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第4話 新たなお供
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「これが魔の海峡であるか」
魔王を帰依させる為の旅に出た鍛砕坊は、魔の海峡と呼ばれる海へとやってきた。
「へい、ここは魔族の国との境目でして、ここを守る為に魔王四天王、水のバーシャク様が居を構えていらっしゃいヤス」
鍛砕坊の言葉に答えたのは、緑の鱗とエラを生やした男であった。
そう、マーマンである。
このマーマンは名をサグジョといい、とある大河を渡ろうとした鍛砕坊を襲った際に運よく生き残り彼の打つ弟子とされた哀れなマーマンであった。
彼だけではない。
その横には非常に肥えたオークの男とゴブリンの男が居た。
オークの名はジョバッカ、ゴブリンの名はゴーグ。
二人もまた鍛砕坊を狙って返り討ちにあい、運悪く生き残ってしまったモンスターであった。
彼らはこれまでの罪を償う為、仏の教えを学ぶ事で単細胞の骨伝導殺法せっぽうの教えを受ける事を免れた。
二人共目が死んでいる。
「それで、渡し船は何処に?」
魔の海峡を渡ろうと船を捜す鍛砕坊に対し、サグジョが首を振って否定する。
「そんなモノはありやせんよ! この魔の海域は波が高く、危険なモンスターも多んでさぁ。小船なんかで沖に出たら即船が壊れちまいます。だから船を出すならモンスターとも戦える軍艦でなけりゃ話になりやせんぜ」
サグジョはなかなかに博識であった。
「では軍艦のある町に向かうとするか」
打つ弟子の意見を受けて鍛砕坊が町を探す。
「お師匠、この辺りに町はありやせんぜ。バーシャーク様が敵対する人間共の軍艦を破壊するついでに町を滅ぼしちまいましたからね」
「何と、バーシャークなる者はそれほどまでに悪辣な者であったか!」
町を滅ぼしたと聞いて鍛砕坊は義侠心に震える。
敵対する戦士が相手ならばまだしも、戦えぬ民草まで巻き込むバーシャークの非道に強い憤りを感じたからだ。
「サグジョよ、バーシャークとやらは何処に居る?」
鍛砕坊は、魔王を倒す為に船を出すにはこの地を支配するバーシャークを倒す必要があると判断した。
「海のど真ん中ですよ。鮫のモンスターであるバーシャーク様は海の底に、海底魔城という城を建ててそこを居城にしていらしゃるんでさぁ。ですから、只の人間ではとても海底魔城へはたどり着く事は不可能なんですわ」
サグジョは必死で鍛砕坊を説得した。
彼はマーマン、水のモンスターであるバーシャークの力を誰よりも理解していたからだ。
人間が海でバーシャークに挑むという事は、ノロマな芋虫が何倍もの体躯がありすばやく無慈悲な猫に戦いを挑むに等しい愚行。
勝てるわけがないのだ。
「なるほど、海の中ではこちらが不利か」
「ええ、そうでさぁ!」
さしもの鍛砕坊も相手が水の中では勝ち目がないと理解してくれたとサグジョは感じた。
(よっしゃ! あとは上手い事この人間から逃げられれば!)
「では自力で水上を歩いて魔族の領域まで往くしかないな」
「そうそ……は?」
サグショは最初、鍛砕坊が何を言っているのか理解できなかった。
彼は自力で水上を歩くといったのだ。
「南~ぁ無ぅ阿~弥ぃ陀ぁあぁ~打ぅ~」
何を思ったか、鍛砕坊は海に向かってお経を唱え始めた。
「な、何をして……!?」
次の瞬間、サグジョは目を疑う光景に遭遇した。
なんと、鍛砕坊のお経に反応してか、海面が激しく上下に振動を始めたのだ。
更にはそのままお経を唱えながら、鍛砕坊が海の上歩き始めたのだから驚きである。
「な!? なななな!?」
驚きのあまり声が出ないサグジョ。
暫く海の上を歩いていた鍛砕坊であったが、サグジョ達が陸に取り残されている事に気付いて戻ってくる。
「どうしたのだお主達。はよう経を唱えて海を渡らぬか」
「いやいやムリですって! 普通の人間やモンスターは海の上を歩くことなぞできやせんぜ!」
至極当然の反論であった。
「その様な事はないぞ。お経を唱えるとその振動波で海面が振動する。その際の振動させた海面が上に跳ね上がる瞬間に海面に足をつければ、水に沈むことなく海上を歩く事が出来るのだ」
水に沈む前に足を上げ反対側の足で水面を蹴れば水の上を歩く事が出来る理論であった。
「そ、そんなメチャクチャな」
死んだ目をした後ろの二人もうなずく。
