15 / 16
P.15
しおりを挟む月明かりの下。
猫の褐色の肌が何度も震えては絡みつく。
熱くて甘い吐息も絡まって、果てても果ててもキリがない。
「鬼の性欲マジでやべー。もともと淡白なくせに」
「昇進したらもっと強くなるってさー」
「あ!それよりマツコ!一週飛んでた!さんまちゃんのスペシャル録るのに消しただろ」
「ええ!嘘!てかなんで愛の営みよりマツコの方が上なのよ」
「地上波と一緒にwi-fiも拾って欲しいわー」
「人の話を聞け。でも概ね同意」
「でも受信してくれる端末がないかー」
「そのへん発明したらすんごい徳《ボーナス》貰えるかなー」
ベッドの中で寄り添いながら、窓の外の大きな大きな満月を見詰める。時折、その真円の中をペットとお散歩中の住民達が横切って行く。
「あーあ。俺も空飛べる系のペットが良かったなー」
「やだ。猫はネコ以外認めない。少食で助かるし」
「二軒隣なんて大変そうだもんなー。昼間音波で飛び起きる事あるもん」
「隠形さんが卵から育てた双子ちゃんだし、温かく見守ってやろう」
「ふふ。直生は誰にでも優しい。ちっとも変わらない」
「独占欲も変わらない」
「それは俺もー」
ここは地獄の一丁目。
だけどここにも日常はある。
友情も思いやりも、ロマンスだってちゃんとある。
終わらないロマンスが。
抱きしめたい
おしまい
0
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
天上の果実
曙なつき
BL
大きな果実の実が頭に当たったことにより、記憶を失った婚約者のルシス。
目を覚ました彼に、私はこう言った。
「愛しい人。あなたと私は愛し合っていました。来年には式を挙げる予定なのですよ」
それは少しの真実と多くの嘘を織り交ぜた言葉だった。
ルシスは私を嫌い、厭うていた。
記憶を無くした少年と、彼を囲いこむ王子の物語です。
※なお、ルシスの兄と弟の物語も併せて掲載します。完結まで予約済みです。
博愛主義の成れの果て
135
BL
子宮持ちで子供が産める侯爵家嫡男の俺の婚約者は、博愛主義者だ。
俺と同じように子宮持ちの令息にだって優しくしてしまう男。
そんな婚約を白紙にしたところ、元婚約者がおかしくなりはじめた……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる