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14 愚か者所以
それは楽師だが…
綺麗な音色を奏でる人間は、側に置いていた。
なかなか寝付けないからと、寝台に招待し、夜に演奏をさせてもいた。
男ばかり呼んでいたのは、男好きな噂が立つのを見越してだが……
姉の敵意を免れるのはそれしかなかった。
事実、国民からわたしは急速な勢いで嫌われていった。
それと反比例に、わたしは姉のすぐ近くがホッとできる安息の地に落ち着いていた……
「王女さま」
偽王子の声でハッと目が覚める。
優しい声色だった。
静かにほほえむ偽王子。
わたしは、相手の気分を害させた気がして固まった。……
情けない
これでこの国の王女だと!?
わたしは、小国から遣わされた、よくわからない男の顔色をうかがっている。
「…結婚してからは、してないでしょ。」
恐る恐るといった感じで言った。
「それは当たり前」
しっかりした目で、ほほえまれる。
相変わらず、やわらかな表情と醸し出す怒りの雰囲気のコントラストがすごい。
圧を感じ、わたしは思わず閉口した。
……
怒らせない方がいい。
それは身に染みてわかっていた。
一見優しい人間は、なにを考えているのかわからない。
故に、急に冷徹な判断を下すことがある。
わたしの気付かない内に…
それが怖い。
「……ねえ、」
視線が定まってないまま言う。
打って変わって隣国の偽王子は、しっかりと前を見据えていた。
賢そうに,理知的な光を目に添えて。
議員たちの、白熱した議論を聞いていた。
わたしには怒号が飛び交っているようにしか見えない。
「なに」
少し不機嫌そうに響いた。
……
この第二王女と関わってると、おれは随分年下の人間と関わってるような気になる。
この状況が退屈なのだろう。
だが第二王女から話しかけられたとき、できるだけ対応するようにしている。
まさか、こんなときに話しかけられるとは思わなかったが…
「大事な用じゃないならあとで言って」
軽く軽蔑の眼差しで見つめる。
それに気づいたのか、王女はハッとして前を向く。
これに興味がない内は、ずっとおれの操り人形だろうな
自分の、暗い欲望が垣間見える。
操り、好きに出来たらどれだけいいか。
王女を見る。
丁度、話が終わった頃だった。
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