65 / 166
第二章
大丈夫だから
しおりを挟む
「ふ、風華…」
「大丈夫だから…」
風華はそう言うものの…この部屋への入口には局員やメイドが俺達を逃がさないとばかりに立ちはだかっている。当然それは部屋についている窓がある場所も同じ。そんな立ちはだかる女性達を除いたとしても十人近くが俺達を囲んでいる。かけるさん…いや、かけるはというとメイド達に守られるように部屋の端へといつの間にか移動しているのが見てとれた。
ジリジリと距離を詰めてくる女性達…。
「あんたは…絶対あたしが守るから」
俺の方へと顔を向けるとニコッっと笑顔で安心させるかのようにそう言う風華。女性達の一人が隙ありとばかりに風華に掴み掛かり──
「風華っ!」
──掛かろうとして、風華に伸ばしたその手を逆に風華に掴まれると、どうやって倒したのかまでは分からなかったが、バタンと床に後頭部と背中を床に叩きつけた。
「ぐっ…っ…!?」
叩きつけられた女性はそのまま気を失ったようだ。受け身も取れずに後頭部から叩きつけられたらそうなるか…。
「凄っ…」
「べ、別にこれくらい…ふ、普通よ、普通」
「いや、ホント凄い」
「ば、ばかっ…こ、こんな時に褒めないでよねっ!?」
「──何いちゃついてんだっ!このっ!」
「べ、別にいちゃついてなんかないわよ!?」
「…ぁっ…っ…!?」
風華の言う通りいちゃついてるつもりは毛頭もないのだが、傍から見たらそんな風に見えるのか?とにかくそんな事を口にしながら襲いかかってきた女性の顎にショートアッパー?を叩き込む風華。女性はその場にガクンと力が抜けたように膝をついた。
「顎先をピンポイントで跳ねただけよ。脳を揺らしたから暫くは立てないでしょうけどね」
説明ありがとう。本人は軽く言ってるけど、ボクシングの漫画でそういう話を見た事がある。実際にそれを目にするとは思わなかったが。
「武器を預けたのは…痛いわね」
護衛用に腰に身に着けている、ゴム弾や麻酔弾を発射する銃はこの家のメイドに預かると言われて預けてるんだよな。こうなると思っていなかったし、管理局の局員も居るから安心してたわけなんだけど…。
「──お、お前等!なにやってるぅ!一片に掛かりやがれぇぇ!」
「「「「「はっ!」」」」」
かけるの一声に一斉にこちらへと向かってくる女性達。
「くっ…豊和にっ…!あたしの豊和にっ!近づくなぁぁぁ!!!」
何人かは倒したけど…流石に…な。俺?俺はあっけなく捕まったけど、何か?訓練受けてる女性達に俺が敵うわけないだろう?
「風華…大丈夫か?」
身動きとれないように、女性達に床に押しつけられている風華に問い掛ける。
「ば、ばかっ…あたしの事はいいのよ!」
「よくないからな?」
「…こ、こんな時にあたしの心配してる場合じゃあ…あんたは何とかして逃げて…自分の心配を…」
「心配するよ。風華は俺の大切な女性だから」
「…っ!?……ホント……ばか…なんだから…」
「ようやくか」
そう言って目の前にやって来たのはかける。
「…風華に手荒な事はしないで欲しい。なんでもするから頼む…」
「あん?」
「ちょっ!?あんた何言って…くっ!この!このっ!離せっ!離せぇぇぇぇぇ!」
♢♢♢
『──離せえぇぇぇぇぇ!』
あんな怒り狂ったような風華…初めて見る…。それは隣に居る凛も同じように思っているように思えた。凛だけじゃなく、風華を昔から知る梓希と優奈ちゃんもそれは同じだと思う。
「──それにしても…」
「あっ!お姉ちゃんも思った?」
「梓希も?」
「そりゃあ思うよね。豊和さんに大切な女性って…面と向かって言われたいよねぇ」
「だよね!風華だけズルいよね?」
「柚希の言う通りズルいのです!」
凛もそれの同調。
『──さて…もうそろそろネタバラシに行こうと思います!宜しいですか、みなさぁぁあん』
テレビからそんな女性の声。私達は今何を、しているのかというと、ジーチューブの生配信をテレビで観てるんだよね。配信しているのは元Aランクの俺様。豊和君と対談した男性だ。
生配信という事となにより豊和君が出ているという事でチャット欄も賑わっている。
∶ふぁぁぁぁっ!?もう!?
