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第十ー話
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氷漬けにされた勇者の姿に驚く。
彼とはたった今、出会ったばかりで、話したのもほんの少し、彼の事を何も知らない。
だが、なぜかわからないが勇者の死に竜王は心が痛かった。なにか、大切な物を失ったような喪失感があった。
勇者を殺した二ブラスはニヤッと薄気味悪い笑みをこぼす。
他に何をする気だ、と警戒した矢先、右手の平をおもむろに見せつけると握りしめ始める。
すると彼女の動作と共に勇者が入っている氷の塊に亀裂が走り出す。
「なっ?!」
音をたて、最後には粉砕されてしまう。四方には氷の欠片が飛び散った。
バラバラになった勇者の身体の一部が竜王の足元に転がり込む。
それをただ見下ろすことしかできなかった。
「なんてことを……」
正気とは思えない。
仮にも世界の為に戦った勇者を自らの手で、破壊するなど。
竜王は呆気にとられていた。
隙を見せた竜王に対して、二ブラスは好機と見たのか、すぐさま詠唱を始める。
詠唱する声を耳にした時には既に遅く、竜王の足元の凍った床から鋭利な刃のような氷の柱が地面から飛び出してきた。
「ッ?!!」
咄嗟の判断で、顎を引くも顎先を掠める。
(―――――数秒で、詠唱が終わるのか……)
竜王は二ブラスの魔法の発現速度に驚きを隠せないでいた。
「くそっ!」
不意打ちで攻撃してきた二ブラスを睨みつける。
睨まれた二ブラスは態度を変えることなく、むしろ感嘆する声を漏らした。
「避けたか。それにしても、魔物の王でも血は赤いのだな。てっきり、緑色かと思ったぞ」
「ふざけるなッ!!!」
掠った顎から滴り落ちる血を拭い、竜王は目の前にある氷の柱を避けて、前に出ると細剣を掲げ、詠唱する。
流石の二ブラスも身構える。
彼女の剣先から小さな火の粉が集まり始め、やがて集約させ、炎をもとわせた。
それを二ブラスに向かってその場で一振りした。
すると剣先にまとっていた炎が塊となって、二ブラスに飛んで行った。
眼前、二ブラスは長剣で、炎の塊を縦に斬りつける。
左右に分断された炎の塊は彼女の氷の力で一気に冷却され、白い蒸気と化す。
立ち込める白い煙の中、黒い影が迫る。
二ブラスが剣を構え、刺突しようと突っ込んできたのだ。
竜王は再び、炎の塊を二ブラスに投げつける。
しかし、同じく、分断されてしまう。
次の行動に出ようとした時には、すぐ目の前にまで迫っていた。
急いで、細剣で守りに入る。
剣と剣の交わる音、火花が散った。
顔を近づける二ブラスの表情は戦う緊張よりも、楽しんでいるように見える。
「この悪魔めッ!」
思わず、声が出てしまう。
「魔物に悪魔呼ばわりされるとは心外だな」
力押しで、二ブラスを押し退け、斬りつけたが、空気を斬るだけだった。
二ブラスは後ろに軽く飛んで、距離と取っていたのだ。
冷や汗を垂らし、迎撃準備に入る竜王に対して、二ブラスは戦闘態勢を解くように身体の力を抜いた。
そして、あろうことか、二ブラスは右手に持っていた長剣を鞘に納めたのである。
妙な行動に対して、なんのつもりだ、という視線で二ブラスを睨む。
「私は貴様を殺しに来たのではない」
「なに……?」
声を低くして問う竜王に二ブラスはニヤッと笑い、手の平を向けた。
「今日は貴様と話をしに来た―――――あいにく長々と話す時間はない。短く言おう。私はお前の力が欲しい」
「私の力だと?」
戸惑う声に二ブラスは深く頷く。
「そうだ。貴様が持つ力――――」
二ブラスはそこで、言葉を止め、改めるように言い直す。
「いや、厳密には貴様が持っている竜の宝玉のことだな」
「なっ……」
脳裏にしまい込んだ竜の宝玉のことが頭の中に浮かび上がる。
(―――――馬鹿な。竜の宝玉の存在を知られているのか。どこでそれを知ったんだ……?)
