底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂

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第3章

第44話

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第44話


「ではミーツ君、これでサヨナラだな。
残りの冒険者達の償いは、国王様の言う通り私達もしていくつもりだから、安心して良いと思うよ。
 今度いつかまた来た時は、ゆっくりと食事でもしようじゃ無いか」

「そうですね。今回は色々ありましたけど、皆んなが落ち着いた頃にでも、酒でも飲みましょう」

兵士長補佐のグリーさんの案内で、城の出入口まで連れて来て貰った俺は、最後に握手を求めた。

「そうだね。しばらくは無理だろうけど、キミも直ぐには来ないだろうし、時間を置いて来てくれよ。また来た時は兵士にでも伝えてくれたらいいよ」


 グリーさんは握手に応じてくれて、握手して別れた。
 さて、姐さんとシオンはまだ宿で待ってくれているかな?
 城門が見えなくなるまで移動した所で、スカルブに姿を現して貰おうと、路地に入り声をかけた。

「スカルブ、姿を現してくれ。
これから俺の仲間に会う為に宿に向かうから、お前を紹介する」

「了解致しました」

 やっぱり近くにいた様で、俺の目の前にスカルブは現れた。
 そして、スカルブを連れて宿に到着して入ろうとした途端、姐さんとシオンがタイミングよく宿から出てきた。

「ほら~、シオンちゃん言った通りでしょ?ミーツちゃんは無事だってね」

「あぁ、確かに生きてたな。
俺はいくらコイツでも今回は死んでると思ったんだがな」

「や、やぁ、久し振り?
二人してどうしたんだ?
俺を置いて国を出て行こうとしてたのか?」

「シオンちゃんは、そのつもりだったみたいだけど、あたしがもう一度お城に行こうって誘ってお城に行こうと思ってたのよ」

「そうだったのかい?良かったね入れ違いにならなくてさ」

「そうね、良かったわ。
ところで、ミーツちゃんの後ろに控えてる女の子は、どなたかしら?」

「あの城の地下にあるダンジョンで見つけた魔導人形のスカルブだよ。
ほら、スカルブ挨拶しな」

「はい、了解致しましたミーツ様。
私はSKRB–NO,5スカルブと言います。
ミーツ様専用の魔導人形でございます。
ミーツ様この金髪筋肉ダルマゴリラと男女のオカマがミーツ様の仲間でしょうか?」

「バ、バカ、シオンは兎も角、姐さんになんて事を…」

急いでスカルブの口を押さえたが既に遅く、姐さんが引き攣った笑顔で俺を見ている。

「あ、あはは、コイツは元々口が悪いから注意するのを忘れていたんだよ。
決して悪気がある訳じゃないからさ、俺が代わりに謝るから、姐さん悪かった!」


 俺は土下座をしようとしたら、姐さんに胸ぐらを掴まれて土下座を出来なかった。

「いいわ、今回はコレで許してあげる」

 姐さんはそう言いながら、俺に力一杯のデコピンをした。
 俺はデコピンされる瞬間見えていたし、避ける事も出来たが、今回は甘んじて罰を受けようと思い受けたが、受けた瞬間宿屋の入口から真向かいの建物まで吹っ飛んだ。

真向かいの建物が普通の壁なら壊れていたんだろうが、普通の壁ではなく金で出来てる建物だった為に、ダメージは俺のみで終わったが、額と背中に相当なダメージを食らった。

 いくら自然回復があっても立ち上がる時フラフラして立ち上がると、すかさずスカルブが駆け寄ってきて支えてくれた。


「スカルブ、こういう目に俺が合うから誰にでも辛口なコメントは言わないでくれな?」

「ミーツ様、申し訳ございません」

「うん、俺に謝らないで姐さんに謝ってくれよ」


 俺がそう言うと、スカルブは俺から離れて姐さんの元に駆け寄り頭を下げて行った。

「姐さん、俺からも再度謝るよ。
コイツの辛口が誰にでも言うとは思わなかったんだよ」

「もう良いわよ。ただし次回も今みたいな言葉をあたし達に言ったら、次は思いっきり力一杯に弾くわよ」


 俺が食らった姐さんのデコピンは、まだ全力のデコピンではなかった様だ。
 本気のデコピン食らったら俺の頭が、もげるんじゃないか?


