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9話
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「まさか、ルイズとシシリー様が呼ばれているなんて……どういうことかしら?」
「私が知りたいくらいだわ。兄さんの作戦、ということかしら?」
クレスの作戦なら分からなくはないけれど……妹であるシェリルにも知らされていないようね。クレスは一体、何を考えているのか……。今日はディアがいないからその知恵を拝借することができないわ。彼女がいれば、予測くらいは立てられたかもしれないけれど。
「兄さんの考え……よくわからない。どうして、ルイズ殿とシシリー嬢を呼んでいるのよ。アルエにとっては酷でしかないのに……」
「シェリル……」
「兄さん……まったく」
シェリルは怒っているようだった。でも、クレスが理由もなく二人を王宮のパーティー呼ぶとは思えない。また、タイミング的にはクレス以外の人が呼んだとは考えられないしね。でも、パーティー会場であの二人と顔を合わせる事態も予測できたのだし……やっぱり根本の理由が分からないわね。
「ルイズ殿達は兄さんと親しく話しているようね。どんな会話をしているのかしら?」
「そうね……ちょっとだけ興味あるかも」
クレスとルイズ……それぞれ知り合いではないけれど、私を介すると同じ幼馴染ということになる。本当に不思議な関係だ。クレスはそれを知ってルイズとシシリー様を呼び出しているはず。このパーティー内で何かをするつもりなのかもしれない。
「このパーティーってさ、まだまだ続くんでしょう?」
「一応、夕方くらいまでは続くみたいよ。私も終了時刻は分からないけれど」
となると、まだ3時間くらいは続くというわけね。その間に何が起きるのか……注視しておく必要があるかもしれない。ルイズとシシリー様はまだ、私の存在には気付いていないと思うけれど。
「多分、この後あの二人はシェリルのところにも来るわよね?」
「おそらく来るでしょうね。アルエはどうするの?」
「念のために離れておくわ。悪く思わないでね」
「わかったわ。それじゃあ、しばらくは離れておきましょう」
出来ればルイズとシシリー様には会いたくない。その気持ちを分かってくれたのか、シェリルは納得してくれた。私はシェリルの元から離れることにする。それから時間がかからない内に、クレスとの会話を終えた二人がシェリルのところへとやって来た。まだ、私のことは気付いていないようだけれど……あ、シェリルと会話をし始めたわね。どんな会話をしているのか……気になるところだけれど、今はあの二人に会わないことの方が重要ね。
「私が知りたいくらいだわ。兄さんの作戦、ということかしら?」
クレスの作戦なら分からなくはないけれど……妹であるシェリルにも知らされていないようね。クレスは一体、何を考えているのか……。今日はディアがいないからその知恵を拝借することができないわ。彼女がいれば、予測くらいは立てられたかもしれないけれど。
「兄さんの考え……よくわからない。どうして、ルイズ殿とシシリー嬢を呼んでいるのよ。アルエにとっては酷でしかないのに……」
「シェリル……」
「兄さん……まったく」
シェリルは怒っているようだった。でも、クレスが理由もなく二人を王宮のパーティー呼ぶとは思えない。また、タイミング的にはクレス以外の人が呼んだとは考えられないしね。でも、パーティー会場であの二人と顔を合わせる事態も予測できたのだし……やっぱり根本の理由が分からないわね。
「ルイズ殿達は兄さんと親しく話しているようね。どんな会話をしているのかしら?」
「そうね……ちょっとだけ興味あるかも」
クレスとルイズ……それぞれ知り合いではないけれど、私を介すると同じ幼馴染ということになる。本当に不思議な関係だ。クレスはそれを知ってルイズとシシリー様を呼び出しているはず。このパーティー内で何かをするつもりなのかもしれない。
「このパーティーってさ、まだまだ続くんでしょう?」
「一応、夕方くらいまでは続くみたいよ。私も終了時刻は分からないけれど」
となると、まだ3時間くらいは続くというわけね。その間に何が起きるのか……注視しておく必要があるかもしれない。ルイズとシシリー様はまだ、私の存在には気付いていないと思うけれど。
「多分、この後あの二人はシェリルのところにも来るわよね?」
「おそらく来るでしょうね。アルエはどうするの?」
「念のために離れておくわ。悪く思わないでね」
「わかったわ。それじゃあ、しばらくは離れておきましょう」
出来ればルイズとシシリー様には会いたくない。その気持ちを分かってくれたのか、シェリルは納得してくれた。私はシェリルの元から離れることにする。それから時間がかからない内に、クレスとの会話を終えた二人がシェリルのところへとやって来た。まだ、私のことは気付いていないようだけれど……あ、シェリルと会話をし始めたわね。どんな会話をしているのか……気になるところだけれど、今はあの二人に会わないことの方が重要ね。
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