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12月
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五線譜の書かれた黒板の前にピアノが置かれ、その上にはバッハ、モーツァルト、ベートーベン、ドビッシーなどの肖像画が並んでいる。みなさん気真面目そうな澄まし顔で、歯茎を見せて笑っている者などひとりもいない。
クリスマス。「聖なる夜」は、恋人たちにとって「性なる夜」でもあると言うのに、わたしにはなんの予定もない。
そのかわり我らが潮吹学園ではクリスマス・イブに合唱コンクールが行われる。今日は課題曲を音楽室で練習している。
わたしはあんまり歌も上手じゃない。歌えるところだけ歌って、難しいところはみんなの邪魔をしないように口パクで済ませる。
あーあ、一ノ瀬くんみたいな素敵なボイストレーナ―に教えてもらって、もっと歌が上手に歌えるようになれたらいいな。一ノ瀬くんに教えてもらえたら、楽しいだろうな。たとえばこんな風に。
音楽スタジオのピアノの前に一ノ瀬君が座っていて、わたしはその横に立って発声練習をするの。一ノ瀬君は声量の足りないわたしのために、いろいろなアドバイスをしてくれる。
「まだ腹式呼吸が上手にできていないようだね。もっと肛門を締めて発声してみて。肛門を締めると腸腰筋が収縮して、自然に横隔膜も動くから、上手に腹式呼吸ができるようになんだ」
わたしはお尻をきゅっと締めて、発声してみる。
「あーーー」
何度か発声練習を続けるけれど、一ノ瀬君は首を傾げながら、
「まだ音が抜けてしまっているな。発声矯正用器具を使用してみよう」と言って、引き出しから六つほどの球が繋がっている串だんごのような器具を持って来る。
これが発声矯正用器具?
「これを肛門に差し込むと、肛門が自然に締まって、正しい発声が出来るようになるんだ」
どう見ても通販のアダルトグッズ界隈でよく売っているアナルプラグにしか見えないけど、でもこれで腹式呼吸ができるようになるのね。
「さあ、麗。僕が入れてあげよう」
「えっ、恥ずかしいわ。自分でやる」
「だめ、だめ。使ったことがない初心者が自分で着けようとすると、肛門を傷つけてしまうこともあるんだ」
「そうなのね。分かったわ。お願いします。でも、どうしたらいいの」
「ショーツを脱いだあと、こっちに背を向けて、前屈みになってごらん」
わたしは一ノ瀬君に言われた通りの姿勢を取る。すぐに一ノ瀬君が後ろから、わたしのスカートを捲り上げる。
これじゃ、丸見えだわ。
「挿入をスムーズにするために、最初に専用のジェルを塗るよ」
冷たいものが肛門に触れる。
「指を入れて、少し揉み解すよ」
まあ、そんなことまでしてくれるの。一ノ瀬君たら、本当に優しいんだから。
一ノ瀬君の指がわたしの肛門の中に入ってくる。
あっ、なんか変な感じ。
「ほら、もっとリラックスして」と、一ノ瀬君。「そんなに固く締めたら、指が動かせないよ」
わたしは言われた通りに肛門を緩めようとする。でも一ノ瀬君の指が動くたびにきゅっと肛門が自然に締まってしまう。
「そろそろ発声矯正用器具を入れてみよう」
一ノ瀬君は指を引き抜くと、今度は器具をわたしの肛門に押し当てる。
「ほら、リラックス、リラックス」
一つ目の球がスルッと入ってくる。
あっ、異物感が半端ない。
さらに二つ目、三つ目と球がわたしの狭い肛門を侵食していく。そのたびに直腸の奥の方まで異物感が広がる。
「よし。全部入ったよ。さあ、姿勢を戻して」
わたしが屈んでいた上体を起こすと、
「よく頑張ったね」と言って、一ノ瀬君がわたしの頬に口づけをしてくれる。
「さあ、発声してごらん」
「あーーー」
「うん。大分よくなった。でもまだ声が抜けてるな。どうしてだろう」
一ノ瀬君がスカートを捲り上げて、わたしの下半身を確認してくれる。
「ここの穴も塞いでみるか」と言って、今度は前の方の穴を指先でまさぐってくる。
えっ、後ろから前からっていうやつ?
