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本編
第73話 カイル兄様の婚約者
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私たちは、王妃殿下の診察が終わったので国王陛下の執務室に戻った。
「サクヤ殿。感謝する」
「いえいえ。治ることがわかり安心されている気持ちはわかりますけど、何度も礼を言われるようなことではないですよ。
僕は自分にできることをしたまでです。
でも、外科的手術が必要な病でなくてよかったです。
僕は治癒魔法使えませんから、魔法で治すことは出来ませんからね。
流石に王妃殿下の体にメスをいれるなんて、どんな罰を受けることになるかわかりませんからね。
死罪が廃止されたから、僕もあの結界内に入れられることになっただろうな」
この世界では、富裕層は怪我も病も魔法で治すからな。
平民は、お金がない場合は、民間療法みたいな効くか効かないのか怪しいものに頼るみたいだし、前世では、私が生まれた時代では当たり前だった。
だけど確立するまでは、人殺し扱いされ恐れられたり、王族に手術しようとメスを取り出したら、王族を殺そうとした罪で、処刑されたって話しもあるしね。
大昔は、麻酔が無かったから、凄く痛かったみたいだし、衛生面でも手術は成功しても化膿しやすったんだろうな。
「外科的手術やメスってのは何だ?」
「外科的手術は、専用のメスという小刀などで腹などを切開して、病気の原因の部位を切り取る処置です」
「そんな事をしたら死んでしまうではないか。それに王族に刃物を向けるなど……」
「僕らのいた時代は、麻酔という人為的な薬物で、痛みなどの感覚をなくし,手術による患者の身体への負担を減らすことが出来てました。
しかし、麻酔がなかった時代には、痛みに耐えきれずにショック死するようなことはなかったみたいですが、失神してしまうことがよくあったみたいです。
この世界なら麻酔はないけど、魔法があるので、魔法で体を麻痺させたりってことになるんですかね。
死ぬ前に手術を終わらせるので、手術が成功すれば死ぬことはないんですよ」
「サクヤと前世のアイリスの世界では、治療法が進んでいると言っていいのか、そこまでして生きたいと思う欲深き者が多いのか……言えることは、この世界で技術も知識も無いので、やったら犯罪者になるな」
確かに私たちから当たり前だったし、手術すれば治すことができるけど知識もなく、はじめて聞いた人からしたら、そこまでして生きたいかって思うんだろうね。
「でしょうね」
「サクヤ。全く関係ないけど勇者って言えば、聖剣でしょう。持ってないの?
刀差しているとこみたことないけど」
「聖剣なら城の宝物庫にあるぞ。勇者しか抜けぬという伝説があり、サクヤ殿が抜き王に献上したと言われている」
「聖剣ね……」
この感じは、献上したわけではなそうだな。
「含みがあるな。真実ではないのだな。申してみよ」
「わかりました。確かに勇者しか抜けないと言われていて、召喚されて僕が抜くまで誰も抜けなかったらしいですけどね。
僕が抜いたら、お前のようなどこの馬の骨かわからぬ者が持つようなものではないみたいなことを言われましてね。
国宝にするから寄越せと国王に言われ、取り上げられました。
なので普通の剣じゃ役に立たないので、魔王を倒す時は、勇者なのに剣も使わずに魔法のみで戦いましたよ」
『……』
うわぁ~。ここにいる者はサクヤ以外、その発言をした国王の血が流れているからね。
何も言えないですよ。沈黙ですよ。
「先祖が愚かな王で、申し訳ない」
「入りますわよ。ただいま戻りましたわ」
国王陛下がサクヤに謝罪しているタイミングで、全く場違いな声がして、女性が執務室に入って来た。
「「「マーガレット!!」」」
この方、マーガレットさんというのか。
国王陛下も、王太子殿下のトマスさんも、カイル兄様も知っているみたいだし、勝手に入ってこられたので、王族ってことなのかな?
「見知らぬイケメンと幼女が居ますわね」
「マーガレット帰ってきたのか」
「はい。婚約者であるカイル様に早く会いたかったので、大急ぎで留学先から帰って参りました」
「!!」
カイル兄様の婚約者だと~!!居たのか婚約者。
では、婚約者が留学中に王太子殿下とあんな関係になったと……
「アイリス。まだ誤解を解いてなかったけど、私と王太子殿下は、アイリスが今思っているような関係ではないからな」
「BLではないと……王太子殿下が攻めで、カイル兄様が受けではないと」
「BL?攻め受け?なんだそれは!!」
「アイリスは、僕が知らぬまにその扉を開けてしまったのかい」
「サクヤ!!私は、その扉は開けていませんよ」
「カイル兄様。BLは、ボーイズラブの略です。
攻めは、男性同士で行為をする場合や精神的にリードする側のこと、受けは、行為や精神的に受容する側のことです」
「私が留学している間に、婚約者を実の兄に寝取られてしまったのね。シクシク
でもお兄様が攻めで、カイル様が受け!!いいですわね。うふふふふ」
ヤバい。マーガレットさんが腐の扉を開けようとしている。
カイル兄様の婚約者の様ですし、止めなければ!!