∶も、もう少し観てたい
∶もう少しでイケるからぁぁぁあ!!!
∶こんなの…観るだけでもヌける…
∶さ、先っぽだけ…先っぽだけでも
∶ふぅぅ…もうネタバラシか…
∶まさか…コレが…
∶豊和君の言葉に濡れ濡れ
∶ドッキリとは思ってないよね
∶そもそも気がついてないよね、二人とも
∶まさに今…ドラマのワンシーンみたいだし…
コメントにもあったみたいだけど…これドッキリなんだよね。私達は聞いてたから知ってたんだけど…後で絶対私達風華には怒られそう…。
あっ…でも…あんな風に言われたんだし…ノーカンだよね!?逆に羨ましいまであるし…。
『──テッテレーーー!』
あっ…ドッキリと書かれた札板を持って女性が豊和君達がいる部屋に突入して行った。
「あっ…豊和君と風華の目が点になってる…」
「大丈夫だから…」
風華はそう言うものの…この部屋への入口には局員やメイドが俺達を逃がさないとばかりに立ちはだかっている。当然それは部屋についている窓がある場所も同じ。そんな立ちはだかる女性達を除いたとしても十人近くが俺達を囲んでいる。かけるさん…いや、かけるはというとメイド達に守られるように部屋の端へといつの間にか移動しているのが見てとれた。
ジリジリと距離を詰めてくる女性達…。
「あんたは…絶対あたしが守るから」
俺の方へと顔を向けるとニコッっと笑顔で安心させるかのようにそう言う風華。女性達の一人が隙ありとばかりに風華に掴み掛かり──
「風華っ!」
──掛かろうとして、風華に伸ばしたその手を逆に風華に掴まれると、どうやって倒したのかまでは分からなかったが、バタンと床に後頭部と背中を床に叩きつけた。
「ぐっ…っ…!?」
叩きつけられた女性はそのまま気を失ったようだ。受け身も取れずに後頭部から叩きつけられたらそうなるか…。
「凄っ…」
「べ、別にこれくらい…ふ、普通よ、普通」
「いや、ホント凄い」
「ば、ばかっ…こ、こんな時に褒めないでよねっ!?」
「──何いちゃついてんだっ!このっ!」
「べ、別にいちゃついてなんかないわよ!?」
「…ぁっ…っ…!?」
風華の言う通りいちゃついてるつもりは毛頭もないのだが、傍から見たらそんな風に見えるのか?とにかくそんな事を口にしながら襲いかかってきた女性の顎にショートアッパー?を叩き込む風華。女性はその場にガクンと力が抜けたように膝をついた。
「顎先をピンポイントで跳ねただけよ。脳を揺らしたから暫くは立てないでしょうけどね」
説明ありがとう。本人は軽く言ってるけど、ボクシングの漫画でそういう話を見た事がある。実際にそれを目にするとは思わなかったが。
「武器を預けたのは…痛いわね」
護衛用に腰に身に着けている、ゴム弾や麻酔弾を発射する銃はこの家のメイドに預かると言われて預けてるんだよな。こうなると思っていなかったし、管理局の局員も居るから安心してたわけなんだけど…。
「──お、お前等!なにやってるぅ!一片に掛かりやがれぇぇ!」
「「「「「はっ!」」」」」
かけるの一声に一斉にこちらへと向かってくる女性達。
「くっ…豊和にっ…!あたしの豊和にっ!近づくなぁぁぁ!!!」
何人かは倒したけど…流石に…な。俺?俺はあっけなく捕まったけど、何か?訓練受けてる女性達に俺が敵うわけないだろう?
