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1章
33話 怖くても確認することは重要
しおりを挟む波乱の朝食会を終えて、俺は客間に帰ってきた。
まあ、波乱だったのは主に俺の心の中だけで、食事会自体はとても穏やかになだらかに朗らかだったんだけどね。
うん、俺のライフがゼロになったあとも何度もべルート公爵やキャルアさん、エリシャさんが俺のことをいじめ抜いてきて俺のライフはマイナスに移行して本当にキツかった.......。
唯一の救いはあの場にいた女性陣が全員美人でその場が楽園だったことだろう。もしもあの場の女性陣全員が雌ゴリラだったらきっと俺はもうこの世にいないだろう。残機50万も一瞬の内に削られて跡形となく消失していたな、うん。
と、そうだ。残機50万で思い出したけど、1度しっかりときっちりとステータスを確認しないとならないだろう。
昨日の酔っ払った時点でレベルアップしたことは確定で、スキルポイントやソウルポイントを消費してスキルを取ったのも確定だ。だったら確認しないと今後に支障が出る。最悪ソウルポイントを全部消費しているなんて可能性もあるかもしれないよな......。
まあ、それもスキルを確認すれば分かる。何たって今の俺にはチートスキルの叡智様がいらっしゃるからな。
よし、怖いけどステータスを見るぞ!!
神眼発動!!
如月零 レベル14
HP 14560/14560
MP 250964/250964
物攻 8965
物防 8450
魔攻 12588
敏捷 8075
魔耐 3560
スキル
『闘神:レベル10』『火魔術:レベル10』『召喚魔法:レベル1』『回復魔術:レベル10』『神眼:レベル10』『マップ』『生活魔法:レベル10』『未来視:レベル10』『剛力:レベル10』『索敵:レベル10』『気配探知:レベル10』『千里眼:レベル10』『アイテムボックス』『名付け』『土魔法:レベル7』『付与魔術:レベル5』『錬金術:レベル7』『彫金:レベル5』『細工:レベル5』『木工:レベル5』『裁縫:レベル5』『革細工:レベル4』『商人:レベル5』『魔力操作:レベル10』『隠蔽:レベル10』
ユニークスキル 『創造』、『叡智』
いやー、相変わらずはステータス値が爆上げしたなー。これは全て女神様の急なスキルレベルMAX事件と雰囲気にのまれて世界の害悪の魔石をステータス上昇に全振りした結果だ。でも後悔はしてないよ? だって、この世界で生きるには力が必要だからね。
って、ん?? よく見てみると、MPの値だけとんでもないことになってないか? 1.10.100.1000.10000..........いや、桁が十万の位になっているんでけど.......ああ、うん。犯人は分かってるよ。
だって、一人しかいないからね。
そう、俺だ。
一体全体何を考えて昨日の俺はこんなことをしたんだ? さっぱりわかんないな。
あの謎部屋で行えるステータス強化のシステムが変わって、今までではソウルポイントを消費すると自動でステータスが強化されたけど、現在ではステータス項目を選んで挙げられるようになっている。
多分これは、その機能を使って上げたんだと思うんだけど....たしか、変更されてソウルポイント1につき、ステータスポイントは20割り振ることが出来ていたはずだから....逆算すると、1万ポイントくらい使ったってことかな?
うん、馬鹿なの? 本気で馬鹿なの俺って? なにいきなりソウルポイント1万も無駄使いしてんだよ! いや、無駄かは分からないけどさ、何か理由があったかもしれないけどさ。 今の俺には昨日の俺が考えてたことなんておぼえてないんだよ! せめて書き置きくらいのこしておいてくれよ!
無理だとは思いつつも、俺はツッコまずにはいらなかった。
いや、一旦落ち着こう。不幸にもまだ確認しないといけはいことがあるんだ。いつまでもステータスの値について考えてもいられない。ここは、ポジティブにめちゃくちゃ魔法使えるようになったと思っとけばいいだろう。よし、昨日の俺、アリガトウ。
談話休憩。
さて、次はいよいよ、スキルの確認だ。
あんまり、大量に増やされていないことを願ってスキルの項目を確認する。
............うん、とりあえず見た感じではスキルポイントは半分も使ってない感じかな?
土、付与魔術は便利そうだから取ってくれてありがたい。
ん? それにしても、べルート公爵に商人になりたいと啖呵をきったというわりには、なんだか職人よりのスキルを取っているように思えるんだが、どういうことだ? なんだ、俺は職人になればいいのか? いや、冒険者とかになるよりは遥かに安心安全でマシではあるだろうし、いいんだけどさ。
でも、昨日の俺は商人になりたいって.......ってちゃんと商人スキルも取ってるな? しかもレベルMAXだし。
しかもその横にしれっとレベルMAXの魔力操作と隠蔽とかいうスキルがあるんだけど......。
まあ、どっちも異世界物では定番で便利だから文句はないんだけどさ。
それにしても、一通りはスキルは確認できたけど、なんかかなり偏っていると思うのは気のせいか? いや、気のせいじゃないよな? 確実に偏ってるよこれ。
どう考えても職人よりのスキルばっかりだよ? 商人になりたいのに、どうして.........っていや、待てよ?
たしか、さっきエリシャさんにあげた指輪とは、別の指輪を造って用意しておいてくれって言われたよな? てことは、俺が自作したものを売り物にするってことか?
だったら、なるほどと納得できる。新しく取得したスキルを見た感じ、幅広く物作りを出来そうだし。
これだけの多種多様な職人スキルかあれば、雑貨屋を経営することが出来そうだ。いや、確実に出来る。
それに俺には、創造さんと叡智さんチートがある。この世界独自の素材は今は創造出来ないものの、地球にあったものなら創造することが出来るんだから、この世界では珍しいものを売る雑貨屋を営むことが出来そうだ。
冒険者になって常に命に危険に晒されるより、のんびり気楽に商人をやって金を稼ぐのも悪くないな?
フェルとラーナを守るために強くなる。その為には、冒険者になるしかない。と最初の頃は思っていたものの、商人で飯を食えるなら、安全に街の中で暮らしていくのはむしろいいことだ。
ローリスク万歳だ!!
そうと決まれば、俺の今後の異世界人生設計は決まりだ。
かくして、俺の異世界商人ルートが切り開かれて行くのであった。
とアホみたいなこと言ってる場合じゃないな。今後の計画をダメにしないためにも、創造と錬金と彫金のスキルで素晴らしい指輪を造ってやろうじゃねえか!!!
応援ありがとうございます!
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