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しおりを挟む俺に特定の相手、つまり『恋人』だの『彼氏』だのがいた事はない。
悲しいが事実である。
初恋は『斎藤さんちのお兄ちゃん』ユウゴ。
幼稚園から中学までずーっと腐れ縁的ポジションだったけど、中三の時、盗んだバイクで走り出そうとしたユウゴは選りによってウチから修理中の原付を盗み出し、事故って大破させた。
本人は両脚骨折で入院するわ(受験生なのに)、おっちゃんおばちゃんは親父に土下座の勢いで謝り倒すわ……なんとゆーか。
余りのバカさ加減に引いた。そして冷めた。
『幼馴染み同級生と両片思いからの溺愛ハピエン』とかファンタジーですわファンタジー。
おバカなユウゴも今や三児の父。町内でたま~に会うけど相変わらず能天気そうだ。幸せならそれでいいんじゃないかと思う。
そんなこんなで昔から『いいなあ』とほんのり思うのは男ばっかり。
高校でも専門でも片思い未満の片思いを繰り返していた気がする。
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