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第三章
天球ツアー(1)
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「それじゃあ皆揃ったな!」
蓮の父の確認の声に、6人全員で返事をする。
「「「「「「ハイ!」」」」」」
今日までの5日間、6人はそれぞれこれから天球に向かう為の準備や宿題に追われていた。
蓮と勇の2人は、テニスの大会に参加出来なくなった事で、蓮は2日、勇は3日程呆けてしまい何も手につかなかった…。勇に関しては未知のものへの恐怖心も合わさっていたようだが…。
何とか2人とも復活し、両親に教えを請いながら準備を進め、宿題もメドを立たせた。勇は眼の下に隈をつくりかなり眠そうな表情で現れたが。
「それで、両親に聞いても教えてもらえなかったのですが、どうやって異次元の【天球】へ行くのでしょうか?…そもそも異次元とは何なのでしょうか?」
翔が確認の質問を上げるが6人全員が同様に考えていた内容のようで、皆同様に頷きながら蓮の父を見上げている。
「そうだね。では天球へ行く前に簡単に教えようか…。理屈で考えても理解出来ないだろうからね?」
蓮の父は6人全員に向け、説明を続ける。
「異次元とは、簡単に説明すれば鏡の向こう側の世界だ。こちらとは左右逆だが、鏡の向こう側でも同様の世界が広がっているだろう…?時間軸も変わらない。地球と同じ世界ではあるが、同じ社会ではない…。それが異次元の世界だ。」
6人はう~んと唸りながら首を傾げ、必死に思考を働かす。
「大昔に地球にいた神が、過去のある事案によってこの地球に見切りをつけ、一部の人や動物達を連れて別次元の地球を創造し、そちらに住み移った。それが天球という世界の始まりとなる。そして、その天球へ行くにはある一定以上の上空で鏡に飛び込む必要がある…。その理由として……?」
蓮の父は説明を続けようとしたが、6人が頭から湯気を上げて固まっていた。ついには6人が皆呆然と口を開け、完全に停止している状況に気づく。
蓮の父はその姿を見て、ふふっと小さく笑いながら続けた。
「今のは大まかに説明をしたほんの一部だ。そうなるだろうと思って、皆君達に説明しなかったんだ…。私の説明がわかりにくいとは思っている。本当は天球に移住した後にしっかりと教えるつもりでいたんだ…。」
そこで、翔の父が割って入った。
「実際に体験して見れば何となくでも理解出来ますよ!説明は後でも出来ます。まずは実際に行ってみましょう!」
その言葉に子供たち全員が、肩をビクつかせた。
「そうだな。それじゃあ家族毎に移動するか…。目標座標は打合せ通りで問題ないか?」
「えぇ。問題ありません。到着点にジンを待たせておりますので、何かあっても対応できるでしょう。」
「分かった。まずは水土から行ってくれ。それなら気配も辿れるし万が一もないだろう?その後に風樹、闇空、火雷、天音、そして私達が最後に移動する。」
「かしこまりました。先に行ってお待ちしております。」
蓮の父と翔の父の打合せが終わり、いよいよ移動の準備を整える。
「それと、移動の際は先程説明した内容を皆子供達にしっかり体感させてやってくれ…。各自5分程度時間を空けて移動するように…!では天球で再度集合しよう!さぁ、天球ツアーの始まりだっ!!」
「はい!」「かしこまりました!」
と親たちが返事をし、子供達も多少の期待と不安が入り混じった声で返事をする。
「「「「「「ハイ!」」」」」」
「よし、では水土、頼んだぞ!」
「はい、では先に行かせていただきます!」
翔の父が頷き返事をし、翔を中心に父、母と手を繋ぐ。更に翔の父が言葉(?)を紡ぐ。
「バリィ!(結界)、レファク!(透明化)、フライ!(飛翔)」
バシュッ!!
翔達家族が透明な膜のような物に包まれたかと思った瞬間、姿が見えなくなりペットボトルロケットが発射したような音の後、完全に気配が消えた。
子供達が目を見開き、驚愕の表情をしていた。
「よし、行ったな!次は5分後に風樹家が出発だ!」
蓮の父が楓達家族を見て告げる。その言葉に楓が更に不安そうに眉を寄せ手を胸の前で組み、若干ですが震えが見て取れた。
「大丈夫!最初は飛ぶ感覚が分からず、飛んだ後に少し酔う程度だ。楓の体幹なら問題は無い。」
楓の父はポンと楓の肩に手を置き、安心させるように笑顔で話しかけた。
「はい、父上。大丈夫です。あまりに現実離れしていたので、少々緊張してしまいました…」
「はははっ!楓、お前でもそんな顔するんだな?おかげでオレは気持ちが楽になったぜ…!」
キッ!と楓が声をした方へ向くと、青い顔をさせながらこちらを指差して笑う勇がいた。
「……ふぅ。勇、お前、そんなに青い顔で言われても説得力ないぞ?まぁ逆に落ち着く事は出来たがな!」
そこで蓮の父が割って入る。
「そろそろ時間だ。次、風樹家。向こうで待っていてくれ!」
「承知した!楓、準備はいいか?」
コクリと楓が頷く。頷きを確認し、手を繋いでいく。
「では、いざ参る。バリィ!(結界)、レファク!(透明化)、フライ!(飛翔)」
バシュ!!