自分の秘密がバレてしまったのではないか、と焦る竜王に対し、二ブラスは勝ち誇ったような顔を向けてくる。
そう、二ブラスは竜王の秘密を知っていたのである。
初代皇帝の頃より、竜王を倒す為、極秘裏に闇の力を使う❝暗夜教団❞と呼ばれる闇の組織と手を結び、竜王に関する研究を続けていた。
そして、暗夜教団は竜王の力の源がどこにあるのかを遂に突き止めたのである。
竜王自身そう強くない。見た目からしてもわかるように膨大な魔力を秘めるには身体が維持できない。
蓄えすぎると最悪、維持できなくなり、内部から身体が引き裂けてしまう。
だから、彼女には秘密があったのだ。
竜王は強大な魔力を維持するために、竜の宝玉と呼ばれる淡く光る黒い球体に力を蓄えていたのである。
そこには不死となるための生命維持、法の構成と発現、召喚などに必要な魔力、あらゆる魔の力を納めることができる。
それが竜王の最強の秘密である。
だが、欠点がある。
その竜の宝玉から魔力を引き出すには少なくとも数メートルの距離にいなければならない。
でないと不死ではなくなるし魔法も使えない。
竜の宝玉に依存する形となった竜王にとって、竜の宝玉が破壊されることを恐れている。
だから常に持ち歩くわけにもいかず、悩んだ挙句、ずっと竜王城の宝物庫に大切にしまい込んでいたのである。
城から出たくないのもこれが理由だ。
竜の宝玉のことを知る者はいない。だが、二ブラスは知っていた。
有り得ないことだった。
だが、彼女は特別だった。
竜王が苦い顔を見せる。
「当然、ただではない」
「……貴様に渡すものか。渡すくらいならこの身と共に破壊してやる」
「私は強くなりたい。ただそれだけだ。魔物は好きではいが、どうだろうか。貴様らを見逃してやってもいい。その代わり、その宝玉を渡せ。悪くはない交渉だろう?」
「貴様に扱えるような代物ではない」
「あぁそうだろう。ただの人間ならその強大な力を制御できず、身体を八つ裂きになってしまうだろうな。それどころか、触れることすらできないだろう」
「それだけ知って、なぜ?」
「私だからだよ」
そういって、両手を広げた。
「神の加護を授かった私こそ、その力を持つ資格がある」
「神の加護だと? バカげている。神など――――――」
そう言いかけた時、二ブラスの背後に光の淡い光が見えた。
竜王にとって、眩しい光。
心臓を握り締められるような痛み、息が苦しくなる。
その光がただの光ではなく、聖なる光であることを察した。
「……まさか……貴様……」
歯を噛み締めた。
奴がいる。
忌々しい憎き相手……世界を見つめ、世界の流れを作る者。
竜王は怒りの声を上げる。
「ライデルクゥぅううううううう――――――ッ!!!!!!」
ラインデルク―――――この世界を作った者、世界を操る者、❝神❞がそこにいたのである。
二ブラスの背後から隠れていたかのように一人の白い衣を着た優男がひょこっと顔を覗かせ、現れる。
竜王に慣れ親しいように手を振ってみせた。
「やぁ。久しぶりだね竜王~。元気だったかい?」
「黙れ」
「いや~それにしてもさぁ~すごいよね。君。僕が造り出したこの世界の流れに抗うなんて。ほんと美しいよ?」
「くらばれ」
「おっと、ひどいな。せっかく挨拶しに来たのに」
「貴様のその傲慢さで、どれだけ罪のない人の命が失われたと思っているんだ」
睨み付ける竜王に対して、ラインデルクはニコッと笑ってみせる。
「ア八ッ。面白いじゃないか。人と人の争い、勝者と敗者、竜王と勇者の対決。どれも僕が作ったシナリオだったんだけど、今回はね、そろそろ飽きてきたんで、新しいシナリオを用意したんだ」
「それがこれか?」
竜王の視線がバラバラになった勇者に向けられる。
ランデルクは手を叩き、ご名答! と声を裏返して嬉しそうに言った。
「そう。今回はね、勇者にではなく、一人の暴君に、神の加護を与えたらどうなるのかなって思って、やってみたんだ」
その言葉に二ブラスが苦笑いする。
「暴君とは心外だな」
「おっと失礼~」
神は厳格であり、平等であるはずの存在が、こんな男だとはこの世界の住人として、腹が立つ。
