幼馴染の令嬢に嫉妬していると勘違いされた

マルローネ

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2話

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「シシリーに嫉妬するような奴と一緒にいることはできない。お前とは婚約破棄だ!」

「ちょっと……そんな……誤解なのに……! 私はあの子を可愛いと思っていただけで……別に他意があったわけではないわよ!?」

「うるさい! そんな話、誰が信じられるか!」


 ビルトの言っていることはメチャクチャだけれど、婚約破棄をされるとかなり困るのは事実だった。婚約破棄をしてビルトと一緒にいられなくなる……のはいいとしても、私の家が不利な立場になるのはまずい。お父さん達に迷惑を掛けてしまうのは本意ではないし。

 なんとかして婚約破棄を取り消してもらわないといけないんだけど……ビルトの決意は強かった。

 その翌日、私の家に婚約破棄の書類が届いたのだから……。

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