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第三章 亡霊、竜になる
第二十八話 ライジングドラゴン! #3
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大地に棹立ちになった竜は、首を大きく反らして咆哮を上げる。
グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
それは、魂を消し飛ばされそうになるほどの大音響。
レイも思わず目を眩ませて、剣を取り落としそうになった。
次の瞬間、古竜のごつごつとした鱗の隙間が赤く光りを放ち、それが一気に爆ぜる。
四方八方へと飛び散る炎。
まるで火のついた油へと、石を投げ込んだかのように街中へと炎の塊が降り注ぐ。
――手当たり次第だと!?
レイの姿を見失った古竜は、無差別攻撃に出たのだ。
このまま放置しておけば、カノカの街は全滅。今の攻撃だけでも、既にミーシャ達に危険が及んでいる。
――一刻も早く、仕留めなければ!
レイは焦りの中で、胸の奥底に散らばった自分の記憶へと手を伸ばす。
――何か、何かないのか!
形を取らない幾つもの記憶の断片を繋ぎ合わせていく内に、それは、ニコリと微笑む黒髪の少年の姿を形作った。
やがて――
レイは古竜の正面、平屋根の家屋の上へと静かに舞い降りた。
グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
レイの姿を見つけた古竜は大きく咆哮を上げると、ゆっくりと歩み寄ってくる。
古竜が一歩踏み出す度に、地面が波打ち、瓦礫と化した建物が音を立てて崩れ落ちた。。
レイは近づいてくる古竜を見据えながら、限界まで身体を捩じって剣を振りかぶる。
――そうだ。頼るべきは翼ではない。
剣の道。その要諦は足さばきにこそある。
膝を落として、足の裏へと気を集める。
――まだだ。まだ……。
そして、竜の口の中に、再び蒼い炎が揺らめいたその瞬間。
――ここだ!
レイは足の裏に送り込んだ気を、一気に爆発させた。
放たれた矢の様に、舞い上がる蒼い鱗の飛竜。
同時に古竜の口から、火柱が真っ直ぐに伸びてくる。
――ぐっ!
直撃こそしなかったものの、それはレイの身体の側面を炙る。
片方の翼が消し飛び、ちりちりと音を立てて鱗が煙を上げる。
肉が焼ける臭いが鼻を突いて、凄まじい痛みが神経を駆け上ってくる。
だが、レイは落ちない。
翼で飛んでいる訳では無いのだ。
レイは痛みに顔を歪めながら、口に咥えた剣を、残った片方の翼で支え、地面と水平に掲げた。
――これが最後だ。絞り出せ!
誰に向けたものでもない。それは、自分自身への叱咤。
その瞬間、一気に気を送り込まれた剣が、電流のような光を放ち、その刀身の延長線上に、長大な輝く刀身を形作る。
その長さ、実に三十メートル。
思わず目を見開き、逃げる様に首を背ける古竜。
だが、もう遅い。
レイの脳裏に、必死の形相で剣を跳ね上げる黒髪の少年の姿が浮かんだ。
――喰らえ! 昇竜斬!!
記憶の中の少年の叫び声とレイの声が重なって、青い光を放つ刀身が、竜の首の半ばにまで食い込んだ。
グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
それは、魂を消し飛ばされそうになるほどの大音響。
レイも思わず目を眩ませて、剣を取り落としそうになった。
次の瞬間、古竜のごつごつとした鱗の隙間が赤く光りを放ち、それが一気に爆ぜる。
四方八方へと飛び散る炎。
まるで火のついた油へと、石を投げ込んだかのように街中へと炎の塊が降り注ぐ。
――手当たり次第だと!?
レイの姿を見失った古竜は、無差別攻撃に出たのだ。
このまま放置しておけば、カノカの街は全滅。今の攻撃だけでも、既にミーシャ達に危険が及んでいる。
――一刻も早く、仕留めなければ!
レイは焦りの中で、胸の奥底に散らばった自分の記憶へと手を伸ばす。
――何か、何かないのか!
形を取らない幾つもの記憶の断片を繋ぎ合わせていく内に、それは、ニコリと微笑む黒髪の少年の姿を形作った。
やがて――
レイは古竜の正面、平屋根の家屋の上へと静かに舞い降りた。
グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
レイの姿を見つけた古竜は大きく咆哮を上げると、ゆっくりと歩み寄ってくる。
古竜が一歩踏み出す度に、地面が波打ち、瓦礫と化した建物が音を立てて崩れ落ちた。。
レイは近づいてくる古竜を見据えながら、限界まで身体を捩じって剣を振りかぶる。
――そうだ。頼るべきは翼ではない。
剣の道。その要諦は足さばきにこそある。
膝を落として、足の裏へと気を集める。
――まだだ。まだ……。
そして、竜の口の中に、再び蒼い炎が揺らめいたその瞬間。
――ここだ!
レイは足の裏に送り込んだ気を、一気に爆発させた。
放たれた矢の様に、舞い上がる蒼い鱗の飛竜。
同時に古竜の口から、火柱が真っ直ぐに伸びてくる。
――ぐっ!
直撃こそしなかったものの、それはレイの身体の側面を炙る。
片方の翼が消し飛び、ちりちりと音を立てて鱗が煙を上げる。
肉が焼ける臭いが鼻を突いて、凄まじい痛みが神経を駆け上ってくる。
だが、レイは落ちない。
翼で飛んでいる訳では無いのだ。
レイは痛みに顔を歪めながら、口に咥えた剣を、残った片方の翼で支え、地面と水平に掲げた。
――これが最後だ。絞り出せ!
誰に向けたものでもない。それは、自分自身への叱咤。
その瞬間、一気に気を送り込まれた剣が、電流のような光を放ち、その刀身の延長線上に、長大な輝く刀身を形作る。
その長さ、実に三十メートル。
思わず目を見開き、逃げる様に首を背ける古竜。
だが、もう遅い。
レイの脳裏に、必死の形相で剣を跳ね上げる黒髪の少年の姿が浮かんだ。
――喰らえ! 昇竜斬!!
記憶の中の少年の叫び声とレイの声が重なって、青い光を放つ刀身が、竜の首の半ばにまで食い込んだ。
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