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2話 婚約破棄の報告 その1
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サンセット・メジラマ侯爵との婚約破棄が決まったその日、私はマリストル伯爵家に戻り、全ての事実を伝えたのだった。その理不尽な婚約破棄の全貌を……。
「サンセット・メジラマ侯爵がそのようなことを……? ぬう、なんということだ……!」
「はい、お父様……」
お母様はこの場には居なかったけれど、お父様はと普段とは違い怒りの形相に変化していた。
「申し訳ありません、お父様……侯爵家との婚約が破棄される形になってしまって……」
「ウィンベル、お前が謝ることではないよ。メジラマ侯爵の態度は、明らかに理不尽なものだ……婚約破棄を受け入れて正解だっただろう。まあ、話を聞く限り、強制的な婚約破棄だったようだがな」
「そうですね……私が懇願したとしても意味はなかったと思います」
サンセット様の心の中では、シリス・トークン公爵令嬢との婚約が既に決まっていたはずだ。私があの状況で、婚約破棄をしないで欲しいと、どれだけ頼み込んだとしても一蹴されていただろう。
まあ、実際に決定だと言われているしね。
「メジラマ侯爵はお前と婚約破棄をした後、シリス・トークン公爵令嬢と婚約をするつもりなのだな?」
「はい、そのように言っていました」
「そうか……よりによって、シリス嬢と……」
シリス・トークン様のいらっしゃるトークン家はメジラマ家以上の家格になる。サンセット様にとって、彼女との婚約は非常に有意義でしょうね。本来なら、他の貴族から白い目で見られそうだけれど……。
「サンセット様は議会の方々とも精通しているようですので、上手く婚約を綺麗な形に持って行くのだと思われます……」
「そうであろうな……まったく、上位貴族のすることだとは思えんが……」
お父様には全面的に同意だった。非常に嘆かわしいと言うかなんというか……。
「さらにサンセット様は、婚約破棄に係る慰謝料の支払いも拒んでおります」
「うむ、それは一番の問題だな。流石の私でも慰謝料を支払わないことに関しては、許すわけにはいかんぞ。それから、しっかりとした謝罪もさせねばなるまい。なにせ、可愛い娘を侮辱させられたのだからな!」
「お父様……ありがとうございます……」
お父様の本気の怒りに、私は感謝の意を示した。家族に慰められること程、嬉しいものはないのだから。味方がいるということは、それだけで勇気に繋がる。
「例えお前が血縁上は、私達の実の娘ではないとしても……心では実の娘以上に思っているよ」
「お父様……」
マリストル伯爵家には子供が居ないのだ。私は小さい頃に養女として、この屋敷に入ることになった。
それから17歳になるまで、お父様とお母様は優しく、時には厳しく私を育ててくれた。それは実の子供に対する愛情以上だと確信出来ている。それから、お父様とお母様には、もう一人の養子がおり……。
「ウィンベル! 無事か……!?」
「ヴィクター兄さま……?」
焦った様子で入って来たのは、私のお兄様だった。ヴィクター・マリストル……マリストル家の次期当主だ。
私の様子を知っているということは、事情を知っている使用人に話を聞いたのかもしれないわね。明らかにヴィクター兄さまの反応は婚約破棄の件を知っている様子だったから……。
「サンセット・メジラマ侯爵がそのようなことを……? ぬう、なんということだ……!」
「はい、お父様……」
お母様はこの場には居なかったけれど、お父様はと普段とは違い怒りの形相に変化していた。
「申し訳ありません、お父様……侯爵家との婚約が破棄される形になってしまって……」
「ウィンベル、お前が謝ることではないよ。メジラマ侯爵の態度は、明らかに理不尽なものだ……婚約破棄を受け入れて正解だっただろう。まあ、話を聞く限り、強制的な婚約破棄だったようだがな」
「そうですね……私が懇願したとしても意味はなかったと思います」
サンセット様の心の中では、シリス・トークン公爵令嬢との婚約が既に決まっていたはずだ。私があの状況で、婚約破棄をしないで欲しいと、どれだけ頼み込んだとしても一蹴されていただろう。
まあ、実際に決定だと言われているしね。
「メジラマ侯爵はお前と婚約破棄をした後、シリス・トークン公爵令嬢と婚約をするつもりなのだな?」
「はい、そのように言っていました」
「そうか……よりによって、シリス嬢と……」
シリス・トークン様のいらっしゃるトークン家はメジラマ家以上の家格になる。サンセット様にとって、彼女との婚約は非常に有意義でしょうね。本来なら、他の貴族から白い目で見られそうだけれど……。
「サンセット様は議会の方々とも精通しているようですので、上手く婚約を綺麗な形に持って行くのだと思われます……」
「そうであろうな……まったく、上位貴族のすることだとは思えんが……」
お父様には全面的に同意だった。非常に嘆かわしいと言うかなんというか……。
「さらにサンセット様は、婚約破棄に係る慰謝料の支払いも拒んでおります」
「うむ、それは一番の問題だな。流石の私でも慰謝料を支払わないことに関しては、許すわけにはいかんぞ。それから、しっかりとした謝罪もさせねばなるまい。なにせ、可愛い娘を侮辱させられたのだからな!」
「お父様……ありがとうございます……」
お父様の本気の怒りに、私は感謝の意を示した。家族に慰められること程、嬉しいものはないのだから。味方がいるということは、それだけで勇気に繋がる。
「例えお前が血縁上は、私達の実の娘ではないとしても……心では実の娘以上に思っているよ」
「お父様……」
マリストル伯爵家には子供が居ないのだ。私は小さい頃に養女として、この屋敷に入ることになった。
それから17歳になるまで、お父様とお母様は優しく、時には厳しく私を育ててくれた。それは実の子供に対する愛情以上だと確信出来ている。それから、お父様とお母様には、もう一人の養子がおり……。
「ウィンベル! 無事か……!?」
「ヴィクター兄さま……?」
焦った様子で入って来たのは、私のお兄様だった。ヴィクター・マリストル……マリストル家の次期当主だ。
私の様子を知っているということは、事情を知っている使用人に話を聞いたのかもしれないわね。明らかにヴィクター兄さまの反応は婚約破棄の件を知っている様子だったから……。
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