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しおりを挟む着替えて来るから15分後に! と踊るように302号室に帰る湊を見送り、俺も着替えだ。準備だ。
人生初デートだけど普通でいいのか? 勝負服なんて持ってないぞ。普段からツナギと部屋着以外は無難で地味~な服ばっかりだし……
コーディネートを考えるのも面倒で、クローゼットの中はどう組み合わせてもおかしくないであろう色と形のアイテムが数点ずつって感じだ。マジで彩りのない人生を歩んでたんだわ俺。
でも今の俺には……湊が居てくれる。
こんなしょぼくれたアラフォーでも真っ直ぐに見つめてくれる湊……
ああどうしよう。イケメンの湊がさらにBTSみたいになってたらどうしよう。
折角の初デートに出掛けたはいいけど直ぐ引き返すくらいカラダが、本能が疼いたらどうしたらいいの俺!!
いや、たとえそうなっても湊は喜んで受け入れてくれると思う。
そしてまた仕切り直しのデート計画を
「お待たせー♡」
「!」
「あ~~アラタまだ着替えてない! 早く早く! 50分の電車乗ろうよ~~!」
─────……待て。
待て待て待て、ちょっと待て、どーゆー事だ。
まさかまさかまさか……
ここへ来てまさかの私服センス皆無疑惑……!?
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