妹に婚約者を奪われました。後悔してももう遅い。

マルローネ

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19話

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「ええっ? どういうこと、お姉ちゃん……!?」

「だから、レイナとシーザー様がくっつくように動いたのは私なのよ。というより、気付いていなかったの?」


 狼狽え気味のレイナではあるけれど、話がややこしくなるのも面倒なので、私はありのままの真実を彼女に話すことにした。レイナは私の話を聞いて、ただただ驚いている。

「じゃ、じゃあ、私がくすぐりの刑とかその他諸々の刑を受けたのは、お姉ちゃんのせいということ?」

「なぜ、私のせいになるのよ……確かにきっかけを与えたのかもしれないけれど、行ったのはシーザー様よ? それに、あなたはわがまま放題で私からシーザー様を奪おうとしていたじゃない。くすぐりの刑などを受けたとしても、今更過ぎるわ……」

「う……それはそうかもしれないけど。なんだか納得いかないわ」


 別にレイナ自身が納得いくいかないは些細な問題でしかなかった。私は事実を伝えた……これが重要だったのだから。それよりも気になることがある。レイナは他にも色々な刑を受けていたみたいに言っていたけれど……。


「レイナ、他にもシーザー様から酷いことをされていたの?」

「それはもう酷いことをされていたわよ! 私の好きなお肉を横取りされる刑だったり、意味なく牢獄に入れられる刑だったり! シーザー様の性癖がこれでもか、と伝わるものばかりだったわ!!」

「あ、あ、そう……そうね……」

「ちょっと、信じてないでしょう!? お姉ちゃん!?」


 シーザー様という人物がよく分からなくなってきた……特殊な性癖を持っていることは間違いないけれど、イマイチ普通の人が考える酷い性癖とは一線を画しているようだ。これはある意味では人畜無害、と言えるのかしら? いやでも、人畜無害というわけではないわね。

「信じてるわよ、レイナ。とにかく無事で何よりだったわ……」


 そう言いながら、私は彼女を抱きしめることにした。こんな妹でも、血を分けた姉妹であることに変わりはないしね。

「……なんだか、照れ臭いんだけど……」

「こらっ、わがまま言わないの」

「は~い……」


 なんだか妹が可愛らしく見えてしまった。この時だけは、わがままな彼女から解放されていたのかもしれない。

「……なんだか、忘れられているような気がする」

「そう言うな、シーザー殿。私も気持ちとしては同じさ」

「それでは二人でハグでも致しますか?」

「絶対に断る……」


 私とレイナが抱き合っている傍らでは、ジェームズとシーザー様の漫才が繰り広げられていた。
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