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21 行く前の話 聖女と呼ばれる所以
これは……
暗号の絵手紙だった。
第二王女は、それを俺に渡す。
一瞬…解読する方法を見誤った。
これは……なかなか難しいんじゃないか?
王女を鋭い瞳で見る。
王女は?マークを頭に浮かべたまま、俺と見ていた。
「わかります?王女」
首を振る。
こう解くんですよ、と教える。
俺に解いてほしいという要望だと思ったが、違った。
正確には、それだけじゃなかった。
その場所に、行きたくなさそうな王女。
「わかった」
グシャ
偽王子は、その絵手紙を握り潰し、立ち上がる。
偽王子が虚ろな瞳でニコ、と微笑し、第二王女は微かに震えている。
「行ってくるよ」
最後、見下す瞳は冷たかった。
……
噂の中の王女。
第二王女は偉そうで、野蛮で、男好き。そして、頭が足りない。
最初出会ったとき、違うと思った。が、その噂は少しは信憑性があると悟った。
姉の第一王女と比べると、そうだ。
秀才だと聞いていたが、軍を率いる力も群を抜いている。
少数の軍で、俺と女王の軍と対等にやり合っている。
今、女王を見限った軍員が、第一王女に寝返っているとも聞いている。
「はぁ…」
最悪な結末に近づいている。
第二王女を世継ぎにしたい女王陛下と、自分が女王になろうとする第一王女との内乱。
これからもっと、大きな戦争になる。
今国を弱体化している場合じゃないだろうに。
こんな結末に近づいているなら、第二王女もそろそろ第一王女に殺される。
第一王女か第二王女。
どっちかが死んだら、この国は平穏になる。
……
[女王の兵員目線]
朝、第一王女を殺すよう命令された。
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戦争の最中、誰にも悟られないよう首を刎よとの命令だった。
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「この国の未来のためよ。
あの子は私の子を殺す。
国で内乱を起こしたら、他の国につけ込まれる。
無用な争いを避けるために、片方を殺さなければならない…」
それでは殺すのは、賢くない妹でいいんじゃないかと思ったが、そんなの口にしたらすぐにでも命が終わる。
第二王女は、女王の大のお気に入りだ。
「……二番目の子を、私がとても可愛がっているとわかってるでしょ?」
玉座に座った女王は、ニンマリと笑う。
真っ赤な口紅が、細い三日月のように動いた。
……
「お医者さまを呼ぶから待ってて」
わざと怪我をし、救急テントの中に入れてもらう。
そこには、第一王女がたまに面倒を見に来ると聞いていたから。
「ありがとう。この国のために」
美しいブロンドの少女だった。
聖母のような笑みを浮かべた第一王女は、汚れても気にせず、今にも息絶えそうな人に薬と粥を渡す人だった。
……
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