無意識に自分の右手には炎をまとった剣が神に対して、振り下ろされていた。
斬りつけたが、あと一歩というところで、横から二ブラスに邪魔されてしまう。
「神殺しは相当な罪だぞ?」
「そんな罪、私は恐れない」
「まぁまぁ話し合おうじゃないか。ここは平和的に~」
二ブラスが剣を下ろした。
武器を納めた相手を斬りかかるのも気が引ける、と竜王も嫌々、細剣を下ろす。
彼とはたった今、出会ったばかりで、話したのもほんの少し、彼の事を何も知らない。
だが、なぜかわからないが勇者の死に竜王は心が痛かった。なにか、大切な物を失ったような喪失感があった。
勇者を殺した二ブラスはニヤッと薄気味悪い笑みをこぼす。
他に何をする気だ、と警戒した矢先、右手の平をおもむろに見せつけると握りしめ始める。
すると彼女の動作と共に勇者が入っている氷の塊に亀裂が走り出す。
「なっ?!」
音をたて、最後には粉砕されてしまう。四方には氷の欠片が飛び散った。
バラバラになった勇者の身体の一部が竜王の足元に転がり込む。
それをただ見下ろすことしかできなかった。
「なんてことを……」
正気とは思えない。
仮にも世界の為に戦った勇者を自らの手で、破壊するなど。
竜王は呆気にとられていた。
隙を見せた竜王に対して、二ブラスは好機と見たのか、すぐさま詠唱を始める。
詠唱する声を耳にした時には既に遅く、竜王の足元の凍った床から鋭利な刃のような氷の柱が地面から飛び出してきた。
「ッ?!!」
咄嗟の判断で、顎を引くも顎先を掠める。
(―――――数秒で、詠唱が終わるのか……)
竜王は二ブラスの魔法の発現速度に驚きを隠せないでいた。
「くそっ!」
不意打ちで攻撃してきた二ブラスを睨みつける。
睨まれた二ブラスは態度を変えることなく、むしろ感嘆する声を漏らした。
「避けたか。それにしても、魔物の王でも血は赤いのだな。てっきり、緑色かと思ったぞ」
「ふざけるなッ!!!」
掠った顎から滴り落ちる血を拭い、竜王は目の前にある氷の柱を避けて、前に出ると細剣を掲げ、詠唱する。
流石の二ブラスも身構える。
彼女の剣先から小さな火の粉が集まり始め、やがて集約させ、炎をもとわせた。
それを二ブラスに向かってその場で一振りした。
すると剣先にまとっていた炎が塊となって、二ブラスに飛んで行った。
眼前、二ブラスは長剣で、炎の塊を縦に斬りつける。
左右に分断された炎の塊は彼女の氷の力で一気に冷却され、白い蒸気と化す。
立ち込める白い煙の中、黒い影が迫る。
二ブラスが剣を構え、刺突しようと突っ込んできたのだ。
竜王は再び、炎の塊を二ブラスに投げつける。
しかし、同じく、分断されてしまう。
次の行動に出ようとした時には、すぐ目の前にまで迫っていた。
急いで、細剣で守りに入る。
剣と剣の交わる音、火花が散った。
顔を近づける二ブラスの表情は戦う緊張よりも、楽しんでいるように見える。
「この悪魔めッ!」
思わず、声が出てしまう。
「魔物に悪魔呼ばわりされるとは心外だな」
力押しで、二ブラスを押し退け、斬りつけたが、空気を斬るだけだった。
二ブラスは後ろに軽く飛んで、距離と取っていたのだ。
冷や汗を垂らし、迎撃準備に入る竜王に対して、二ブラスは戦闘態勢を解くように身体の力を抜いた。
そして、あろうことか、二ブラスは右手に持っていた長剣を鞘に納めたのである。
妙な行動に対して、なんのつもりだ、という視線で二ブラスを睨む。
「私は貴様を殺しに来たのではない」
「なに……?」
声を低くして問う竜王に二ブラスはニヤッと笑い、手の平を向けた。
「今日は貴様と話をしに来た―――――あいにく長々と話す時間はない。短く言おう。私はお前の力が欲しい」
「私の力だと?」
戸惑う声に二ブラスは深く頷く。
「そうだ。貴様が持つ力――――」
二ブラスはそこで、言葉を止め、改めるように言い直す。
「いや、厳密には貴様が持っている竜の宝玉のことだな」
「なっ……」
脳裏にしまい込んだ竜の宝玉のことが頭の中に浮かび上がる。
(―――――馬鹿な。竜の宝玉の存在を知られているのか。どこでそれを知ったんだ……?)
