47 / 60
第四十七話:絆の力、悪役令嬢は世界を救う
しおりを挟む
仲間たちの想いと、力が、私の中に、満ちていく。
体が、内側から、光り輝いているようだ。
私のドレスは、いつの間にか、光の粒子で編まれたような、純白のドレスへと、姿を変えていた。
背中からは、光の翼さえ、生えている。
(……なんという、神々しいお姿……)
あまりの変貌ぶりに、自分でも、見惚れてしまいそうになる。
いや、違う!
(こんな、聖女様みたいな格好、キャラじゃありませんわ! わたくしは、どこからどう見ても、悪役令嬢ですのに!)
私が、内心で、そんな不本意なツッコミを入れていると、仲間たちから、三者三様の、感嘆の声が上がった。
「おお……! お嬢様が……女神に……! このレオナルド、生涯、お仕えいたしますぞ……!」
レオナルドが、その場で、跪き、感涙にむせんでいる。
「……な、なんなのよ、あの子……。ちょっと、綺麗じゃないの……。し、仕方ないわね! 今回だけは、素直に、認めてあげるわ!」
リリアーナ様が、顔を真っ赤にしながら、ツンデレ全開で、呟いている。
そして、ゼノン様は。
ただ、一言。
「…………美しい」
と、恍惚とした表情で、私を見つめていた。
その、熱のこもった視線に、私の顔まで、熱くなってしまう。
「こ、小賢しい真似をぉぉぉっ!」
私たちの、そんな様子が、気に入らなかったのだろう。
マルクス子爵が、嫉妬と憎悪に狂ったように、さらに強大な、闇の力を、私に、放ってきた。
「ぐっ……!」
仲間たちの絆の力は、絶大だ。
しかし、その強大な力を、受け止める、私の体には、限界が近づいていた。
頭が、割れるように痛い。
意識が、遠のきそうだ。
(でも、まだ、負けるわけには、いかない……!)
私は、最後の力を、振り絞る。
そして、私の中に集束した、絆の力を、天へと、解き放った。
「これが、わたくしたちの、絆の力ですわ!」
私の両手から、放たれた、白と黒の螺旋を描く、巨大な浄化の光線。
それは、地下の、大広間の天井を、まるで、紙のように、貫き、王城の、さらに、その上空へと、突き抜けていった。
夜空に、浮かんでいた、邪悪な紫色の魔法陣。
その、中心を、浄化の光が、正確に、撃ち抜く。
パリンッ、と。
ガラスが、砕けるような、軽やかな音と共に、巨大な魔法陣は、粉々に、砕け散った。
「ば、馬鹿な……! 我が、偉大なる儀式が……! ありえない、ありえないぞぉぉぉっ!」
力の供給源を、完全に断たれた、マルクス子爵は、絶叫する。
彼を、包んでいた、禍々しい闇のオーラは、霧のように消え失せ、彼は、その場に、力なく、崩れ落ちた。
やった。
すべて、終わったんだ。
私が、安堵の息をつき、その場に、倒れ込もうとした、その時だった。
砕け散った、魔法陣の、黒い残骸が、まるで、意思を持つかのように、祭壇の、一点へと、集まっていく。
そして、それは、一人の、人間の形を、成していった。
「――ほう。なかなか、見応えのある、余興だったぞ」
そこに、現れたのは。
冷たい、嘲笑を浮かべた、この国の、第二王子。
黒幕、ゲオルグ・フォン・クライネルト、本人だった。
体が、内側から、光り輝いているようだ。
私のドレスは、いつの間にか、光の粒子で編まれたような、純白のドレスへと、姿を変えていた。
背中からは、光の翼さえ、生えている。
(……なんという、神々しいお姿……)
あまりの変貌ぶりに、自分でも、見惚れてしまいそうになる。
いや、違う!
(こんな、聖女様みたいな格好、キャラじゃありませんわ! わたくしは、どこからどう見ても、悪役令嬢ですのに!)
私が、内心で、そんな不本意なツッコミを入れていると、仲間たちから、三者三様の、感嘆の声が上がった。
「おお……! お嬢様が……女神に……! このレオナルド、生涯、お仕えいたしますぞ……!」
レオナルドが、その場で、跪き、感涙にむせんでいる。
「……な、なんなのよ、あの子……。ちょっと、綺麗じゃないの……。し、仕方ないわね! 今回だけは、素直に、認めてあげるわ!」
リリアーナ様が、顔を真っ赤にしながら、ツンデレ全開で、呟いている。
そして、ゼノン様は。
ただ、一言。
「…………美しい」
と、恍惚とした表情で、私を見つめていた。
その、熱のこもった視線に、私の顔まで、熱くなってしまう。
「こ、小賢しい真似をぉぉぉっ!」
私たちの、そんな様子が、気に入らなかったのだろう。
マルクス子爵が、嫉妬と憎悪に狂ったように、さらに強大な、闇の力を、私に、放ってきた。
「ぐっ……!」
仲間たちの絆の力は、絶大だ。
しかし、その強大な力を、受け止める、私の体には、限界が近づいていた。
頭が、割れるように痛い。
意識が、遠のきそうだ。
(でも、まだ、負けるわけには、いかない……!)
