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二章「奴隷との初めての冒険」
そろそろ野営をします
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「ゴブリンにはもう慣れたか?」
「はい、魔法を変えて血があまり出ない倒し方も安定してきました」
ゴブリン程度の弱い魔物にしか通用しないだろうが、ルナは血をそこまで出さないで倒す魔法を自力で習得していた。厳密には魔法の組み合わせだが、それでもすごいと思う。やはりルナには魔法の才能があるのだろう。
「しかしルナも物騒な方法を思いついたよな」
ルナが思いついた方法とは水魔法で顔の大きさくらいの水球を作って、ゴブリンの顔を覆う。それで待っていれば窒息するだろうが、それまでに時間がかかってしまうし。その間に反撃をされる可能性もある。そこでその水球に毒を持たせてなげるのだ。そうすれば比較的早く死んでくれるというわけだ。
「ですが弱いですし、効率的とは言えないです。もう少しいい方法があればいいんですけど……」
「俺に呪いをかけえるとか言っていたし、呪いみたいな魔法でもあるといいんだけどな。でもそいうのは多分だけどリスクもあるだろうな。人を呪わば穴二つってやつだな」
ルナはうーんと悩んでいるようだ。今のところは最善だろう。そもそも魔法を2つ重ね掛けするだけでも恐ろしく高度だと思うが……。それに今はルナの練習として一人で戦ってもらっているが、二人で戦うとすれば、ルナがゴブリンの頭に水球をぶつけて混乱しているところを俺が即座に切り付けて終わりだ。かなりいい戦い方ではあると思う。次にゴブリンが出てきたらやってみるか。それにオークでもできそうな戦い方かもしれない。
「次は実験も兼ねて、俺も戦う」
ルナにさっき考えたことを説明して次にゴブリンが現れたときには俺の考えを試してもらうことにした。そろそろ連携ということも覚えていかないと二人いる意味もなくなるしちょうどいいタイミングだろう。
「連携ですか。私にできるでしょうか」
「最初は出来ないかもしれないけど、回数を重ねればできるようになってくるさ」
「そんなものなのでしょうか」
「そんなものなんだよ」
反復練習が一番大事だと少なくとも俺は信じている。
「まあ、そろそろ夕方になってくるだろうし、それをするのは明日になるかもしれないけどな」
多分、あと1時間もしないうちに陽が沈んでくる。さすがに危険な森の中を暗い中で進むわけにはいかない。
「もしオークが現れても、連携で倒すのですか?」
「そのつもりでいる」
この反応を見るにオークは少し厳しいかもしれないな。出てきたら、状態に応じた臨機応変な動きをするしかないな。
「そういえばご主人様は森の奥に行くほどの魔物が強くなっていくと言っていましたけど、今出てくる魔物は強い方なんですか?」
「そうだな。今どのあたりにいるか詳細には分からないけど、歩いた時間から考えるに、まだ強いとは言えないと思う。ここら辺の魔物なら普通の魔物と言って問題ないと思う」
正直、明確な強さを感じるのは明日の午後くらいから感じるところだろう。
「でもなんで強いんですか?」
あんまり考えたこともなかったな。俺なんかはゲームをしていた時の感覚的にこのようなものは奥に進むほど高ランク帯の敵が現れるのは普通だと思っていたからな。
「俺も分からない。でもそれは印象ではなくて実際にちゃんと強いことが肌で分かるから覚悟してくれよ」
「そんなにですか」
遭遇したことのない者に言っても想像ができないだろう。これは身を以て知ってもらうしかないだろう。百聞は一見に如かずというやつだな。
「とは言ってもこの先からは急に強くなるみたいな明確な線引きはないからちょっとずつ強くなっていく感じだな。でもそれだけに、危険性気が付きにくいっていうことがあって、気が付いた時にはすごく危ない事態が生じているなんてこともざらで、そのせいで全滅してしまったパーティーもいくつもあると聞いたことがある。怖いのは魔物が強くなることというよりも、それに気が付けない、気が付くのが難しいということにあるだろうな」
「気が付くのが難しい、ですか。それで帰れなくなってしまうのは怖いですね」
「怖いとも。人知れず森の奥で死体となってくちていくだけだかからな。ギルドも捜索隊を安易に組むことはできないしな」
ルナは全滅したパーティーのことを想像したのか、歩く速度が落ちてしまった。
「そうはならないように気を付けます」
「二人できちんと警戒しておけば早い段階で気が付けるだろうし、出し惜しみをしないことだ」
っと、色々話をしている内に、暗くなってきた。
「ルナ、今日はここで野営だな。ちょっと魔法を張り巡らせてくるからからこのテントを立てておいてくれ」
アイテムボックスからテントを出してルナに立てるように指示をして、魔法を周囲に張り巡らせる準備をする。
「これ結構大きなテントなんですね」
「快適な野営のためには必須だよ。俺の魔法は割と性能がいいから魔物どこか、人間にも見えないレベルの認識阻害がかかるし、防御性能もいいから夜間、魔物に襲われることはないから、生活を快適にして翌日に備えるのは当然なんだ」
「そんなに便利な魔法があるのなら、移動中にもかけてほしかったですよ」
ルナの文句も最もだ。俺もそれが出来ていたらどんなに楽だったことかと何度も思った。
「この魔法はな動いているものにはかけることができないんだよ。こういう野営みたいに長時間動かない場合や、それこそ家に使うならすごく有効なんだけどな」
「そんなにうまくできている魔法はないってことですね」
「そういうことだな。さ、口を動かすのもいいけど準備をしような。ご飯は昼間に倒したボアの肉だから期待していいと思うぞ」