「風華…大丈夫か?」
身動きとれないように、女性達に床に押しつけられている風華に問い掛ける。
「ば、ばかっ…あたしの事はいいのよ!」
「よくないからな?」
「…こ、こんな時にあたしの心配してる場合じゃあ…あんたは何とかして逃げて…自分の心配を…」
「心配するよ。風華は俺の大切な女性だから」
「…っ!?……ホント……ばか…なんだから…」
「ようやくか」
そう言って目の前にやって来たのはかける。
「…風華に手荒な事はしないで欲しい。なんでもするから頼む…」
「あん?」
「ちょっ!?あんた何言って…くっ!この!このっ!離せっ!離せぇぇぇぇぇ!」
♢♢♢
『──離せえぇぇぇぇぇ!』
あんな怒り狂ったような風華…初めて見る…。それは隣に居る凛も同じように思っているように思えた。凛だけじゃなく、風華を昔から知る梓希と優奈ちゃんもそれは同じだと思う。
「──それにしても…」
「あっ!お姉ちゃんも思った?」
「梓希も?」
「そりゃあ思うよね。豊和さんに大切な女性って…面と向かって言われたいよねぇ」
「だよね!風華だけズルいよね?」
「柚希の言う通りズルいのです!」
凛もそれの同調。
『──さて…もうそろそろネタバラシに行こうと思います!宜しいですか、みなさぁぁあん』
テレビからそんな女性の声。私達は今何を、しているのかというと、ジーチューブの生配信をテレビで観てるんだよね。配信しているのは元Aランクの俺様。豊和君と対談した男性だ。
生配信という事となにより豊和君が出ているという事でチャット欄も賑わっている。
∶ふぁぁぁぁっ!?もう!?
∶も、もう少し観てたい
∶もう少しでイケるからぁぁぁあ!!!
∶こんなの…観るだけでもヌける…
∶さ、先っぽだけ…先っぽだけでも
∶ふぅぅ…もうネタバラシか…
∶まさか…コレが…
∶豊和君の言葉に濡れ濡れ
∶ドッキリとは思ってないよね
∶そもそも気がついてないよね、二人とも
∶まさに今…ドラマのワンシーンみたいだし…
コメントにもあったみたいだけど…これドッキリなんだよね。私達は聞いてたから知ってたんだけど…後で絶対私達風華には怒られそう…。
あっ…でも…あんな風に言われたんだし…ノーカンだよね!?逆に羨ましいまであるし…。
『──テッテレーーー!』
あっ…ドッキリと書かれた札板を持って女性が豊和君達がいる部屋に突入して行った。
「あっ…豊和君と風華の目が点になってる…」
35
あなたにおすすめの小説
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
転生?したら男女逆転世界
美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。
※カクヨム様にも掲載しております
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
男が少ない世界に転生して
美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです!
旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします!
交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。
学年一可愛いS級の美少女の令嬢三姉妹が、何故かやたらと俺の部屋に入り浸ってくる件について
マカロニ
恋愛
名門・雄幸高校で目立たず生きる一年生、神谷悠真。
クラスでは影が薄く、青春とは無縁の平凡な日々を送っていた。だがある放課後、街で不良に絡まれていた女子生徒を助けたことで、その日常は一変する。救った相手は、学年一の美少女三姉妹として知られる西園寺家の次女・優里だった。さらに家に帰れば、三姉妹の長女・龍華がなぜか当然のように悠真の部屋に入り浸っている。名門令嬢三姉妹に振り回されながら、静かだったはずの悠真の青春は少しずつ騒がしく揺れ始める。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
異世界転生したら宇宙の帝王になった件~俺は今日も最強ハーレム部隊を作ってる~
こうたろ
ファンタジー
現代日本の平凡な高校生だったアヤトは、事故死後に神の手で異世界転生を果たす。目覚めるとそこは宇宙全域で戦争が繰り広げられる世界で、彼は帝国皇帝一族の10男だった。超高速思考や無限魔力といったチート能力を駆使し、個性豊かな美女たちによる秘書や艦隊を率いて銀河の危機に立ち向かう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる