婚約破棄をしたら、推進している事業が破綻しませんか?

マルローネ

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4話 王子殿下

「お久しぶりでございます……ジーノ王子殿下」

「久しぶりだな、フォルナ。元気にしていたか?」

「はい、元気にしておりました」


 緊張感に包まれた応接室……私はジーノ様を前に緊張していた。ジーノ様の方は特に気にしている素振りはなかったけれど。

「話は既に聞いているが……なかなか大変なことになっているようだな」

「そ、そうですね……お見苦しい情報をお見せしているようで、申し訳ございません」


 ジーノ様は当然のように、私の状況について知っているようだった。まあ、王子殿下なのだし一早く情報は向かうのかもしれないけれど。本当に見苦しい情報を与えてしまっているように思える。私は申し訳なさでいっぱいになっていた。

「まあ、そんなことを気にする必要はないさ。しかし……リガイン・ブローフェルト公爵が一方的に婚約破棄をするとはな。驚いたよ……」

「はい、私も驚きで言葉が出なかったです。今後、どうすれば良いのか……」

「気持ち的にはどうなんだ? リガイン殿のことはまだ好きなのか?」

「いえ……そんなことはありません。もうあの方とは会いたくないと思っております」

「なるほど。まあ、当然の反応だろうがな」

「はい……」


 流石にあんな婚約破棄を言われたら、どれだけ恋をしていても冷めるというものだ。私がそこまで彼に対して恋をしていたかは、別の話だけれど……。

「こうして私と話すことで、少しでも気持ちが和らぐのであれば、いつでも呼んでくれて構わないぞ。なるべく応じることにするよ

「ジーノ様……ありがとうございます。申し訳ございません……」

「いや、気にすることはない。私とフォルナの仲じゃないか」

「ジーノ様……」


 兄さまの言っていた通り、ジーノ様はやはり味方だった。その事実が非常に嬉しい……私には家族以外にも大切な味方が居たのだから。


「フォルナと一緒に居ることは、私にとっても嬉しいことだからな……うん」

「えっ? ジーノ様……?」

「い、いや……! なんでもない!」

 ジーノ様は顔を真っ赤にして私から視線を逸らした。私と一緒に居ることは嬉しい、と聞こえたけれど……間違いないわよね? え、つまりはそういうこと?

 私は何と返せば良いのか分からなかった……。
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