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23.打ち合わせ
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「って、ことがあってね。結構強い獣だったんだけど、そこは僕達の娘だけあって、なんと無傷で勝っちゃったよ。今は三魔で仲良くお風呂に入ってるところ」
魔族領側にある辺境の村、そこを治める長の部屋で、フラウダは出来立てほやほやの冒険譚を面白おかしく語って聞かせていた。
「親として誇らしくはあるが、親だからこそ素直に褒める気にはならんな」
「勝手に山に入ったから? でもそれなら入る前に止めればよかったんじゃない? エレミアちゃんにも常に護衛を二魔以上張り付けてるよね?」
自分の子供を様々な方法で二十四時間警護している元四天王は、子供の友人の周囲に漂う強者の気配に気が付いていた。
「あの子は年齢から考えれば驚くほど聡い……が、それでもまだ子供だ。それも普通とは言い難い力を秘めたな。故に普段から何かと制約をかけておる。これ以上雁字搦めに拘束すれば、いつかどこかで爆発するじゃろ。それならば可愛らしい冒険で息抜きさせた方がよほど良い」
「軍団長の親衛隊が護衛についていれば大抵の事態には対処できるしね。エレミアちゃんは護衛のこと知らないとして、旦那さんは知ってるの? あれ」
「無論だ。そもそもこんな危険な場所で愛娘を無防備に歩かせられるか。そんなことをすれば妾の心の臓は立ち所に灰となってしまうだろう」
「意外と子煩悩なんだね。いや、君らしいと言うべきかな?」
フラウダはソファに腰掛けると、湯気のたったティーカップへと手を伸ばした。
「らしさで言うのならフラウダ先輩には負ける」
書類を片付けたグラシデアは席を立つとフラウダの正面へと移動した。
「ん? どう言う意味?」
「あの闇組の精鋭、獣魔暗殺隊に子守をさせておるだろ。普通の魔族にそんな真似は出来ん。流石の妾もあやつらに睨まれたときは肝を冷やしたぞ」
吸血鬼はソファに腰掛けると、ワイングラスに赤い液体をなみなみと注いだ。
「それでもうまくやってくれてるようで嬉しいよ。昔の君ならネココ達の挑発に乗って百パーセントやり合ってただろうから、何だか月日の経過を感じちゃうな」
「ふん。あやつらは妾に対してはともかくエレミアに対しては節度を守っておるからの。でなければいかに噂に名高い闇組の精鋭とはいえ、黙ってはおらんわ」
「エレミアちゃんはうちの娘の友達だからね。心配しなくても手出しはさせないよ」
「フラウダ先輩にそう言ってもらえるのなら心強いな」
血のように紅い液体を一気に飲み干すグラシデア。空のグラスをテーブルに置いた時、その瞳には狩人の如き光が宿っていた。
「それでフラウダ先輩、話とは? わざわざ人払いをさせたのだから、よもや世間話だけではあるまい」
フラウダも空になったティーカップをテーブルへと置く。
「話は二つ。一つはチョルダスト君についてだね。以前言った通りあの子達がこの村に来ないよう幻想山脈で足止めしてるんだけど、全然帰る気配がないんだよね。仕方ないから近々会いに行ってみるけど場合によってはこの村に連れてきてもいいかな?」
「ふむ。チョルダスト師団長か。たしかデア軍団長の男だったな。魔人で性格は生真面目、実力は師団長でもトップクラス」
「へー。中央の情報もそこそこ掴んでるんだね」
「人魔共存という無謀な試みをしておるのだ。情報に過敏になるのは当然のことであろう。もっとも、できうる限りの手を打っておきながら流行に乗り遅れるのは悲しい限りじゃがな」
「まぁ、流石にこの立地じゃね。それで? チョルダスト君については?」
「正直なところ、この村に連れてくるのは反対だ。清廉潔白と噂の魔族であれば尚なことな」
軍務に忠実な軍人が村の状況を見ればどんな反応を取るか、論ずる必要は二魔にはなかった。
「別に誰もが人間憎しで戦ってるわけじゃないと思うよ」
「だが、どちらが少数派であるかは考えるまでもない。この戦争はあまりにも長く続きすぎておる。それこそ手段と目的が入れ替わるほどにの」
「……この戦争はね、狂っているんだよ」
少しだけ遠い目をするフラウダのその言葉に、吸血鬼は相槌を打った。
「まさにその通りじゃな。だからこそ妾はその狂気をこの村に持ち込ませたくはないのだ。……が、フラウダ先輩が何とかできると保証するのであれば妾は反対せん」
「いいの?」
「どのみち今の状態を永遠に維持できるわけがないからの。それならこの村の現状を把握した協力者、ないし黙認できる相手を増やしておきたいというのが本音じゃ」
「チョルダスト君ならなんだかんだで協力、最低でも黙認はしてくれると思うよ」
フラウダとチョルダストの関係を知っているのか、グラシデアは目の前の先輩に疑るような半目を向けた。
「だといいのだが……それよりもフラウダ先輩、師団長とその親衛隊をもう幾日も足止めしておるとのことだが、一体どのような方法で? 師団長クラスともなれば並の魔族のようには行かんであろう」
