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第四章 あれ?ヒロインは何人いるの?

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Side カレイド

なかなか兄としか呼んでくれないハルだが、出来たら神石先輩でも兄様でもなく、名で呼んで欲しい。
だって、春樹にそう呼んでもらうのを夢見ていたのだから。

「ねえ、ハル。」
「なあに?」
「レイって呼んでほしい。」
「う………。」

真っ赤になって、焦っているのがわかるが……できたら呼んで欲しい。
まあ、きっと。

「れ………むりぃ……。」

だよねー。
呼べないってわかってはいたけど、でも。

「呼んで?」

にっこり笑ってみる。

「簡単でしょう?れ・い。二文字だよ?」

ね?とばかりにちょっとだけいじわるしてみる。
真面目なはるは、一生懸命に言葉にしようとしているが…きっと無理だろう。

「……ぃ。」
「聞こえないなあ。」

もうちょっとだけいじわるしてみる。あ、涙目。
……まあ、別のやり方で呼んでもらおうか。

「……仕方がない……………………………トロけさせてから言わせるか……。」

最後の呟きまでは聞き取れなかったようだ。

「兄様?」
「いまだけ……ね?」

今泣いたカラスがってくらい、可愛い笑顔に変わった。
あいつらがいう、『泣かせてたい』はよくわかる。
まだ、10歳のハルでこれなら……20歳のはるは、さぞ泣かせがいがあるだろう。

「さあ、さっさと洗ってお湯に浸かろうね。」
「はい。」

ハルを優しく隅々まで洗う。
反論はさせない。自分はさっさと魔法で綺麗にしてしまう。
ハルを抱き上げて湯に浸かると、何故かハルが湯に沈んでいく。

ブクブクブク……。

何を可愛すぎることをするんだ、この子は。
俺を萌え殺す気なんだろうか?
小さな春樹ってだけでも、可愛すぎるというのに。

「こらこら、危ないだろ?なんでしずんでるのかな?」
「だって、まだ昼間だよね?」
「そうだけど……それが?」
「いや、その。」
「ハルは、ハルだねえ……。」

全く、昼間だから?
なんとも可愛らしい恥ずかしがり方だ。
でも、残念。
俺はもうその気だ。

「本当に初心イというか……。役に入るとあんなにエロくなるのに……トークになると下ネタ苦手だったよね。」

本当にいつまでもうぶいんだよね。
だから、まあ調子に乗る奴が多いわけだが。

「あんなエロいセリフ言えるのに……トークになると四苦八苦して真っ赤になるから、あの馬鹿たちが調子に乗って弄るんだぞ?」

今気づいたって顔だな。

「まあ、それも今となったらできないがね?」

そう、二度と合わずにすむだろう。
一体あの闇はどこに繋がったのか……わからないけどね。
ただ、従兄弟まで闇に沈んでしまって申し訳ないけども。

「さあ、のぼせる前にでよう。せっかく、ハルがその気なんだから。」

のぼせられたらかなわない。

「俺を煽ったハルが悪いんだからね?」
「おて柔らかに……。」
「ハル次第。」

キスをして魔法で水分を飛ばす。それとともにハルの腹のなかも魔法で浄化する。
魔法は便利だな。
ハルをベッドに転がし、自分の、自分だけの『ハル』を目に焼きつけた。

「う、に、兄様。あんまり、見ないで……。」

手で顔を隠してしまう。
うー!マジで可愛すぎるって!

「ふふ、ハルがはるだと思うと……ね。でも、顔を見せて欲しいなあ。」

耳元で囁くと赤い耳が更に真っ赤になる。
ほんと、俺の声が好きだね。

「はる?キスしたいなあ?」

キスをするには手や腕は邪魔だ。
どんなに可愛くて心の中で悶えてしまっても、やはり欲には勝てないんだよ?

「手をどけて?」

ハルもキスが好きだからか、真っ赤になりながらも手をゆっくり外していく。
でも、目の上からはどかない。

「全部はどけてくれないの?ふふ、いいけどねえ?」

悪戯しちゃおうかな?っと小さく呟くと更に真っ赤だ。
まるでトマトのようだよ。
悪戯に手の甲からキスを始めて、顔中にキスをしていく。唇を舐める頃には、顔がトロけはじめている。
角度を変えて少しずつキスを深くする。ワザと音を立て吸い付くようにキスを続けるとピンクの唇は熟れた果実の如く真っ赤になった。
透けるような白い肌に赤い唇は、はっきりいってめちゃくちゃエロい!
腕の力も抜け始める。
ちょっとした悪戯で、すでに立ち上がり始めた赤い実が二つ美味そうで……つい歯を立ててしまった。

「んあっ!」

びっくりしたのか、甘い嬌声と共に腕が外された。
目があったのでワザと舌を出して猫のようにピチャリと赤い実を舐めあげた。
とたん面白いくらいハルが真っ赤になって、口をパクパクさせていた。口が開くたびに見える赤い舌がなんとエロく感じることか!
マジで、なんなんだろうこの生き物は!
でも、ハルが乳首が感じるのは知っているので、念入りに吸い付き愛撫を与える。
気持ちがいいのか、ハルの可愛らしいペニスが立ち上がるのを感じた。
この顔にこのペニス……悪いことをしている気もする(……本来なら犯罪か……)がこの世界では当たり前のこと。
だから気にしない。
まあ、この子に普通のちんこがあったら、それこそ違和感出まくりだけども!
春樹のも見てみたかっ……ゲフゲフ、いや、なんでもない。俺は覗き魔ではないのだから。

「はる?」
「ふ、あっ、やん、そこでしゃべっちゃ、だめぇ。」

口に乳首を含みながら喋るのは、振動で感じてしまうらしい。うん、知ってた、だからあえてやった。

だが、そのあと背中を気にする動きが……。
もしかして?

「はる?背中いたい?」
「ん、ちょっ、と。」
「じゃ。」

翼が出てきたようだ。
ならばとハルを膝に抱き上げる。

「ひゃ……ん。」

口づけをすると、素直に口が開くので、舌を潜り込ませる。
舌を重ね、絡めてる。
唾液に混ざる魔力がハルに吸収されていく。

「可愛い。……気持ちがいい?翼が出ているね?」

背に手をまわし、羽を撫でらるとかなり気持ちが良いらしい。
まあ、媚薬効果がでるからね。

「ひゃうっ、あん、だ、ダメェ、さわっ、たら……。」
「気持ちいいんだろう?はる?」
「んふっ、あ、……。」

ハルの翼を撫でながら愛撫を重ねていく。
顔がトロけて、エロい。
トロけると共にハルから匂い立つように、魔力が漏れて俺を包む。

はる、これはダメな奴だ。
俺の理性崩壊までカウントダウンが始まった。





――――――――――

ああ、申し訳ない。
がっつりまで行きつかなかった……。
次こそわ!
って、狼がでたぞー!

と言われぬように頑張ります。
明日は、すでに残業が決まってるので……無理かなあ。
いや、頑張れ!
……なかったら申し訳ないですぅ。

十夜海






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