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━━アリシア輿入れの日。
「では公爵様、奥様を迎えに行って参ります!」
俺はノア・コルディ 26歳、独身、伯爵家次男、誇り高きレオパルト騎士団の若き団長!優良物件!現在恋人募集中☆
今日は、公爵夫人になられるアリシア・ボードン子爵令嬢を公爵家にお連れする命を受けたのだ。
「…待て、ノア」
「はい?」
「俺も行く」
「…は?公爵様が迎えに!?」
「お前だけじゃ不安だからな」
「なっ!団長の俺が付いてるのに何が不安なんですか!?」
おいおい…大した距離でも、族が出る山道でもないのに。
「お前が失礼な態度をとらないか心配なんだ」
そっちかいっ
「俺も貴族の端くれです。礼儀は心得てますし、社交界じゃまぁまぁ人気あるんですよ!女性の手を取って優しくエスコートするのは慣れてます」
あ、今のは嫌みっぽかったか?
ギロッ「いいから行くぞ」
「はいっ」
こわっ!てか、今まで元奥様方の輿入れの日に屋敷にいる事すらなかった人なのに。どういう風の吹きまわしだ?
「公爵様、子爵邸に到着しました」
「あぁ」
「奥様をお連れしてまいりますので、少々お待ち…」ガチャッ
「ノア、ここで待機」
「は?」
スタスタスタ…
…え~行っちゃったよ。どうしたんだ公爵様。ほら、出てきた使用人ビビってるじゃん。よく聞こえないけど子爵邸の中ザワついてるし。
「あ、出てきた」
まず公爵様。続いて子爵夫妻。…夫人寝込んでたって話だけど、なんか頬赤らめてキラキラしてねぇ?
おっアリシア嬢改め奥様!
公爵様や俺なんかの後ろにいたらすっぽり隠れそうな、華奢で小柄な体型。サラサラで思わず触りたくなる、プラチナブロンドの長い髪。意外と眼力がある淡いパープルの瞳。
久しぶりに見たけど、やっぱ可愛いな。俺があと5歳、いや3歳若ければ確実にいってたな。…まぁ、あのずっと引っ付いて泣いてる兄貴が邪魔だが。うちの若い奴らも兄貴のガードが固くて近づけないって嘆いてたっけ。
最後に使用人達もぞろぞろ出てきた。アリシアお嬢様愛されてるねぇ。こりゃ公爵様完全に悪役だな。
「何をニヤついている、ノア」
「はっ!お帰りなさいませっ」
「…まあいい。アリシアの荷物は全部積んだな?」
「はい、いつでも出発できます」
「公爵様」
「アリシア、挨拶はもういいのか?」
「はい。お気遣いありがとうございます」
「ん、こいつはノアだ。今日の護衛に連れてきた」
いや、紹介雑っ!
「…ノア・コルディと申します。美しい奥様にご挨拶できて光栄です。」ニコッ
「アリシアと申します。コルディ卿、これからよろしくお願い致しますね」ニコッ
かーわいー!
「それにしても、公爵様にお迎えにきていただいただけでも驚きましたのに、騎士団長様に護衛していただけるなんて…手厚いご配慮感謝いたします。公爵様」
「あ、あぁ…ゴホン。ではそろそろ行こうか」
あれっ公爵様照れてる?珍しー!あ、ここからは俺がエスコートしないと。公爵様絶対やらないしな。
ガチャッ
「では奥様。お手をど…」
「アリシア、手を」
「へぁっ!?」
は?あんた誰!?つーか女性嫌い設定どこいった?奥様も思わず変な声出ちゃってんじゃん!
