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23 懸念
「じゃあ…お姉さまに従属するってこと?」
「うん」
笑顔で言った。
だが、【現女王を裏切る】
そう頭に浮かびもした。
第二王女に平然とした表情を向けた。
「…どうやって交渉したの?」
身を乗り出して慎重に聞く。
偽王子は静かに笑った。
「本当に……食えない次期女王さまだったよ」
思い出している視線は鋭かった。
口元を隠してしゃべる偽王子。
なにか…隠してるなとわたしは思う。
『あなたの軍隊を止めて。
戦いは私と母の2人でするから』
話しながら、綺麗にカールされたブロンドが動く。
偽王子はタバコを潰した。
『女王にバレたら面倒なことになる』
『ならバレないようにして。
私は、あなたの軍に協力を依頼してるんじゃない。
しばらく休憩させておいてと言ってるの』
ニッコリ人好きする笑みをこぼす第一王女。
俺はトントン…と指でソファの持ち手を叩いた。
危険な橋だ…
協力してないとわかると、すぐにせっつかれる。
あとで女王にどんな対価を払わなければならないかわからない。
それは、命の可能性もある。
『見返りは?』
『見返りは…引き続き妹と結婚してていいわ』
冷たそうな瞳で見てくる偽王子。
余裕そうに微笑む第一王女。
『あなたたちの結婚は偽物だった。
母が雇ったのは、偽物の神父。
それでいつでも結婚を、なかったことにさせるつもりだったみたい』
初耳で、内心動揺した。
結婚のとき、隣国の王子との結婚だということで、女王は俺が間者だとは知らなかったはずだ。
ああ…
第一王女が戻ってきたら、元のさやに戻すつもりだったのか…
納得がいく。
自分が溺愛している娘。
王子とはいえ、小国なら気に食わなかったのだろう。
『それと、あなたに隣国の支配権を託す。
妹を連れて隣国に戻って。
王として君臨してもいい。
だけど私の国の支配下にあることは忘れないで』
……
「よかった…」
そう言う第二王女。
お気楽だな、と内心呆れる。
きみの命を狙っているだろう第一王女は、俺と手を組んだんだよ?
そう言いたくなった。
「母は?」
一瞬言葉に詰まる。が、いつもの調子で言葉を探した。
「諦めたみたいだよ。
第一王女が勝利した。
そろそろ第一王女の戴冠式が始まる。
あの大国で、新たな女王が誕生するんだ」
「お姉さまなら……いい女王になる」
確信に満ちた表情だった。
「臣下も民も大喜びでしょう?」
嬉しそうに笑う第二王女に、複雑な気分になった。
「そうでもないんだよ。
まだ女王陛下はご存命だからね。
死んでもないのにっ…て声もある」
「そう…」
心配なのはそこだ。
あの第一王女なら、その声を潰すために、母親である女王も殺しかねない。
もしそうなったら第二王女は荒れるだろう。
「?王子」
肩を叩かれる。
第二王女の方を優しく見た。
「それで?王女さまはなにをご所望ですか?呼ばれたから来たんだけど」
いつもの調子に戻る。
それに動揺して手を引っ込めた。
ベッドの前に座っている偽王子。
わたしは急に緊張した。
「なにも…ただ姉と話したんでしょ?
その内容が知りたくて……」
従者の者には、大国のことは口外するなと言っている。
だから俺に聞かないと、なにも教えてくれないのだろう。
「うん」
笑顔で言った。
だが、【現女王を裏切る】
そう頭に浮かびもした。
第二王女に平然とした表情を向けた。
「…どうやって交渉したの?」
身を乗り出して慎重に聞く。
偽王子は静かに笑った。
「本当に……食えない次期女王さまだったよ」
思い出している視線は鋭かった。
口元を隠してしゃべる偽王子。
なにか…隠してるなとわたしは思う。
『あなたの軍隊を止めて。
戦いは私と母の2人でするから』
話しながら、綺麗にカールされたブロンドが動く。
偽王子はタバコを潰した。
『女王にバレたら面倒なことになる』
『ならバレないようにして。
私は、あなたの軍に協力を依頼してるんじゃない。
しばらく休憩させておいてと言ってるの』
ニッコリ人好きする笑みをこぼす第一王女。
俺はトントン…と指でソファの持ち手を叩いた。
危険な橋だ…
協力してないとわかると、すぐにせっつかれる。
あとで女王にどんな対価を払わなければならないかわからない。
それは、命の可能性もある。
『見返りは?』
『見返りは…引き続き妹と結婚してていいわ』
冷たそうな瞳で見てくる偽王子。
余裕そうに微笑む第一王女。
『あなたたちの結婚は偽物だった。
母が雇ったのは、偽物の神父。
それでいつでも結婚を、なかったことにさせるつもりだったみたい』
初耳で、内心動揺した。
結婚のとき、隣国の王子との結婚だということで、女王は俺が間者だとは知らなかったはずだ。
ああ…
第一王女が戻ってきたら、元のさやに戻すつもりだったのか…
納得がいく。
自分が溺愛している娘。
王子とはいえ、小国なら気に食わなかったのだろう。
『それと、あなたに隣国の支配権を託す。
妹を連れて隣国に戻って。
王として君臨してもいい。
だけど私の国の支配下にあることは忘れないで』
……
「よかった…」
そう言う第二王女。
お気楽だな、と内心呆れる。
きみの命を狙っているだろう第一王女は、俺と手を組んだんだよ?
そう言いたくなった。
「母は?」
一瞬言葉に詰まる。が、いつもの調子で言葉を探した。
「諦めたみたいだよ。
第一王女が勝利した。
そろそろ第一王女の戴冠式が始まる。
あの大国で、新たな女王が誕生するんだ」
「お姉さまなら……いい女王になる」
確信に満ちた表情だった。
「臣下も民も大喜びでしょう?」
嬉しそうに笑う第二王女に、複雑な気分になった。
「そうでもないんだよ。
まだ女王陛下はご存命だからね。
死んでもないのにっ…て声もある」
「そう…」
心配なのはそこだ。
あの第一王女なら、その声を潰すために、母親である女王も殺しかねない。
もしそうなったら第二王女は荒れるだろう。
「?王子」
肩を叩かれる。
第二王女の方を優しく見た。
「それで?王女さまはなにをご所望ですか?呼ばれたから来たんだけど」
いつもの調子に戻る。
それに動揺して手を引っ込めた。
ベッドの前に座っている偽王子。
わたしは急に緊張した。
「なにも…ただ姉と話したんでしょ?
その内容が知りたくて……」
従者の者には、大国のことは口外するなと言っている。
だから俺に聞かないと、なにも教えてくれないのだろう。
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