捨てられた転生幼女は無自重無双する

紅 蓮也

文字の大きさ
56 / 114
本編

第53話 アイリス、魔国に魔獣狩りに行く②

しおりを挟む
「わかったよ。私も魔国の魔獣や魔物は、気になるし、スノーとグレンも乗り気だから、私が責任持つよ。
 どんな感じか調査も必要だし、情報提供で何とか誤魔化すよ」

「「流石は、アイリス(様)」」

「アイリスの役に立つためにも色んな魔獣や魔物を狩るぞ」

『オー』

 もう、ここまで皆がノリノリだと、とめられないもんね。

 そして私たちは、約二週間ぶりに魔国の地を踏んだ。

 魔国に着き、森の中を進んで行くと魔獣がいた。

「ああ、魔獣いた!!皆、狩りの時間だ~!!」

『オー』

 あれは、豚っぽいからオークだよね?
 でも、今まで見たのと色や微妙に違うところもあるから、上位種か魔国固有種なのかな?

「ルシフェル。あのオーク……よく見かけるオークと違うんだけどさ」

「ああ、あれはバイソンオークだな。
 人族の地にいるオークと比べ、脂肪は少ないが、脂肪が肉の間に網のように綺麗に入っていて、味が濃厚で、脂肪部分だけでなく、肉の部分も甘味を感じって、ステーキにすると食べご堪えがあってオークの十倍うまいぞ」

 名前からでもわかったけど、説明聞いて、確定したけど、牛と豚の両方の特徴があるだね。

「じゅるり」

 どんな味か想像しただけで、涎が出てきてしまう。

(はやく狩ろうはやく食べよう)

 スノー。涎ダラダラ垂らしすぎだよ。
 私もスノーのことは言えないけどさ。

「強さはどうなの?」

「強さはオークと同じくらいだな。
 違いとしては、赤系の色の物を見ると、体毛が茶色から赤に変わり、それに一直線に突っ込んでくる。
 そして、体毛が赤くなったバイソンオークの肉は、柔らかく更に、うまいぞ」

「じゃあ、体毛を赤くすればいいんだね」

「そうだ」

 赤いもの赤いもの。私の手持ちにはないな。
 そう思っていると、グレンが私の肩に留まった。

「そうだ。グレンがいるね」

 グレンは、真っ赤な炎を身に纏っているもんね。

(グレン。バイソンオークが気づくように、目立つよう飛んでくれる?)

(かしこまりました)

(それで、バイソンオークの体毛が赤くなって、グレンに向かって来たら、私とスノーで、首チョンパして、倒そう)

(うん。わかった)

(おい。オーク!!こっちだぞ)


 グレンが作戦通り、目立つように飛び、バイソンオークの気を引いていくれたことで、体毛が赤くなって、私たちの視界に入っているバイソンオークの全てが二足歩行だったのに前足を地面につき、四つ足をついた。


 前足で何度も地面の土を蹴ってはらう威嚇行動をしだした。

(スノー、バイソンオークが突進して来そうだから、撃ち漏らさないように狩るよ)

(うん。わかった)

 撃ち漏らしたら、こっちが危険だからね。
 ああ、そうか!! 結界張って、結界内でやったら、突進してきて、結界にぶつかった衝撃で、首の骨が折れて、安全に倒せるかもな。

 四足歩行で、突進してくる魔獣や魔物は、発見したら次は、それでやろう。

(エアカッター)

『ザシュ、ザシュ』

『ドドドオ~ン』

 私とスノーは、撃ち漏らさないように気をつけながら、次々とバイソンオークの首を跳ねていく。

「全部倒したね」

(解体)

 私は、倒したバイソンオークを魔法で解体していき、無限収納に仕舞っていた。

 大量大量!!お土産もたくさんできた。
 他の魔獣や魔物も見つけて、倒していこう。

 それから、空からグレンに魔獣や魔物を発見してもらって、色々な魔獣や魔物を倒していった。

 四足歩行の魔獣や魔物は、基本頭から突っ込んでくるので、安心安全に結界で、二足歩行のやつは、魔法で倒していった。

 名前は、わからないけどドラゴンみたいのもいたけど、なんだろうな。

 それなりに強かったけど……あとでルシフェルに聞いてみよう。

 グレンは、火魔法が得意だけど、森の中だと火事になったりと危険なので、狩りには参加せず、魔獣や魔物を見つけてもらうことに専念してもらった。

 残念そうにしていたが、狩った魔獣で、美味しい料理を一緒に作ろうと言ったら、喜んで飛び回っていた。

 スノーは、僕は狩ったあとは、食べる専門だとか言っていた。

 私たちが狩りを十分楽しみ、ゲートの入り口に戻ったら途中で別れ、別行動していたルシフェルや他の魔族たちも各々魔獣や魔物を狩って、満足そうに戻ってきた。
しおりを挟む
感想 152

あなたにおすすめの小説

【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります

すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
 《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。  なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!  冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。  ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。  そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

幼馴染パーティーから追放された冒険者~所持していたユニークスキルは限界突破でした~レベル1から始まる成り上がりストーリー

すもも太郎
ファンタジー
 この世界は個人ごとにレベルの上限が決まっていて、それが本人の資質として死ぬまで変えられません。(伝説の勇者でレベル65)  主人公テイジンは能力を封印されて生まれた。それはレベルキャップ1という特大のハンデだったが、それ故に幼馴染パーティーとの冒険によって莫大な経験値を積み上げる事が出来ていた。(ギャップボーナス最大化状態)  しかし、レベルは1から一切上がらないまま、免許の更新期限が過ぎてギルドを首になり絶望する。  命を投げ出す決意で訪れた死と再生の洞窟でテイジンの封印が解け、ユニークスキル”限界突破”を手にする。その後、自分の力を知らず知らずに発揮していき、周囲を驚かせながらも一人旅をつづけようとするが‥‥ ※1話1500文字くらいで書いております

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

魔法物語 - 倒したモンスターの魔法を習得する加護がチートすぎる件について -

花京院 光
ファンタジー
全ての生命が生まれながらにして持つ魔力。 魔力によって作られる魔法は、日常生活を潤し、モンスターの魔の手から地域を守る。 十五歳の誕生日を迎え、魔術師になる夢を叶えるために、俺は魔法都市を目指して旅に出た。 俺は旅の途中で、「討伐したモンスターの魔法を習得する」という反則的な加護を手に入れた……。 モンスターが巣食う剣と魔法の世界で、チート級の能力に慢心しない主人公が、努力を重ねて魔術師を目指す物語です。

スラム街の幼女、魔導書を拾う。

海夏世もみじ
ファンタジー
 スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。  それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。  これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。

処理中です...