楓達も翔達と同様に姿を消した。
「凄いっ!何が起きてるか全く分からないけど、一気に上空まで飛んでるんだよね?」
その言葉に蓮の父は、驚愕の表情で蓮を見た。
「蓮っ、お前飛んで上空にいるのが分かるのか…?」
「えっ?うっうん。だって、消えた直後に上空に飛ぶような気配するし、今、上空のあの辺りにいるなっていう感じ皆もするでしょ?だから、その上空から下をみたらどんなふうに見えてるのか気になって、ワクワクしちゃうよ!」
親達は驚愕し、目をこれでもかという程見開き蓮を見る。子供たちは何を言ってるか全く分からないといった表情で首を傾げている。
蓮の父は少し困ったような、それでいて嬉しそうな笑みを蓮に向ける。
「そうだな!地球から天球への移動は滅多にするものではない。是非、楽しみなさい。」
「うん!」
元気いっぱいに蓮が肯定の返事をする。
そして、闇空家の移動の時間となる。
「それではわたしもぉ、先にいってきますね~!」
マイペースな茜は些事でもないかのように、すんなりと移動していった。
「茜のやつ、何であんなにあっさりと…。心臓に毛でも生えてるんじゃねぇのか?」
「あら、勇くん。女の子に向けて使う言葉じゃないわよ!」
「そうだね!向こうに着いたら僕から茜さんに話しておくね?」
「わぁぁぁっ!やめてくれっ!!悪かったよ…。」
勇の軽口に光と蓮から厳しい指摘が入り、謝罪する。
「わかったよ。言わないって!でも次は勇の番でしょ?いいなぁ…?早く僕の番にならないかなぁ?」
「蓮の心臓には毛じゃなくて針でも生えてるんじゃねーのか…?」
クスクスっと笑いながら光も続ける。
「待ちきれないのよ!テニスの試合の前と一緒ね!私だって緊張してるのに、蓮くんを見てるとバカらしくなっちゃうわね?」
それに勇は肩を窄め、一度深呼吸をした。
「気が抜けちまったわ。そんじゃ次はオレだな?オレも楽しんでくるから、オマエラも楽しんでこいよ?」
「「うん!」」
2人の返事を聞き、勇は家族の元へ行く。そんじゃあな、と一言呟き、多少緊張の顔を残しながらも移動していった。
「勇も、行っちゃったね!」
蓮は呟き、勇が向かった空へと顎を上げ見つめて続けていた。
蓮の父の確認の声に、6人全員で返事をする。
「「「「「「ハイ!」」」」」」
今日までの5日間、6人はそれぞれこれから天球に向かう為の準備や宿題に追われていた。
蓮と勇の2人は、テニスの大会に参加出来なくなった事で、蓮は2日、勇は3日程呆けてしまい何も手につかなかった…。勇に関しては未知のものへの恐怖心も合わさっていたようだが…。
何とか2人とも復活し、両親に教えを請いながら準備を進め、宿題もメドを立たせた。勇は眼の下に隈をつくりかなり眠そうな表情で現れたが。
「それで、両親に聞いても教えてもらえなかったのですが、どうやって異次元の【天球】へ行くのでしょうか?…そもそも異次元とは何なのでしょうか?」
翔が確認の質問を上げるが6人全員が同様に考えていた内容のようで、皆同様に頷きながら蓮の父を見上げている。
「そうだね。では天球へ行く前に簡単に教えようか…。理屈で考えても理解出来ないだろうからね?」
蓮の父は6人全員に向け、説明を続ける。
「異次元とは、簡単に説明すれば鏡の向こう側の世界だ。こちらとは左右逆だが、鏡の向こう側でも同様の世界が広がっているだろう…?時間軸も変わらない。地球と同じ世界ではあるが、同じ社会ではない…。それが異次元の世界だ。」
6人はう~んと唸りながら首を傾げ、必死に思考を働かす。
「大昔に地球にいた神が、過去のある事案によってこの地球に見切りをつけ、一部の人や動物達を連れて別次元の地球を創造し、そちらに住み移った。それが天球という世界の始まりとなる。そして、その天球へ行くにはある一定以上の上空で鏡に飛び込む必要がある…。その理由として……?」
蓮の父は説明を続けようとしたが、6人が頭から湯気を上げて固まっていた。ついには6人が皆呆然と口を開け、完全に停止している状況に気づく。
蓮の父はその姿を見て、ふふっと小さく笑いながら続けた。
「今のは大まかに説明をしたほんの一部だ。そうなるだろうと思って、皆君達に説明しなかったんだ…。私の説明がわかりにくいとは思っている。本当は天球に移住した後にしっかりと教えるつもりでいたんだ…。」
そこで、翔の父が割って入った。
「実際に体験して見れば何となくでも理解出来ますよ!説明は後でも出来ます。まずは実際に行ってみましょう!」
その言葉に子供たち全員が、肩をビクつかせた。
「そうだな。それじゃあ家族毎に移動するか…。目標座標は打合せ通りで問題ないか?」
「えぇ。問題ありません。到着点にジンを待たせておりますので、何かあっても対応できるでしょう。」
「分かった。まずは水土から行ってくれ。それなら気配も辿れるし万が一もないだろう?その後に風樹、闇空、火雷、天音、そして私達が最後に移動する。」
「かしこまりました。先に行ってお待ちしております。」
蓮の父と翔の父の打合せが終わり、いよいよ移動の準備を整える。
「それと、移動の際は先程説明した内容を皆子供達にしっかり体感させてやってくれ…。各自5分程度時間を空けて移動するように…!では天球で再度集合しよう!さぁ、天球ツアーの始まりだっ!!」
「はい!」「かしこまりました!」
と親たちが返事をし、子供達も多少の期待と不安が入り混じった声で返事をする。
「「「「「「ハイ!」」」」」」
「よし、では水土、頼んだぞ!」
「はい、では先に行かせていただきます!」
翔の父が頷き返事をし、翔を中心に父、母と手を繋ぐ。更に翔の父が言葉(?)を紡ぐ。
「バリィ!(結界)、レファク!(透明化)、フライ!(飛翔)」
バシュッ!!
