異世界日帰りごはん 料理で王国の胃袋を掴みます!

ちっき

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キノコの魔物!

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「あの開けた所で降りてくれるか?」
 トロンは指を差し降りる場所を伝えると、サイマスはゆっくりと降りていく。

「おー、大自然!」
「木が積み上げてありますね。」
「キノコの栽培してるんだろう。」
「こうやって栽培してるんですね。」
 千春とエンハルト、サフィーナは林の中にある積み上げられた木を見ながら話す。

「そこは村の者が栽培しているが、王女様が採るなら伝えておくから採ってもいいぞ。」
「いやいや、中に入って自然に生えてるの採るよ。」
「それじゃこっちだ、色々有るが毒キノコもある、採る前に聞いてくれ。」
「トロンさんわかるの?」
「もちろんだ、この村で育ったからな。」
 千春達はトロンに付いて行く。

「キノコあった!」
 ケンブリットが木の根元にある朽ちた枝を見ながら言う。

「それは食べられないぞ。」
 白いキノコを見ながらトロンが言う。

「食べたらどうなるの?」
「お腹が痛くなって吐くぞ。」
「ひぇー。」
 イーレンが聞くと説明をするトロン。

「もう少し進めば食べれるキノコが生えているからな。」
 そう言うとまた歩き出し先を進む。

「ここら辺にあるキノコで、茶色のキノコ、黄色のキノコは基本食べれるが、毒があるキノコもある・・・、これは食べれる奴だ、似たようなキノコもあるが、この茶色、この黄色以外のキノコには触らない様に。」
「さわっちゃだめなの?」
「あぁ、触るだけで手がカブレる物もあるからな、この中に分かる者は居るか?」
「はーい私は鑑定しながら採るからわかるよー。」
 千春が手を上げながら言う。

「そうか、それじゃ俺は子供達に付いて行こう。」
 トロンはそう言うと子供達に木の根元を指差しながら食べれるキノコを教えている。

「・・・で、見つけれないんだけど。」
「千春、そこにあるぞ。」
 ルプは獣人の姿になり指差しで教える。

「おー!シイタケっぽい!」
「一度見つけると周りに有る物も分かりますね。」
「チハルここにもあるぞ。」
「ハルトも採って~。」
 千春が採るキノコの周りに群生するようにいっぱい生えていた。

「・・・んー。」
「ロイロどしたの?」
「いや、微弱じゃが魔物の気配がするんじゃが、よくわからん。」
「どこ?」
「そっちの方じゃなぁ。」
 ロイロが見る方を千春も見るが何も無い。

「気配も無いな・・・ん?枯れ葉が擦れる音がするぞ。」
「あ!あそこ!地面が少し動いた!」
「ネズミとか?」
「どうでしょうか。」
「ネズミなら気配で俺が気付くんだがな。」
 千春とサフィーナ、ロイロとルプは地面をじーーーっと見ていると、ぴょこっと傘が出て来た。

「ぅぉ!?キノコ!?」
「そう言えばキノコの魔物が出るって言ってましたね。」
「アレ魔物なの!?」
 手のひらほどのカラフルなキノコが左右に揺れながら枯れ葉の隙間から顔を出している。

「・・・可愛いな。」
「そうですか?」
「ふむ、害は無さそうじゃが。」
「どうした?」
 地面を見ている5人にトロンが声をかける。

「キノコの魔物が居たの。」
「どれどれ、あー、イエローファンガスだ、アレの紫と緑色は毒の胞子を撒くが、それ以外は美味いぞ。」
「え!?食べるの?アレ!?」
「あぁ、王女様も魔物食べるだろ?」
「あーうん、食べるけど。」
 ぴょこっと出たイエローファンガスはてこてこと歩き千春の近くまで来る。

「これ攻撃してくる?」
「いや、別に何もしないな、こいつらは食べたキノコを色々な所に生やす、ある程度大きくなると勝手に死ぬんだが、そこからまた増えて行く、狩っても幾らでも出て来るからな見つけたら狩って食べるんだ。」
「ふむふむ、食べたキノコの胞子を振りまいてそこで自分も増える感じかな。」
「胞子?」
「うん、キノコって菌の塊なんだよ、その菌が植物の種みたいな胞子を木に付着して増えるとキノコになるの。」
「へぇ、王女様詳しいんだな、俺でも知らなかったぞ。」
 トロンは千春の知識に関心しながらイエローファンガスを捕まえる。