「それがね、軍を抜ける際にスイナハとちょっと戦うことになったんだけど、その時に面白い技を思いついたんだよ。後でグラシデアにもかけてあげるね」
「ふむ。師団長クラスを足止めする技か。興味深いな」
「楽しみにしててよ。でもその前に僕とちょっとピクニックに行こうか。あっ、こっちのピクニックがもう一つの話ね」
「む? まさか異常の原因を突き止めたのか?」
魔王軍の強者達から見ても異常に映る山脈の異変については、フラウダが村に訪れた当初から何度となく情報交換を行なっていた。
「いや。でも僕の植物が近寄れない場所が山脈のあちこちに点在してる。その中でも一番怪しそうな所に行ってみよう」
「なるほ……待て! フラウダ先輩の植物が寄れぬだと?」
「気を引き締めた方がいいかもね。魔王軍のサポートを受けられない以上、僕と君の二魔だけで行った方がいい。日取りの調整はグラシデアに任せるよ」
「……分かった。すぐにとはいかんがそう遠くないうちに必ず行おう。それと村の方なのだがーー」
「種は仕込んでおいたから何かあればシェルターを作るくらいは出来るよ。ほかの二つの村にもね」
「ありがたい。この時期にフラウダ先輩が妾の治める村に来てくれたのは、まさに天佑じゃな」
「軍を抜けたのを皆に非難されまくってるから、そう言ってもらえると嬉しいな」
「いや、そこは妾も非難するぞ?」
「え? うそ」
そんな感じで友人と雑談混じりの打ち合わせを終えたフラウダは家路につくことに。家と言ってもフラウダ達家族が住うのはグラシデアが居を構える屋敷の離れなので、庭の中を少し歩くだけで目的の建物が見えてくる。
「ん? ふふ。可愛いな」
元四天王の感覚は何度も玄関を確認しては、母親の帰りを今か今かと待ち続ける幼子の反応を捉えた。
「忍び込んで驚かせてみたいけど……また今度にしようかな」
フラウダは子供でも気づくよう分かりやすく玄関を開ける。
「ただいま~」
「ママ! おかえり、ママ!!」
「おっと」
フラウダは猛スピードで胸に飛び込んでくる娘を優しく抱き止めた。
「ふふ。随分機嫌がいいね。朝からのお出かけはどうだった?」
「うん。あのね。すっごい美味しそうな果物見つけたの。それでね、ニア、ママにあげようと思ったんだけど、その果物は果物じゃなくてね。とかげーー」
「ニア!? シー! シーでしょそれ!!」
「ケーキ! ケーキのことを思い出してくださいな。あっ、フラウダ様お邪魔しておりますわ」
ニアを追いかけて廊下を駆けってきたクローナとエレミア。そこでニアは姉と友人に散々口止めされていたことを思い出してーー
「あっ」
と言って、母親の腕の中で自分の口に両手を当てるのだった。
魔族領側にある辺境の村、そこを治める長の部屋で、フラウダは出来立てほやほやの冒険譚を面白おかしく語って聞かせていた。
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「勝手に山に入ったから? でもそれなら入る前に止めればよかったんじゃない? エレミアちゃんにも常に護衛を二魔以上張り付けてるよね?」
自分の子供を様々な方法で二十四時間警護している元四天王は、子供の友人の周囲に漂う強者の気配に気が付いていた。
「あの子は年齢から考えれば驚くほど聡い……が、それでもまだ子供だ。それも普通とは言い難い力を秘めたな。故に普段から何かと制約をかけておる。これ以上雁字搦めに拘束すれば、いつかどこかで爆発するじゃろ。それならば可愛らしい冒険で息抜きさせた方がよほど良い」
「軍団長の親衛隊が護衛についていれば大抵の事態には対処できるしね。エレミアちゃんは護衛のこと知らないとして、旦那さんは知ってるの? あれ」
「無論だ。そもそもこんな危険な場所で愛娘を無防備に歩かせられるか。そんなことをすれば妾の心の臓は立ち所に灰となってしまうだろう」
「意外と子煩悩なんだね。いや、君らしいと言うべきかな?」
フラウダはソファに腰掛けると、湯気のたったティーカップへと手を伸ばした。
「らしさで言うのならフラウダ先輩には負ける」
書類を片付けたグラシデアは席を立つとフラウダの正面へと移動した。
「ん? どう言う意味?」
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吸血鬼はソファに腰掛けると、ワイングラスに赤い液体をなみなみと注いだ。
「それでもうまくやってくれてるようで嬉しいよ。昔の君ならネココ達の挑発に乗って百パーセントやり合ってただろうから、何だか月日の経過を感じちゃうな」
「ふん。あやつらは妾に対してはともかくエレミアに対しては節度を守っておるからの。でなければいかに噂に名高い闇組の精鋭とはいえ、黙ってはおらんわ」
「エレミアちゃんはうちの娘の友達だからね。心配しなくても手出しはさせないよ」
「フラウダ先輩にそう言ってもらえるのなら心強いな」