「マーガレット義姉様。その扉は開けては行けません。腐の沼から抜け出せなくなってしまいます」
「アイリスちゃんね。マーガレット義姉様。いい響きですわ。そして可愛すぎですわ」
「ぐぐぅ……」
私は、マーガレット義姉様に抱き締められ、豊満なお胸により窒息死しそうになる。
「マーガレット。その可愛いアイリスが、お前の胸で、死にそうになっているぞ」
「あら!私としたことが。ごめんなさいねアイリスちゃん」
国王陛下、助けていただきましてありがとうございます。
「サクヤ殿。感謝する」
「いえいえ。治ることがわかり安心されている気持ちはわかりますけど、何度も礼を言われるようなことではないですよ。
僕は自分にできることをしたまでです。
でも、外科的手術が必要な病でなくてよかったです。
僕は治癒魔法使えませんから、魔法で治すことは出来ませんからね。
流石に王妃殿下の体にメスをいれるなんて、どんな罰を受けることになるかわかりませんからね。
死罪が廃止されたから、僕もあの結界内に入れられることになっただろうな」
この世界では、富裕層は怪我も病も魔法で治すからな。
平民は、お金がない場合は、民間療法みたいな効くか効かないのか怪しいものに頼るみたいだし、前世では、私が生まれた時代では当たり前だった。
だけど確立するまでは、人殺し扱いされ恐れられたり、王族に手術しようとメスを取り出したら、王族を殺そうとした罪で、処刑されたって話しもあるしね。
大昔は、麻酔が無かったから、凄く痛かったみたいだし、衛生面でも手術は成功しても化膿しやすったんだろうな。
「外科的手術やメスってのは何だ?」
「外科的手術は、専用のメスという小刀などで腹などを切開して、病気の原因の部位を切り取る処置です」
「そんな事をしたら死んでしまうではないか。それに王族に刃物を向けるなど……」
「僕らのいた時代は、麻酔という人為的な薬物で、痛みなどの感覚をなくし,手術による患者の身体への負担を減らすことが出来てました。
しかし、麻酔がなかった時代には、痛みに耐えきれずにショック死するようなことはなかったみたいですが、失神してしまうことがよくあったみたいです。
この世界なら麻酔はないけど、魔法があるので、魔法で体を麻痺させたりってことになるんですかね。
死ぬ前に手術を終わらせるので、手術が成功すれば死ぬことはないんですよ」
「サクヤと前世のアイリスの世界では、治療法が進んでいると言っていいのか、そこまでして生きたいと思う欲深き者が多いのか……言えることは、この世界で技術も知識も無いので、やったら犯罪者になるな」
確かに私たちから当たり前だったし、手術すれば治すことができるけど知識もなく、はじめて聞いた人からしたら、そこまでして生きたいかって思うんだろうね。
「でしょうね」
「サクヤ。全く関係ないけど勇者って言えば、聖剣でしょう。持ってないの?
刀差しているとこみたことないけど」
「聖剣なら城の宝物庫にあるぞ。勇者しか抜けぬという伝説があり、サクヤ殿が抜き王に献上したと言われている」
「聖剣ね……」
この感じは、献上したわけではなそうだな。
「含みがあるな。真実ではないのだな。申してみよ」
「わかりました。確かに勇者しか抜けないと言われていて、召喚されて僕が抜くまで誰も抜けなかったらしいですけどね。
僕が抜いたら、お前のようなどこの馬の骨かわからぬ者が持つようなものではないみたいなことを言われましてね。
国宝にするから寄越せと国王に言われ、取り上げられました。
なので普通の剣じゃ役に立たないので、魔王を倒す時は、勇者なのに剣も使わずに魔法のみで戦いましたよ」
『……』
うわぁ~。ここにいる者はサクヤ以外、その発言をした国王の血が流れているからね。
何も言えないですよ。沈黙ですよ。
「先祖が愚かな王で、申し訳ない」
「入りますわよ。ただいま戻りましたわ」
国王陛下がサクヤに謝罪しているタイミングで、全く場違いな声がして、女性が執務室に入って来た。
「「「マーガレット!!」」」
この方、マーガレットさんというのか。
国王陛下も、王太子殿下のトマスさんも、カイル兄様も知っているみたいだし、勝手に入ってこられたので、王族ってことなのかな?
「見知らぬイケメンと幼女が居ますわね」
「マーガレット帰ってきたのか」
「はい。婚約者であるカイル様に早く会いたかったので、大急ぎで留学先から帰って参りました」
「!!」
カイル兄様の婚約者だと~!!居たのか婚約者。
では、婚約者が留学中に王太子殿下とあんな関係になったと……
「アイリス。まだ誤解を解いてなかったけど、私と王太子殿下は、アイリスが今思っているような関係ではないからな」
「BLではないと……王太子殿下が攻めで、カイル兄様が受けではないと」
「BL?攻め受け?なんだそれは!!」
「アイリスは、僕が知らぬまにその扉を開けてしまったのかい」
「サクヤ!!私は、その扉は開けていませんよ」
「カイル兄様。BLは、ボーイズラブの略です。
攻めは、男性同士で行為をする場合や精神的にリードする側のこと、受けは、行為や精神的に受容する側のことです」
「私が留学している間に、婚約者を実の兄に寝取られてしまったのね。シクシク
でもお兄様が攻めで、カイル様が受け!!いいですわね。うふふふふ」
ヤバい。マーガレットさんが腐の扉を開けようとしている。
カイル兄様の婚約者の様ですし、止めなければ!!
「マーガレット義姉様。その扉は開けては行けません。腐の沼から抜け出せなくなってしまいます」
「アイリスちゃんね。マーガレット義姉様。いい響きですわ。そして可愛すぎですわ」
「ぐぐぅ……」
私は、マーガレット義姉様に抱き締められ、豊満なお胸により窒息死しそうになる。
「マーガレット。その可愛いアイリスが、お前の胸で、死にそうになっているぞ」
「あら!私としたことが。ごめんなさいねアイリスちゃん」
国王陛下、助けていただきましてありがとうございます。
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