君にとって花火は何色ですか?

じゅうや

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6.涙の理由

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シャワーやらなんやらして、俺の部屋に戻ってきた隅田さん。彼女の顔をよくよく見たらシャワー浴びた後なのでスッピンなのだが、化粧をしてなくても顔が整っている。改めて俺は、彼女の美貌に虜になっていた。

「なによ、そんなにガン見してきて。気持ちが悪いわよ」
「いやー、隅田さんスッピンでもマジ可愛いっすね。ビビりました」
「は!?突然何言ってんのアンタ!ま、ますます気持ち悪いわよ」
「いやまぁ事実ですし、アイスありますけど食べます?」
「……食べる。」

怒ってる顔、頭の斜め上らへんに、ぐぬぬ・・・って出てそうな感じだな。それにしてもアイスで釣れるとは隅田さんも意外とチョロい?
アイスを食べてのんびりしていたら、隅田さんから話をふってきた。

「花道くん花火大会の時さ」
「はい」
「なぜ、泣いていたの?」
「あー、それですか…」
「別に、話したくなかったら…」
「まあ、たいしたことではないんすけどね」

俺は、亡くなった祖父の話を隅田さんにした。

「そ、そういうことがあったのね…じゃあ、あの時着てた浴衣は…」
「祖父のです、形見ですね」
「…、その、親族を亡くすのは大変よね」
「…まあ、1人で来て、1人で泣くってのも情けないっすよね」
「そんなことないわ、私は…あなたのあの姿に惹かれたのよ」
「え?」

彼女から真剣な眼差しが向けられている。

心の奥がドクン、と。

「あなたはおじいさんのことが本当に大好きなのね、大切な家族を愛せるその気持ち、
とても素晴らしいと思うわ。」
「はい…」
「それに1人ではなかったはずよ、きっと空から一緒に観ていたに違いないわ」
「…はい、ありがとうございます…」

俺は、深くお辞儀をした。目頭がとても熱くなっていた。今の自分の顔をあまり見せたくないほどに、泣きそうだ。

彼女は、そんな俺を、抱きしめてくれた。

「へ…?」
「大丈夫よ、我慢しなくていいわ。誰も見てないんだからさ」

隅田さんの体温を感じる。それだけではない。彼女の言葉からも暖かさを感じる。

凄く…落ち着く。

俺は思わず、涙を流した。

「すみません、今日だけ、ほんと、すみません」
「まだ私たちは出会ったばっかだけど、あなたがもし困っていたら、助けてあげたいわ」
「お人好し、なんですか?」
「よく言われるわ」
「顔に似合わない優しさですね」
「なによ、文句ある?」
「いえ、無いです。ほんとにありがとう」
「ええ」


じいちゃん、出会えたよ、俺が暖かくしてあげたい人に。


ありがとう。
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