自分の秘密がバレてしまったのではないか、と焦る竜王に対し、二ブラスは勝ち誇ったような顔を向けてくる。
そう、二ブラスは竜王の秘密を知っていたのである。
初代皇帝の頃より、竜王を倒す為、極秘裏に闇の力を使う❝暗夜教団❞と呼ばれる闇の組織と手を結び、竜王に関する研究を続けていた。
そして、暗夜教団は竜王の力の源がどこにあるのかを遂に突き止めたのである。
竜王自身そう強くない。見た目からしてもわかるように膨大な魔力を秘めるには身体が維持できない。
蓄えすぎると最悪、維持できなくなり、内部から身体が引き裂けてしまう。
だから、彼女には秘密があったのだ。
竜王は強大な魔力を維持するために、竜の宝玉と呼ばれる淡く光る黒い球体に力を蓄えていたのである。
そこには不死となるための生命維持、法の構成と発現、召喚などに必要な魔力、あらゆる魔の力を納めることができる。
それが竜王の最強の秘密である。
だが、欠点がある。
その竜の宝玉から魔力を引き出すには少なくとも数メートルの距離にいなければならない。
でないと不死ではなくなるし魔法も使えない。
竜の宝玉に依存する形となった竜王にとって、竜の宝玉が破壊されることを恐れている。
だから常に持ち歩くわけにもいかず、悩んだ挙句、ずっと竜王城の宝物庫に大切にしまい込んでいたのである。
城から出たくないのもこれが理由だ。
竜の宝玉のことを知る者はいない。だが、二ブラスは知っていた。
有り得ないことだった。
だが、彼女は特別だった。
竜王が苦い顔を見せる。
「当然、ただではない」
「……貴様に渡すものか。渡すくらいならこの身と共に破壊してやる」
「私は強くなりたい。ただそれだけだ。魔物は好きではいが、どうだろうか。貴様らを見逃してやってもいい。その代わり、その宝玉を渡せ。悪くはない交渉だろう?」
「貴様に扱えるような代物ではない」
「あぁそうだろう。ただの人間ならその強大な力を制御できず、身体を八つ裂きになってしまうだろうな。それどころか、触れることすらできないだろう」
「それだけ知って、なぜ?」
「私だからだよ」
そういって、両手を広げた。
「神の加護を授かった私こそ、その力を持つ資格がある」
「神の加護だと? バカげている。神など――――――」
そう言いかけた時、二ブラスの背後に光の淡い光が見えた。
竜王にとって、眩しい光。
心臓を握り締められるような痛み、息が苦しくなる。
その光がただの光ではなく、聖なる光であることを察した。
「……まさか……貴様……」
歯を噛み締めた。
奴がいる。
忌々しい憎き相手……世界を見つめ、世界の流れを作る者。
竜王は怒りの声を上げる。
「ライデルクゥぅううううううう――――――ッ!!!!!!」
ラインデルク―――――この世界を作った者、世界を操る者、❝神❞がそこにいたのである。
二ブラスの背後から隠れていたかのように一人の白い衣を着た優男がひょこっと顔を覗かせ、現れる。
竜王に慣れ親しいように手を振ってみせた。
「やぁ。久しぶりだね竜王~。元気だったかい?」
「黙れ」
「いや~それにしてもさぁ~すごいよね。君。僕が造り出したこの世界の流れに抗うなんて。ほんと美しいよ?」
「くらばれ」
「おっと、ひどいな。せっかく挨拶しに来たのに」
「貴様のその傲慢さで、どれだけ罪のない人の命が失われたと思っているんだ」
睨み付ける竜王に対して、ラインデルクはニコッと笑ってみせる。
「ア八ッ。面白いじゃないか。人と人の争い、勝者と敗者、竜王と勇者の対決。どれも僕が作ったシナリオだったんだけど、今回はね、そろそろ飽きてきたんで、新しいシナリオを用意したんだ」
「それがこれか?」
竜王の視線がバラバラになった勇者に向けられる。
ランデルクは手を叩き、ご名答! と声を裏返して嬉しそうに言った。
「そう。今回はね、勇者にではなく、一人の暴君に、神の加護を与えたらどうなるのかなって思って、やってみたんだ」
その言葉に二ブラスが苦笑いする。
「暴君とは心外だな」
「おっと失礼~」
神は厳格であり、平等であるはずの存在が、こんな男だとはこの世界の住人として、腹が立つ。
無意識に自分の右手には炎をまとった剣が神に対して、振り下ろされていた。
斬りつけたが、あと一歩というところで、横から二ブラスに邪魔されてしまう。
「神殺しは相当な罪だぞ?」
「そんな罪、私は恐れない」
「まぁまぁ話し合おうじゃないか。ここは平和的に~」
二ブラスが剣を下ろした。
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