私の味方は王子殿下とそのご家族だけでした。

マルローネ

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8話 家族との対話 その1

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 ヨーゼフ・アレイオン伯爵視点……。


「あの女……コーデリアはまだ帰らないのか!」

「は、はい! まだお帰りにならないようです……! リュシアが付き人として同行しているはずですが……」

「そうか……!」


 リュシアが一緒か……そう言えば、リュシアの奴はコーデリアと仲が良かったように思えるな。もしかすると、二人で良からぬことを考えているのではないのか? 今日はパーティー等の行事はなかったはずだ。こんな時間まで外を出歩いている理由がない。

「父上、コーデリアの奴はアレイオン家に対して逆恨みをしているのではないでしょうか? 家出……などが考えられるかと思われますが」

「家出だと? ははは、反抗しているつもりか。そんなつまらないことをしているのなら、すぐにでも親子の縁を切ってやるわ! どこかで野垂れ死んでも仕方ないだろう」

「ええ、その通りですね。はははははっ」

「ふはははははっ」


 親に反抗しての家出か……まあ、あんな役立たず死んでしまってもどうということはないが、周囲の貴族には悟られないようにしなくてはな。あまり表立って動くのは命取りになるか。私は伯爵という身分でしかない……ミストマ様とは違うからな。

「ご報告いたします! コーデリア様がお戻りになられました!」

「やっと戻ったか……やれやれ、親不孝者め」


 今さら戻って来ても遅いと言うものだ。今日は外で寝かせるか? それくらいの処罰は問題なかろう。

「コーデリアに外で待機するように伝えろ」

「えっ? で、ですが……」

「いいから伝えろ」

「そ、それがですね……お越しになっているのが、コーデリア様だけではないのです」


 どういうことだ……? まさかとは思うがミストマ様がいらっしゃるのか? そうだとしたら、すぐにでも応接室にお連れしなければ。

「ミストマ・ストライド公爵が来ているのか?」

「い、いえ違います……」

「じゃあ、誰が来ていると言うのだ?」


 使用人はやや脅えながら答えた。

「シムルグ王子殿下です……それからアーシャ王女殿下も……」

「な、なんだと……!?」


 予想外の人物の名前が出て来た……いや、そういうレベルではない。王子殿下と王女殿下が来たと言うのか……?

 待てこれはどういう状況だ? もしかしてコーデリアは王族とのパイプがあったのだろうか……?


「ち、父上! 如何なされるのですか……!?」


 ブラウンも慌てているようだ……だが、王家の方々の訪問を無碍にするわけにはいかない。お通しする選択肢しかないだろう……。

「とにかく、応接室にお通ししろ……なるべく丁重にな」

「畏まりました」


 なんということだ……たかが伯爵家の屋敷に王家に連なる者が訪れるとはな。
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