社畜が会社辞めて農業始めました

紅 蓮也

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第8話 畑の完成

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 苦土石灰を撒いて、土と混ぜてから一週間たち、今日は、堆肥と肥料を撒いて耕し、畝立てをして、黒マルチを張る作業をする。

 早速、堆肥を撒く、この前買った堆肥は、混合堆肥というやつで、鶏ふん、豚ぷん、牛ふんなどが、あらかじめ配合されており、複数購入して、自分で配合しなくて済むし、扱いやすいので、初心者でも野菜を栽培しやすいと説明されたので、購入したものである。

「臭いな。」

 堆肥は、動物のふんなどなので、やっぱり臭いがキツい。

 堆肥の袋を見て、書かれている通りの適用量を撒いたら、鍬を使って、土壌によく混ぜ合わせ、堆肥、表土、掘り起こした土が、まんべんなく混ざるようにした。

「うまく混ぜられたっな。これくらいでいいだろう。」

 次は、土壌に肥料を撒く、栄養豊かな肥料を土壌撒くことで、おいしい野菜を作るための手助けとなるらしい。
 人間も栄養が大事だからな。野菜も同じなんだな。人間同様、やりすぎはよくないから適量を守らないとならない。
 全体に撒いたら鍬で土壌に混ぜ合わせる。

「腰痛いな。」

 腰を痛めないように正しい姿勢で、やるのを心掛けているが、気がつくと背中が曲がってしまっている時がある。
 これは、慣れだろうから正しい姿勢でやるのに慣れるしかないな。

「次は、畝立てだな。」

 畑作りをすることにし、ネットで調べて、初めて知ったのだが、畝は、土を盛り上げて作る部分で、野菜を育てる場所で、畝を作ることで、野菜の根が伸びやすく、排水もよくなるため、野菜作りには欠かせないものらしい。

 全体の表面をレーキを使って、ならしていき、鋤き込みが終わったら、紐で畝の大きさを設定し、鍬の刃先を使って、盛り上げた畝部分の高さが均一になるように紐にそって、すべての辺を同じ深さに掘り下げていく。

 掘り下げ作業で、また背中が曲がった状態で作業をやってしまった。

 周りを掘り下げて、山を作ったら、表面をならして平らにして、大きな土塊があれば、見つける度に細かく砕いた。
 最後に表土を平らにして行った。

「やった。完成だ。」

 畑が完成した。畝も完成し、このままでも野菜は、植えられるし、育てられるのだが、今回は、黒マルチを使って、栽培するので、まだ黒マルチを張る作業が残っている。
 腰が痛いのと疲れたので、一度休憩を取ることにした。

 今回は、黒マルチだが、マルチには、透明なもの、シルバー、白黒、シルバー黒など色んな色の種類があった。

 透明なものは、一番地温の上昇効果が高く、冬場~春先の低温対策などに使用される。しかし、透明なので、光を通すので、雑草抑制効果はないらしい。

 シルバーは、光を反射するので、地温上昇を抑える効果があり、反射光を嫌う害虫の飛来防止にもなるらしい。

 白黒は、表が白色、裏が黒色で、地温上昇を抑える効果が一番高く、夏の高温対策に使用され、裏面の黒色が光を通さないので雑草の抑制効果もあるらしい。

 今回使う黒は、最も一般的に使われているマルチで、光をさないため雑草抑制効果が高い。しかしフィルム自体が熱くなるので葉焼けに注意が必要とのことだった。

「さあ、張るかな。」

 マルチの端を畝の溝に合わせて、ピンで両端を固定して、マルチの端に土を寄せる。
 端を埋めたら、マルチを反対側の端まで、引っ張りながら伸ばし、反対側の端も同じようにピンで固定し土を寄せる。

 次に、マルチの両側面に片側ずつマルチの中心と畝の中心が合致するようバランスをとりながら土を寄せていく。
 マルチは風で、バタつきやすいから表面も固定した方がいいと白石のじいさんからアドバイスをもらっていたので、ピンで数ヶ所、固定してた。

「慎重に張ったからシワなく、まっすぐ、きれいに張れたんじゃないか。」

 シワができてしまうと、今回は、穴空きタイプを使ったが、穴なしタイプだと穴がうまく空けられなかったりなど問題があるらしい。見た目も悪いしな。

 畑が広い場合は、機械を使って、張った方が早いし、きれいだし、楽らしいから、畑全部で、栽培するときには、機械の導入も検討しよう。

 これで、本当に完成だ。
 苗を買ってきて、来週、苗を植えたらいよいよ野菜の栽培がスタートだ。
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