私は、最後の力を、振り絞る。
そして、私の中に集束した、絆の力を、天へと、解き放った。
「これが、わたくしたちの、絆の力ですわ!」
私の両手から、放たれた、白と黒の螺旋を描く、巨大な浄化の光線。
それは、地下の、大広間の天井を、まるで、紙のように、貫き、王城の、さらに、その上空へと、突き抜けていった。
夜空に、浮かんでいた、邪悪な紫色の魔法陣。
その、中心を、浄化の光が、正確に、撃ち抜く。
パリンッ、と。
ガラスが、砕けるような、軽やかな音と共に、巨大な魔法陣は、粉々に、砕け散った。
「ば、馬鹿な……! 我が、偉大なる儀式が……! ありえない、ありえないぞぉぉぉっ!」
力の供給源を、完全に断たれた、マルクス子爵は、絶叫する。
彼を、包んでいた、禍々しい闇のオーラは、霧のように消え失せ、彼は、その場に、力なく、崩れ落ちた。
やった。
すべて、終わったんだ。
私が、安堵の息をつき、その場に、倒れ込もうとした、その時だった。
砕け散った、魔法陣の、黒い残骸が、まるで、意思を持つかのように、祭壇の、一点へと、集まっていく。
そして、それは、一人の、人間の形を、成していった。
「――ほう。なかなか、見応えのある、余興だったぞ」
そこに、現れたのは。
冷たい、嘲笑を浮かべた、この国の、第二王子。
黒幕、ゲオルグ・フォン・クライネルト、本人だった。
13
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
【完結】溺愛?執着?転生悪役令嬢は皇太子から逃げ出したい~絶世の美女の悪役令嬢はオカメを被るが、独占しやすくて皇太子にとって好都合な模様~
うり北 うりこ@ざまされ2巻発売中
恋愛
平安のお姫様が悪役令嬢イザベルへと転生した。平安の記憶を思い出したとき、彼女は絶望することになる。
絶世の美女と言われた切れ長の細い目、ふっくらとした頬、豊かな黒髪……いわゆるオカメ顔ではなくなり、目鼻立ちがハッキリとし、ふくよかな頬はなくなり、金の髪がうねるというオニのような見た目(西洋美女)になっていたからだ。
今世での絶世の美女でも、美意識は平安。どうにか、この顔を見られない方法をイザベルは考え……、それは『オカメ』を装備することだった。
オカメ狂の悪役令嬢イザベルと、
婚約解消をしたくない溺愛・執着・イザベル至上主義の皇太子ルイスのオカメラブコメディー。
※執着溺愛皇太子と平安乙女のオカメな悪役令嬢とのラブコメです。
※主人公のイザベルの思考と話す言葉の口調が違います。分かりにくかったら、すみません。
※途中からダブルヒロインになります。
イラストはMasquer様に描いて頂きました。
【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!
白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。
辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。
夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆
異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です)
《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆
【完結】ヒロインに転生しましたが、モブのイケオジが好きなので、悪役令嬢の婚約破棄を回避させたつもりが、やっぱり婚約破棄されている。
樹結理(きゆり)
恋愛
「アイリーン、貴女との婚約は破棄させてもらう」
大勢が集まるパーティの場で、この国の第一王子セルディ殿下がそう宣言した。
はぁぁあ!? なんでどうしてそうなった!!
私の必死の努力を返してー!!
乙女ゲーム『ラベルシアの乙女』の世界に転生してしまった日本人のアラサー女子。
気付けば物語が始まる学園への入学式の日。
私ってヒロインなの!?攻略対象のイケメンたちに囲まれる日々。でも!私が好きなのは攻略対象たちじゃないのよー!!
私が好きなのは攻略対象でもなんでもない、物語にたった二回しか出てこないイケオジ!
所謂モブと言っても過言ではないほど、関わることが少ないイケオジ。
でもでも!せっかくこの世界に転生出来たのなら何度も見たイケメンたちよりも、レアなイケオジを!!
攻略対象たちや悪役令嬢と友好的な関係を築きつつ、悪役令嬢の婚約破棄を回避しつつ、イケオジを狙う十六歳、侯爵令嬢!
必死に悪役令嬢の婚約破棄イベントを回避してきたつもりが、なんでどうしてそうなった!!
やっぱり婚約破棄されてるじゃないのー!!
必死に努力したのは無駄足だったのか!?ヒロインは一体誰と結ばれるのか……。
※この物語は作者の世界観から成り立っております。正式な貴族社会をお望みの方はご遠慮ください。
※この作品は小説家になろう、カクヨムで完結済み。
婚活をがんばる枯葉令嬢は薔薇狼の執着にきづかない~なんで溺愛されてるの!?~
白井
恋愛
「我が伯爵家に貴様は相応しくない! 婚約は解消させてもらう」
枯葉のような地味な容姿が原因で家族から疎まれ、婚約者を姉に奪われたステラ。
土下座を強要され自分が悪いと納得しようとしたその時、謎の美形が跪いて手に口づけをする。
「美しき我が光……。やっと、お会いできましたね」
あなた誰!?
やたら綺麗な怪しい男から逃げようとするが、彼の執着は枯葉令嬢ステラの想像以上だった!
虐げられていた令嬢が男の正体を知り、幸せになる話。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた
夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。
そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。
婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。
ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない
魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。
そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。
ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。
イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。
ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。
いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。
離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。
「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」
予想外の溺愛が始まってしまう!
(世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる