんだ?」
「私もわからないわ」
「俺はわかる気がする」
雄介が話した直後、目の前に光が現れた。
光の存在を感じた瞬間、膝をつき手を組み拝んでいた。
本能で神様だと理解した。
「祈りは不要です。おもてをあげてください」
光の中から、心に染み渡る美しい声が響きわたり、歓喜と共に涙が出てきた。
なんと素晴らしい!
「あぁ、すみません。皆さんには力が強すぎましたね」
すると、目の前の神々しい光が段々と弱くなり、10代ぐらいの女の子が現れた。
「これでお話ができますか?」
先ほどまでの神々しさがなくなった事で、立ち上がることができるようになった。
横を見れば、優希も雄介も同じように落ち着いたらしく、立ち上がり少女を見つめている。
「あっあの、ここは何処なのでしょうか?、それと貴女様は・・・」
「私は創造神ニエル。先ずはお茶でも飲んで落ち着いてからお話ししましょう。」
そう言うと、目の前にテーブルと人数分の椅子が現れる。テーブルにはティーポットと人数分のカップ、クッキーの様なお菓子が置かれていた。
「さぁ、どうぞ」
優希と雄介が私に目でどうするか聞いてきたので先に座り、「頂戴します」と言いながらカップに口をつける。
うん?紅茶だよな?ちょっと風味が薄い?
優希も同様にカップに口をつけた後、一瞬首を傾げていた。
「さぁ、こちらのお菓子もどうぞ」
ニエル様から、今度はクッキーを勧めらる。
紅茶と同様にお礼を言いながら口に入れると、なんとも言えない薄味とモソモソ感。
失礼にならないよう、さり気無く紅茶で流し込んだ。
ひと通り食べ終えたところで、ニエル様は「如何でしたか?」と感想を求めてきた。
正直、美味しいかと聞かれたら、美味しくないと答えるレベルのお茶とお菓子であるが、神様の出されたものに文句を言えるわけがなく、回答に困っていると、ニエル様が苦笑いしながら事情を説明してくれた。
「あまり美味しくなかったでしょう?」
「いえ、そんなことは・・・」
「フフッ いいんですよ、私は創造神として初めてベリニアという世界を作りました。その世界は、山田さん達の地球とは違い、魔法や人間以外の種族がいます。創世当初は、魔法や他種族の力で、地球よりも早く文明が発展してきましたが、ある時から文明が停滞し発展が止まりました。」
「ニエル様!文明の停滞の結果が、このお茶やお菓子なのですね!」
横をみると、さっきまで大人しかった雄介が鼻息荒く、目を爛々と輝かしながら、ニエル様に話しかけている。
「仰る通りです。文明が停滞している事で、食文化や芸術などが育ち難く、ベリニアに住む子供達は、地球や他の世界の子供達より寂しい生活を送っているのです。」
なるほど!それは大変ですね!などと雄介が食い入る様に話をしている横で、優希が腕を掴んで私を呼んで耳元で話してきた。
(なんでここに居るか解らないんだけど・・・)
確かに、ニエル様の創世した世界の食生活や芸術云々は解ったが、肝心な話が出てこないので雄介との会話が切れたタイミングで聞いてみることにした。
「すみません。そろそろ、何で此方に呼ばれたのか教えて頂きたいのですが・・・」
私が恐る恐る聞いてみると、ニエル様がしまったと、はにかんだ様に頬を染めつつ少し早口になりながら説明をしてくれた。
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