翔達家族が透明な膜のような物に包まれたかと思った瞬間、姿が見えなくなりペットボトルロケットが発射したような音の後、完全に気配が消えた。
子供達が目を見開き、驚愕の表情をしていた。
「よし、行ったな!次は5分後に風樹家が出発だ!」
蓮の父が楓達家族を見て告げる。その言葉に楓が更に不安そうに眉を寄せ手を胸の前で組み、若干ですが震えが見て取れた。
「大丈夫!最初は飛ぶ感覚が分からず、飛んだ後に少し酔う程度だ。楓の体幹なら問題は無い。」
楓の父はポンと楓の肩に手を置き、安心させるように笑顔で話しかけた。
「はい、父上。大丈夫です。あまりに現実離れしていたので、少々緊張してしまいました…」
「はははっ!楓、お前でもそんな顔するんだな?おかげでオレは気持ちが楽になったぜ…!」
キッ!と楓が声をした方へ向くと、青い顔をさせながらこちらを指差して笑う勇がいた。
「……ふぅ。勇、お前、そんなに青い顔で言われても説得力ないぞ?まぁ逆に落ち着く事は出来たがな!」
そこで蓮の父が割って入る。
「そろそろ時間だ。次、風樹家。向こうで待っていてくれ!」
「承知した!楓、準備はいいか?」
コクリと楓が頷く。頷きを確認し、手を繋いでいく。
「では、いざ参る。バリィ!(結界)、レファク!(透明化)、フライ!(飛翔)」
バシュ!!
楓達も翔達と同様に姿を消した。
「凄いっ!何が起きてるか全く分からないけど、一気に上空まで飛んでるんだよね?」
その言葉に蓮の父は、驚愕の表情で蓮を見た。
「蓮っ、お前飛んで上空にいるのが分かるのか…?」
「えっ?うっうん。だって、消えた直後に上空に飛ぶような気配するし、今、上空のあの辺りにいるなっていう感じ皆もするでしょ?だから、その上空から下をみたらどんなふうに見えてるのか気になって、ワクワクしちゃうよ!」
親達は驚愕し、目をこれでもかという程見開き蓮を見る。子供たちは何を言ってるか全く分からないといった表情で首を傾げている。
蓮の父は少し困ったような、それでいて嬉しそうな笑みを蓮に向ける。
「そうだな!地球から天球への移動は滅多にするものではない。是非、楽しみなさい。」
「うん!」
元気いっぱいに蓮が肯定の返事をする。
そして、闇空家の移動の時間となる。
「それではわたしもぉ、先にいってきますね~!」
マイペースな茜は些事でもないかのように、すんなりと移動していった。
「茜のやつ、何であんなにあっさりと…。心臓に毛でも生えてるんじゃねぇのか?」
「あら、勇くん。女の子に向けて使う言葉じゃないわよ!」
「そうだね!向こうに着いたら僕から茜さんに話しておくね?」
「わぁぁぁっ!やめてくれっ!!悪かったよ…。」
勇の軽口に光と蓮から厳しい指摘が入り、謝罪する。
「わかったよ。言わないって!でも次は勇の番でしょ?いいなぁ…?早く僕の番にならないかなぁ?」
「蓮の心臓には毛じゃなくて針でも生えてるんじゃねーのか…?」
クスクスっと笑いながら光も続ける。
「待ちきれないのよ!テニスの試合の前と一緒ね!私だって緊張してるのに、蓮くんを見てるとバカらしくなっちゃうわね?」
それに勇は肩を窄め、一度深呼吸をした。
「気が抜けちまったわ。そんじゃ次はオレだな?オレも楽しんでくるから、オマエラも楽しんでこいよ?」
「「うん!」」
2人の返事を聞き、勇は家族の元へ行く。そんじゃあな、と一言呟き、多少緊張の顔を残しながらも移動していった。
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