血のように紅い液体を一気に飲み干すグラシデア。空のグラスをテーブルに置いた時、その瞳には狩人の如き光が宿っていた。
「それでフラウダ先輩、話とは? わざわざ人払いをさせたのだから、よもや世間話だけではあるまい」
フラウダも空になったティーカップをテーブルへと置く。
「話は二つ。一つはチョルダスト君についてだね。以前言った通りあの子達がこの村に来ないよう幻想山脈で足止めしてるんだけど、全然帰る気配がないんだよね。仕方ないから近々会いに行ってみるけど場合によってはこの村に連れてきてもいいかな?」
「ふむ。チョルダスト師団長か。たしかデア軍団長の男だったな。魔人で性格は生真面目、実力は師団長でもトップクラス」
「へー。中央の情報もそこそこ掴んでるんだね」
「人魔共存という無謀な試みをしておるのだ。情報に過敏になるのは当然のことであろう。もっとも、できうる限りの手を打っておきながら流行に乗り遅れるのは悲しい限りじゃがな」
「まぁ、流石にこの立地じゃね。それで? チョルダスト君については?」
「正直なところ、この村に連れてくるのは反対だ。清廉潔白と噂の魔族であれば尚なことな」
軍務に忠実な軍人が村の状況を見ればどんな反応を取るか、論ずる必要は二魔にはなかった。
「別に誰もが人間憎しで戦ってるわけじゃないと思うよ」
「だが、どちらが少数派であるかは考えるまでもない。この戦争はあまりにも長く続きすぎておる。それこそ手段と目的が入れ替わるほどにの」
「……この戦争はね、狂っているんだよ」
少しだけ遠い目をするフラウダのその言葉に、吸血鬼は相槌を打った。
「まさにその通りじゃな。だからこそ妾はその狂気をこの村に持ち込ませたくはないのだ。……が、フラウダ先輩が何とかできると保証するのであれば妾は反対せん」
「いいの?」
「どのみち今の状態を永遠に維持できるわけがないからの。それならこの村の現状を把握した協力者、ないし黙認できる相手を増やしておきたいというのが本音じゃ」
「チョルダスト君ならなんだかんだで協力、最低でも黙認はしてくれると思うよ」
フラウダとチョルダストの関係を知っているのか、グラシデアは目の前の先輩に疑るような半目を向けた。
「だといいのだが……それよりもフラウダ先輩、師団長とその親衛隊をもう幾日も足止めしておるとのことだが、一体どのような方法で? 師団長クラスともなれば並の魔族のようには行かんであろう」
「それがね、軍を抜ける際にスイナハとちょっと戦うことになったんだけど、その時に面白い技を思いついたんだよ。後でグラシデアにもかけてあげるね」
「ふむ。師団長クラスを足止めする技か。興味深いな」
「楽しみにしててよ。でもその前に僕とちょっとピクニックに行こうか。あっ、こっちのピクニックがもう一つの話ね」
「む? まさか異常の原因を突き止めたのか?」
魔王軍の強者達から見ても異常に映る山脈の異変については、フラウダが村に訪れた当初から何度となく情報交換を行なっていた。
「いや。でも僕の植物が近寄れない場所が山脈のあちこちに点在してる。その中でも一番怪しそうな所に行ってみよう」
「なるほ……待て! フラウダ先輩の植物が寄れぬだと?」
「気を引き締めた方がいいかもね。魔王軍のサポートを受けられない以上、僕と君の二魔だけで行った方がいい。日取りの調整はグラシデアに任せるよ」
「……分かった。すぐにとはいかんがそう遠くないうちに必ず行おう。それと村の方なのだがーー」
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「ありがたい。この時期にフラウダ先輩が妾の治める村に来てくれたのは、まさに天佑じゃな」
「軍を抜けたのを皆に非難されまくってるから、そう言ってもらえると嬉しいな」
「いや、そこは妾も非難するぞ?」
「え? うそ」
そんな感じで友人と雑談混じりの打ち合わせを終えたフラウダは家路につくことに。家と言ってもフラウダ達家族が住うのはグラシデアが居を構える屋敷の離れなので、庭の中を少し歩くだけで目的の建物が見えてくる。
「ん? ふふ。可愛いな」
元四天王の感覚は何度も玄関を確認しては、母親の帰りを今か今かと待ち続ける幼子の反応を捉えた。
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フラウダは子供でも気づくよう分かりやすく玄関を開ける。
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「おっと」
フラウダは猛スピードで胸に飛び込んでくる娘を優しく抱き止めた。
「ふふ。随分機嫌がいいね。朝からのお出かけはどうだった?」
「うん。あのね。すっごい美味しそうな果物見つけたの。それでね、ニア、ママにあげようと思ったんだけど、その果物は果物じゃなくてね。とかげーー」
「ニア!? シー! シーでしょそれ!!」
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