君にとって花火は何色ですか?

じゅうや

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14.誤解

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 突然だが、皆は修羅場に遭遇したことあるだろうか?具体的に言えば女性関係の修羅場だ。三角関係だったり、恋人持ちの人達のいざこざだったり…色々あると思う。

 本題に入るが、サークルの後輩である綾野と出掛けた日以来、隅田さんに会うと顔も合わせてくれない、飲みも誘われなくなったという、やや冷たい対応をされていたのだ。

 しかしある日突然、隅田さんは部下の金沢さんという方を連れて家に押しかけてきたのだ。


……そしていま、テーブルの向かいに、2人は立っていて…俺は、


 正座をさせられている。


「いやこれどういう状況!?」
「うるせえぇ!このケダモノんがぁ!麗花さんを傷つけた罪は重いぞクソガキ!」
「藍~、もういいって~花道くんもぉ~困ってるからぁ~」

 そう、厄介な酔っ払い2人が我が家に乗り込んできただけであったのだ。こう見るとこの2人は会社でもかなり人気があるのではないか、思わされる。隅田さんは当然ながら黒髪ショートヘアの素晴らしい容姿をしているが、金沢さんは茶色のボブカットでゆるふわ系なセットがされている。身長も小さく可愛い系特化した顔つきに、明るい雰囲気があるので、上司からウケそうだ。

「何見てんだよてめぇ!だいたいなんだこのつまみ!美味すぎんだろぉ!くっ…私は…こんなケダモンに負けてしまうとは…麗花さぁん!料理が出来ない女でも許してくれますか…?」

前半何にキレてたか分からんが、急にぐずって涙目になりながら隅田さんに密着し始めた。おいおい、そういうのって意外と俺の大事なとこも色々と動いてきちゃうからやめてくんねーかな?隅田さんもまんざらじゃないし。

「ちょ、ちょっとぉ…藍…近い…」
「いいじゃないですかぁ~ここには誰もいないんですしぃ…」
「花道くんいるから、めっ!!」

と言って部下の頭に手刀をかます隅田さん。やっぱり酔っ払ってても判断能力とかは鈍ってないんすね、さすがっす。その判断力使って、パチ屋に通うのもほどほどにしてほしいかも…。

「んで2人とも、何しにきたんすか?」
「ん?そりゃ、恋敵のてめぇを地獄の底まで突き落としにきたんだよぉ…んにゃ…グゴォ~。」

 バタンと。テーブルに顔を突っ伏して寝始めた。

…いや突然寝るなよ。喋りながら寝るとかこの人どこのDの意思引き継いでんの?海賊王にでもなるの?

「そ、その…花道くんってさ…」
「は、はい…」

モジモジし始めた隅田さん。なにか重大なことでも言い出すのだろうか?3人中1人は爆睡してる中、妙な緊張感が生まれる。

「か、か、か、かの!」
「かの??」
「彼女いるの…!??」
「いないです」
「…………え?」

ポカーンと口を空け、まるで呆気にとられた小学生みたいな顔をしている隅田さん。しばらく間が空く。なにか考えているようだ。
そこで俺は、ここ最近の隅田さんの様子を思い出してみる。そして1つの疑惑が生まれた。疑惑あるというよりかもう確信に迫っていることかもしれないが。

 俺が綾野と出掛けたあの日。居酒屋を出た後の綾野は多少酔っ払っており、帰り道では俺に腕を組んできた。俺は何度も嫌がって話そうとしたが彼女はずっとくっついてきたのだ。腕ところかりっぱに成長してるお餅みたいな物がおれの腕に当たってたから、ちょっとにやけてたかもしれない。

 そしておそらく、隅田さんはその現場を見て、俺が彼女とデートに行ってる…という誤解をしてしまったのかもしれない。無理もない。誰が見てもあの状況は恋人同士のそれだ。

 色々合点がいったので、俺から言葉をかける。

「もしかしてドドバシのとこで見ました?俺らのこと」
「………………うん。」

 いや溜めたなおい。しかもすんごい嫌な顔してますよこの人。心無しか彼女の怒りでこの部屋が揺れているように感じるほどの覇気。

「あれは、サークルの後輩です。なんもないです。俺も気は全くないです。」
「……ほんとぉ?」

 涙目になりながらも上目遣いで俺の方に真偽を疑ってくる美女。なんだこれ破壊力ハンパねぇなぁ!酒入ってなくて良かったぜ。よく頑張った俺の理性。

「はい、ほんとです。」
「私に誓う?」
「はい誓います」
「じゃあ私とデートして」
「はいします」

うん?流れでYESと答えてしまったが、いまとんでもない誘導尋問が繰り広げられてたよね?もしかして子の人最初からこれが狙いなのか…!。大人ってすげぇな…。

 何はともあれ俺は、隅田さんとの誤解も解けて無事デートの約束を取り付けたのであった。

 こんなんで許されていいのか?俺。隅田さんからはもっと殺気みたいなの感じてたけど。これからが本番だったり?
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