「こいつの捕まえ方は簡単だ、動きが遅いから子供でも捕まえれる、それで・・・。」
 トロンは傘の部分から半分に割ると魔石を取り出す。

「この小さな魔石を取るとただのキノコになる。」
「あらー、なんか可哀そう。」
「そうか?魔物だぞ?」
 トロンは米粒ほどの魔石をぽいっと捨てイエローファンガスを千春に渡す。

「まぁまた出てきたら同じ様にすればいい。」
 そう言うと子供達の方に戻り、またキノコの場所を教えだした。

「・・・鑑定・・・ほんとだ、美味だって。」
「おいしそうには見えませんけどね。」
「千春、あそこにも居るぞ。」
 ルプは歩いて枯れ葉を払うとイエローファンガスが左右に揺れていた。

「ふむ、こうか。」
 ルプは傘を割り魔石を取り出しポイっと捨てる。

「あの魔石取っておかなくていいの?」
「使い道は無いな、あれだけ小さな魔石だと。」
 エンハルトがそう答えると、ルプは次々と耳を澄ませイエローファンガスを見つけて行く。

「結構居るね、トロンさ~んイエローファンガス狩りまくっていいの!?」
「かまわねーよ、いくらでも出てくるからな。」
「ルプ、ファンガスちゃん担当ね、私はシイタケ採ってるわ。」
「おう、任せろ。」
 千春はエンハルト、サフィーナ、ロイロと3人でキノコを次々収納する。

「さて、結構取ったけどあっちはどうかな。」
「一度合流するか。」
 千春とエンハルトは視界には見えるが少し離れたサリナを見る。

「千春、これを収納してくれ。」
「いっぱい狩ったねぇ。」
 手にイエローファンガスを抱えてルプが歩いてくる、千春はそれを収納しサリナの所に戻る。

「チハルおねえちゃん!これみて!」
「お?赤いファンガスちゃん。」
「これも食べれるんだって!」
「ユラが捕まえたの?」
「うん!」
 ユラの持つ赤いファンガスはプルプル揺れながら捕まえられている。

「僕も捕まえました!」
「へぇこっちは赤いのが居たのかぁ。」
 シュウラスも赤いファンガスを持っていたが、こちらは半分に割られ動いていなかった。

「収獲したキノコは?」
「このなかー!」
 ユラはアイテムボックスのバッグを開きその中に赤いファンガスをポイっと入れる。

「ユラちゃんこれもおねがーい。」
 イーレンは小さな腕いっぱいにマッシュルームのような丸いキノコを持ってくる。

「おー、大量だねー。」
「えへへ、キノコがり楽しいです!」
 ドラゴニュートのダフニー達は子供達を一人ずつ護衛しながら周りを警戒し、トロンもキノコを見つけては子供達に教え収獲させていた。

「サリナ、どうだった?」
「皆楽しそうにしてましたよ。」
「そっか、そう言えばアルデアは?」
「イーナちゃんと一緒に蝙蝠になって散歩してましたが。」
「チハル終わったのー?」
 蝙蝠が2匹飛んでくるとアルデアは人に戻る。

「どこ行ってたの?2人で。」
「周囲を警戒しながらキノコを採ってたわよ、ほら。」
 アルデアはアイテムボックスから丸い真っ黒なキノコを取り出す。

「・・・これ、トリュフじゃん!!!!!!」
「あら、知ってたの?」
「どうしたの!?どうやって見つけたの!?」
「この子達が見つけるの得意なのよ。」
 そう言うとアルデアの影から真っ黒な犬が出て来る。

「このキノコは土の中に有るけれどこの子達は匂いを覚えているから見つける事が出来るの、このキノコをチーズと食べるとワインによく合うのよ、久しぶりに見つけたから嬉しいわ。」
 ニコニコしながらアルデアは千春に言う。

「うわぁマジか、いっぱい採れた?」
「えぇ、沢山採れたわ。」
「トロンさんコレ知ってます?」
「いや、知らないな、キノコなのか?この土塊が。」
「うん、すっごい香りの強いキノコで超が付く高級品だよ。」
「・・・見つけるコツは?話だと土の中なんだよな?」
「そう、匂いで見つけるの。」
「無理だろ・・・そんな物。」
 呆れる様に言うトロン、そして目的は達成したと千春達はドラゴンに乗り村へ戻った。





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