「どうした?」
「い、いいえ、ありがとうございます」
「ノア、いつまで呆けてる。出発するぞ」
「…はぁ…」
えー。奥様とは皇命で結婚で、今までの政略結婚と大して変わらないって聞いてだけどな。
今回の奥様は元奥様方とは明らか態度違うじゃん。
「こりゃ公爵家に変革が起こるんじゃないか?」
「では公爵様、奥様を迎えに行って参ります!」
俺はノア・コルディ 26歳、独身、伯爵家次男、誇り高きレオパルト騎士団の若き団長!優良物件!現在恋人募集中☆
今日は、公爵夫人になられるアリシア・ボードン子爵令嬢を公爵家にお連れする命を受けたのだ。
「…待て、ノア」
「はい?」
「俺も行く」
「…は?公爵様が迎えに!?」
「お前だけじゃ不安だからな」
「なっ!団長の俺が付いてるのに何が不安なんですか!?」
おいおい…大した距離でも、族が出る山道でもないのに。
「お前が失礼な態度をとらないか心配なんだ」
そっちかいっ
「俺も貴族の端くれです。礼儀は心得てますし、社交界じゃまぁまぁ人気あるんですよ!女性の手を取って優しくエスコートするのは慣れてます」
あ、今のは嫌みっぽかったか?
ギロッ「いいから行くぞ」
「はいっ」
こわっ!てか、今まで元奥様方の輿入れの日に屋敷にいる事すらなかった人なのに。どういう風の吹きまわしだ?
「公爵様、子爵邸に到着しました」
「あぁ」
「奥様をお連れしてまいりますので、少々お待ち…」ガチャッ
「ノア、ここで待機」
「は?」
スタスタスタ…
…え~行っちゃったよ。どうしたんだ公爵様。ほら、出てきた使用人ビビってるじゃん。よく聞こえないけど子爵邸の中ザワついてるし。
「あ、出てきた」
まず公爵様。続いて子爵夫妻。…夫人寝込んでたって話だけど、なんか頬赤らめてキラキラしてねぇ?
おっアリシア嬢改め奥様!
公爵様や俺なんかの後ろにいたらすっぽり隠れそうな、華奢で小柄な体型。サラサラで思わず触りたくなる、プラチナブロンドの長い髪。意外と眼力がある淡いパープルの瞳。
久しぶりに見たけど、やっぱ可愛いな。俺があと5歳、いや3歳若ければ確実にいってたな。…まぁ、あのずっと引っ付いて泣いてる兄貴が邪魔だが。うちの若い奴らも兄貴のガードが固くて近づけないって嘆いてたっけ。
最後に使用人達もぞろぞろ出てきた。アリシアお嬢様愛されてるねぇ。こりゃ公爵様完全に悪役だな。
「何をニヤついている、ノア」
「はっ!お帰りなさいませっ」
「…まあいい。アリシアの荷物は全部積んだな?」
「はい、いつでも出発できます」
「公爵様」
「アリシア、挨拶はもういいのか?」
「はい。お気遣いありがとうございます」
「ん、こいつはノアだ。今日の護衛に連れてきた」
いや、紹介雑っ!
「…ノア・コルディと申します。美しい奥様にご挨拶できて光栄です。」ニコッ
「アリシアと申します。コルディ卿、これからよろしくお願い致しますね」ニコッ
かーわいー!
「それにしても、公爵様にお迎えにきていただいただけでも驚きましたのに、騎士団長様に護衛していただけるなんて…手厚いご配慮感謝いたします。公爵様」
「あ、あぁ…ゴホン。ではそろそろ行こうか」
あれっ公爵様照れてる?珍しー!あ、ここからは俺がエスコートしないと。公爵様絶対やらないしな。
ガチャッ
「では奥様。お手をど…」
「アリシア、手を」
「へぁっ!?」
は?あんた誰!?つーか女性嫌い設定どこいった?奥様も思わず変な声出ちゃってんじゃん!
「どうした?」
「い、いいえ、ありがとうございます」
「ノア、いつまで呆けてる。出発するぞ」
「…はぁ…」
えー。奥様とは皇命で結婚で、今までの政略結婚と大して変わらないって聞いてだけどな。
今回の奥様は元奥様方とは明らか態度違うじゃん。
「こりゃ公爵家に変革が起こるんじゃないか?」
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