「さぁ、お経を唱えながら共に海を渡るぞ!!」
なお、打つ弟子達は水面に浮く事も出来なかった模様。
魔王を帰依させる為の旅に出た鍛砕坊は、魔の海峡と呼ばれる海へとやってきた。
「へい、ここは魔族の国との境目でして、ここを守る為に魔王四天王、水のバーシャク様が居を構えていらっしゃいヤス」
鍛砕坊の言葉に答えたのは、緑の鱗とエラを生やした男であった。
そう、マーマンである。
このマーマンは名をサグジョといい、とある大河を渡ろうとした鍛砕坊を襲った際に運よく生き残り彼の打つ弟子とされた哀れなマーマンであった。
彼だけではない。
その横には非常に肥えたオークの男とゴブリンの男が居た。
オークの名はジョバッカ、ゴブリンの名はゴーグ。
二人もまた鍛砕坊を狙って返り討ちにあい、運悪く生き残ってしまったモンスターであった。
彼らはこれまでの罪を償う為、仏の教えを学ぶ事で単細胞の骨伝導殺法せっぽうの教えを受ける事を免れた。
二人共目が死んでいる。
「それで、渡し船は何処に?」
魔の海峡を渡ろうと船を捜す鍛砕坊に対し、サグジョが首を振って否定する。
「そんなモノはありやせんよ! この魔の海域は波が高く、危険なモンスターも多んでさぁ。小船なんかで沖に出たら即船が壊れちまいます。だから船を出すならモンスターとも戦える軍艦でなけりゃ話になりやせんぜ」
サグジョはなかなかに博識であった。
「では軍艦のある町に向かうとするか」
打つ弟子の意見を受けて鍛砕坊が町を探す。
「お師匠、この辺りに町はありやせんぜ。バーシャーク様が敵対する人間共の軍艦を破壊するついでに町を滅ぼしちまいましたからね」
「何と、バーシャークなる者はそれほどまでに悪辣な者であったか!」
町を滅ぼしたと聞いて鍛砕坊は義侠心に震える。
敵対する戦士が相手ならばまだしも、戦えぬ民草まで巻き込むバーシャークの非道に強い憤りを感じたからだ。
「サグジョよ、バーシャークとやらは何処に居る?」
鍛砕坊は、魔王を倒す為に船を出すにはこの地を支配するバーシャークを倒す必要があると判断した。
「海のど真ん中ですよ。鮫のモンスターであるバーシャーク様は海の底に、海底魔城という城を建ててそこを居城にしていらしゃるんでさぁ。ですから、只の人間ではとても海底魔城へはたどり着く事は不可能なんですわ」
サグジョは必死で鍛砕坊を説得した。
彼はマーマン、水のモンスターであるバーシャークの力を誰よりも理解していたからだ。
人間が海でバーシャークに挑むという事は、ノロマな芋虫が何倍もの体躯がありすばやく無慈悲な猫に戦いを挑むに等しい愚行。
勝てるわけがないのだ。
「なるほど、海の中ではこちらが不利か」
「ええ、そうでさぁ!」
さしもの鍛砕坊も相手が水の中では勝ち目がないと理解してくれたとサグジョは感じた。
(よっしゃ! あとは上手い事この人間から逃げられれば!)
「では自力で水上を歩いて魔族の領域まで往くしかないな」
「そうそ……は?」
サグショは最初、鍛砕坊が何を言っているのか理解できなかった。
彼は自力で水上を歩くといったのだ。
「南~ぁ無ぅ阿~弥ぃ陀ぁあぁ~打ぅ~」
何を思ったか、鍛砕坊は海に向かってお経を唱え始めた。
「な、何をして……!?」
次の瞬間、サグジョは目を疑う光景に遭遇した。
なんと、鍛砕坊のお経に反応してか、海面が激しく上下に振動を始めたのだ。
更にはそのままお経を唱えながら、鍛砕坊が海の上歩き始めたのだから驚きである。
「な!? なななな!?」
驚きのあまり声が出ないサグジョ。
暫く海の上を歩いていた鍛砕坊であったが、サグジョ達が陸に取り残されている事に気付いて戻ってくる。
「どうしたのだお主達。はよう経を唱えて海を渡らぬか」
「いやいやムリですって! 普通の人間やモンスターは海の上を歩くことなぞできやせんぜ!」
至極当然の反論であった。
「その様な事はないぞ。お経を唱えるとその振動波で海面が振動する。その際の振動させた海面が上に跳ね上がる瞬間に海面に足をつければ、水に沈むことなく海上を歩く事が出来るのだ」
水に沈む前に足を上げ反対側の足で水面を蹴れば水の上を歩く事が出来る理論であった。
「そ、そんなメチャクチャな」
死んだ目をした後ろの二人もうなずく。
「さぁ、お経を唱えながら共に海を渡るぞ!!」
なお、打つ弟子達は水面に浮く事も出来なかった模様。
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