その言葉でルナ目の色が変わって、あっという間にテントを立ててくれた。どんだけ食い意地が張っているんだか。
「はい、魔法を変えて血があまり出ない倒し方も安定してきました」
ゴブリン程度の弱い魔物にしか通用しないだろうが、ルナは血をそこまで出さないで倒す魔法を自力で習得していた。厳密には魔法の組み合わせだが、それでもすごいと思う。やはりルナには魔法の才能があるのだろう。
「しかしルナも物騒な方法を思いついたよな」
ルナが思いついた方法とは水魔法で顔の大きさくらいの水球を作って、ゴブリンの顔を覆う。それで待っていれば窒息するだろうが、それまでに時間がかかってしまうし。その間に反撃をされる可能性もある。そこでその水球に毒を持たせてなげるのだ。そうすれば比較的早く死んでくれるというわけだ。
「ですが弱いですし、効率的とは言えないです。もう少しいい方法があればいいんですけど……」
「俺に呪いをかけえるとか言っていたし、呪いみたいな魔法でもあるといいんだけどな。でもそいうのは多分だけどリスクもあるだろうな。人を呪わば穴二つってやつだな」
ルナはうーんと悩んでいるようだ。今のところは最善だろう。そもそも魔法を2つ重ね掛けするだけでも恐ろしく高度だと思うが……。それに今はルナの練習として一人で戦ってもらっているが、二人で戦うとすれば、ルナがゴブリンの頭に水球をぶつけて混乱しているところを俺が即座に切り付けて終わりだ。かなりいい戦い方ではあると思う。次にゴブリンが出てきたらやってみるか。それにオークでもできそうな戦い方かもしれない。
「次は実験も兼ねて、俺も戦う」
ルナにさっき考えたことを説明して次にゴブリンが現れたときには俺の考えを試してもらうことにした。そろそろ連携ということも覚えていかないと二人いる意味もなくなるしちょうどいいタイミングだろう。
「連携ですか。私にできるでしょうか」
「最初は出来ないかもしれないけど、回数を重ねればできるようになってくるさ」
「そんなものなのでしょうか」
「そんなものなんだよ」
反復練習が一番大事だと少なくとも俺は信じている。
「まあ、そろそろ夕方になってくるだろうし、それをするのは明日になるかもしれないけどな」
多分、あと1時間もしないうちに陽が沈んでくる。さすがに危険な森の中を暗い中で進むわけにはいかない。
「もしオークが現れても、連携で倒すのですか?」
「そのつもりでいる」
この反応を見るにオークは少し厳しいかもしれないな。出てきたら、状態に応じた臨機応変な動きをするしかないな。
「そういえばご主人様は森の奥に行くほどの魔物が強くなっていくと言っていましたけど、今出てくる魔物は強い方なんですか?」
「そうだな。今どのあたりにいるか詳細には分からないけど、歩いた時間から考えるに、まだ強いとは言えないと思う。ここら辺の魔物なら普通の魔物と言って問題ないと思う」
正直、明確な強さを感じるのは明日の午後くらいから感じるところだろう。
「でもなんで強いんですか?」
あんまり考えたこともなかったな。俺なんかはゲームをしていた時の感覚的にこのようなものは奥に進むほど高ランク帯の敵が現れるのは普通だと思っていたからな。
「俺も分からない。でもそれは印象ではなくて実際にちゃんと強いことが肌で分かるから覚悟してくれよ」
「そんなにですか」
遭遇したことのない者に言っても想像ができないだろう。これは身を以て知ってもらうしかないだろう。百聞は一見に如かずというやつだな。
「とは言ってもこの先からは急に強くなるみたいな明確な線引きはないからちょっとずつ強くなっていく感じだな。でもそれだけに、危険性気が付きにくいっていうことがあって、気が付いた時にはすごく危ない事態が生じているなんてこともざらで、そのせいで全滅してしまったパーティーもいくつもあると聞いたことがある。怖いのは魔物が強くなることというよりも、それに気が付けない、気が付くのが難しいということにあるだろうな」
「気が付くのが難しい、ですか。それで帰れなくなってしまうのは怖いですね」
「怖いとも。人知れず森の奥で死体となってくちていくだけだかからな。ギルドも捜索隊を安易に組むことはできないしな」
ルナは全滅したパーティーのことを想像したのか、歩く速度が落ちてしまった。
「そうはならないように気を付けます」
「二人できちんと警戒しておけば早い段階で気が付けるだろうし、出し惜しみをしないことだ」
っと、色々話をしている内に、暗くなってきた。
「ルナ、今日はここで野営だな。ちょっと魔法を張り巡らせてくるからからこのテントを立てておいてくれ」
アイテムボックスからテントを出してルナに立てるように指示をして、魔法を周囲に張り巡らせる準備をする。
「これ結構大きなテントなんですね」
「快適な野営のためには必須だよ。俺の魔法は割と性能がいいから魔物どこか、人間にも見えないレベルの認識阻害がかかるし、防御性能もいいから夜間、魔物に襲われることはないから、生活を快適にして翌日に備えるのは当然なんだ」
「そんなに便利な魔法があるのなら、移動中にもかけてほしかったですよ」
ルナの文句も最もだ。俺もそれが出来ていたらどんなに楽だったことかと何度も思った。
「この魔法はな動いているものにはかけることができないんだよ。こういう野営みたいに長時間動かない場合や、それこそ家に使うならすごく有効なんだけどな」
「そんなにうまくできている魔法はないってことですね」
「そういうことだな。さ、口を動かすのもいいけど準備をしような。ご飯は昼間に倒したボアの肉だから期待していいと思うぞ」
その言葉でルナ目の色が変わって、あっという間にテントを立ててくれた。どんだけ食い意地が張っているんだか。
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