「でもこの穴を塞ぐ器具は持っていないしな」と、少しのあいだ思案していたけれど、
「そうだ。ちょうどいい太さのものがある」と言って、ズボンのチャックを降ろす。
「これで塞いでみよう」
まあ、もうそんなに大きくなっていたの。一ノ瀬君たら、素早いんだから。
「麗、少し足を開いて」
「はい」
一ノ瀬君の先端が、わたしの入り口を押してくる。
あんなに太いのが入るのかな、とわたしは不安になる。でも一ノ瀬君は強引だ。いつもは優しいのに、教え子の指導となると、ときに厳しく接することもある。一ノ瀬君は辛抱強く何度も何度も先端を突き上げる。すると不意に先端がスルッとわたしの中に入ってくる。
あっ、なんなの、この一体感は? 一ノ瀬君と繋がった感覚。ふたりなのに一つになった感覚。一ノ瀬君がほんの少し体を動かしただけでも、そのことが分かる。
一ノ瀬君は躊躇なくわたしの中を突き進んでくる。わたしはその熱い思いを、温かい柔らかさで包み込む。
「さあ、発声をしてごらん」
「あ~ん」
「おっ、だいぶ腹式呼吸ができるようになったね。自分でも分かるだろう?」
ええ、よく分かるわ。お腹の筋肉がぴくぴくしている。
でも一ノ瀬君、これって本当に発声練習なの? 違うことのように思えて仕方ない。
クリスマス。「聖なる夜」は、恋人たちにとって「性なる夜」でもあると言うのに、わたしにはなんの予定もない。
そのかわり我らが潮吹学園ではクリスマス・イブに合唱コンクールが行われる。今日は課題曲を音楽室で練習している。
わたしはあんまり歌も上手じゃない。歌えるところだけ歌って、難しいところはみんなの邪魔をしないように口パクで済ませる。
あーあ、一ノ瀬くんみたいな素敵なボイストレーナ―に教えてもらって、もっと歌が上手に歌えるようになれたらいいな。一ノ瀬くんに教えてもらえたら、楽しいだろうな。たとえばこんな風に。
音楽スタジオのピアノの前に一ノ瀬君が座っていて、わたしはその横に立って発声練習をするの。一ノ瀬君は声量の足りないわたしのために、いろいろなアドバイスをしてくれる。
「まだ腹式呼吸が上手にできていないようだね。もっと肛門を締めて発声してみて。肛門を締めると腸腰筋が収縮して、自然に横隔膜も動くから、上手に腹式呼吸ができるようになんだ」
わたしはお尻をきゅっと締めて、発声してみる。
「あーーー」
何度か発声練習を続けるけれど、一ノ瀬君は首を傾げながら、
「まだ音が抜けてしまっているな。発声矯正用器具を使用してみよう」と言って、引き出しから六つほどの球が繋がっている串だんごのような器具を持って来る。
これが発声矯正用器具?
「これを肛門に差し込むと、肛門が自然に締まって、正しい発声が出来るようになるんだ」
どう見ても通販のアダルトグッズ界隈でよく売っているアナルプラグにしか見えないけど、でもこれで腹式呼吸ができるようになるのね。
「さあ、麗。僕が入れてあげよう」
「えっ、恥ずかしいわ。自分でやる」
「だめ、だめ。使ったことがない初心者が自分で着けようとすると、肛門を傷つけてしまうこともあるんだ」
「そうなのね。分かったわ。お願いします。でも、どうしたらいいの」
「ショーツを脱いだあと、こっちに背を向けて、前屈みになってごらん」
わたしは一ノ瀬君に言われた通りの姿勢を取る。すぐに一ノ瀬君が後ろから、わたしのスカートを捲り上げる。
これじゃ、丸見えだわ。
「挿入をスムーズにするために、最初に専用のジェルを塗るよ」
冷たいものが肛門に触れる。
「指を入れて、少し揉み解すよ」
まあ、そんなことまでしてくれるの。一ノ瀬君たら、本当に優しいんだから。
一ノ瀬君の指がわたしの肛門の中に入ってくる。
あっ、なんか変な感じ。
「ほら、もっとリラックスして」と、一ノ瀬君。「そんなに固く締めたら、指が動かせないよ」
わたしは言われた通りに肛門を緩めようとする。でも一ノ瀬君の指が動くたびにきゅっと肛門が自然に締まってしまう。
「そろそろ発声矯正用器具を入れてみよう」
一ノ瀬君は指を引き抜くと、今度は器具をわたしの肛門に押し当てる。
「ほら、リラックス、リラックス」
一つ目の球がスルッと入ってくる。
あっ、異物感が半端ない。
さらに二つ目、三つ目と球がわたしの狭い肛門を侵食していく。そのたびに直腸の奥の方まで異物感が広がる。
「よし。全部入ったよ。さあ、姿勢を戻して」
わたしが屈んでいた上体を起こすと、
「よく頑張ったね」と言って、一ノ瀬君がわたしの頬に口づけをしてくれる。
「さあ、発声してごらん」
「あーーー」
「うん。大分よくなった。でもまだ声が抜けてるな。どうしてだろう」
一ノ瀬君がスカートを捲り上げて、わたしの下半身を確認してくれる。
「ここの穴も塞いでみるか」と言って、今度は前の方の穴を指先でまさぐってくる。
えっ、後ろから前からっていうやつ?
「でもこの穴を塞ぐ器具は持っていないしな」と、少しのあいだ思案していたけれど、
「そうだ。ちょうどいい太さのものがある」と言って、ズボンのチャックを降ろす。
「これで塞いでみよう」
まあ、もうそんなに大きくなっていたの。一ノ瀬君たら、素早いんだから。
「麗、少し足を開いて」
「はい」
一ノ瀬君の先端が、わたしの入り口を押してくる。
あんなに太いのが入るのかな、とわたしは不安になる。でも一ノ瀬君は強引だ。いつもは優しいのに、教え子の指導となると、ときに厳しく接することもある。一ノ瀬君は辛抱強く何度も何度も先端を突き上げる。すると不意に先端がスルッとわたしの中に入ってくる。
あっ、なんなの、この一体感は? 一ノ瀬君と繋がった感覚。ふたりなのに一つになった感覚。一ノ瀬君がほんの少し体を動かしただけでも、そのことが分かる。
一ノ瀬君は躊躇なくわたしの中を突き進んでくる。わたしはその熱い思いを、温かい柔らかさで包み込む。
「さあ、発声をしてごらん」
「あ~ん」
「おっ、だいぶ腹式呼吸ができるようになったね。自分でも分かるだろう?」
ええ、よく分かるわ。お腹の筋肉がぴくぴくしている。
でも一ノ瀬君、これって本当に発声練習なの? 違うことのように思えて仕方ない。
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