「分かったな?スカルブ、今回はコレで済んだけど、次回も姐さん達に無礼な言葉と態度をとったら俺が酷い目に合うから注意してくれな?」

「了解致しましたが、ミーツ様なら今の攻撃は簡単に避ける事が出来たはずですが、どうして避けなかったのでしょうか?」

「ミーツちゃん、そうなの?
簡単に避けられたの?ある程度はミーツちゃんもレベルが上がってレベルと体力に応じたチカラ加減で飛ばしたけど、もう少し本気出しても大丈夫だった?」

「いや、えっと、ああそうだ!
まだスカルブには姐さん達の名前を教えてなかったな」


イカン!スカルブがまた余計な事を言って姐さんが同じ様にデコピンの構えを取り出した所で、スカルブに姐さん達の名前を紹介しようと思って誤魔化した。


「そうね。じゃあ先に紹介してくれるかしら?この話はまた今度しましょうね」

「ホッ、良かった」

「ミーツちゃん、心の声が出てるわよ?
この話は今は良いってだけで後日、キチンと拳で話し合うわよ」


誤魔化されなかった。
拳で話し合うって前みたいに、ひたすら殴られるって事だよな。
・・・・その時は全力で逃げよう。

「えっと、じゃあ紹介するな?
 俺が姐さんと呼んでる人がダンクでお前が金髪筋肉ダルマゴリラと呼んだ方がシオンだ。シオン、スカルブが悪かったな?
 二人とも俺の仲間なんだ。俺みたいに接しろよ」


「いいさ、気にしてない。お前に対する罰はダンクがやってくれたしな」

「了解致しました。ダンク様、シオン様、申し訳ございませんでした」

「あらあら、いいのよ。様なんて付けなくても、これから仲間になるんでしょ?
それなら呼び捨てでも構わないわよ。
ただし、さっきみたいな言葉は言わないで頂戴ね?」

「姐さんはこう言っているが、俺を呼ぶみたいに普段通りでいいからな?」


「了解致しました。ダンク姉様とシオン様」

「あらあらあら、ミーツちゃん、この子可愛いわね。名前は元々の名前なのかしら?
魔導人形って一部の王族や高名な魔導師が持ってる子達よね?
こんなに喋るんだったかしら?」

「回答、名前は最初に付けられたSKRB–NO,5を前の主がスカルブと呼んで、スカルブになりました。今の主たるミーツ様に名前を付けて貰いたいのですが、少し待てと言われたまま、まだ付けられてません」

「あらあら、そうなのね。
ちなみにミーツちゃん?
既に候補はあるのよね?それか既に付けようとしたのかしら?」

「あぁ、ダンジョン内で一度付けようとしたけど、その時一緒に行動していた奴に反対されたんだ」

「その名前って、どんな名前だったのかしら?」

「ん?確か『べサメムーチョ花子』で略してベサ子だったかな?」

「は~、ミーツちゃんのセンスの無さは相変わらずの様子ね。
べサメムーチョってどんな意味よ。
略すなら最初からベサ子でも良いじゃない」

「回答、ダンク姉様、べサメムーチョとは『私に沢山キスをして』と言う異国の言葉でございます」

「え?そうだったのか?何となく昔使ってたゲームのキャラに使ってたけど、そんな意味だったのか」

「ミーツちゃんも知らなかったの?
 スカルブちゃんはやっぱり変わった名前でもミーツちゃんが考えて付けるのが良いと思うわ。
余りにも変わった名前ならストップをかけるからミーツちゃん考えてみて?」


姐さんを当てにしていたが、そう言われては考えない訳にもいかず、腕を組んでしばらく考えたのち、スカルブの口が辛口?毒舌?塩対応って事で思いついた。

今思いついた名前を姐さんの耳元で先に言ってみると、姐さんは頷いてOKを貰えた。


「じゃあ改めてスカルブ、名前を付けるぞ?スカルブはこれから『ソルト』と名乗れ」


俺がそう言うとソルトは、全体的に真っ白に発光しだした。

「分かりました。今後、私はソルトと名乗ります。名前を付けて頂きありがとうございます」

発光しながらソルトは口を開き頭を下げていたが、頭を上げる頃には発光が収まった。

「さてと、もう、この国でやる事は無くなったし、姐さんにシオン、そろそろこの国を出ようと思っているんだけど、どうだろうか?」

「俺はいつでも良いぞ」

「そうねぇ。あたしも別に良いわよ?」


何か忘れている気がするけど、宿代を払って行こう。
門の所まで姐さんとシオンとソルトと向かって、いざ行こうとすると、ガメニとメリアンと後二人が面識がない人が、走って追いかけてきた。

「ミーツさん、もう行っちゃうのかよ。
オレ達も一緒に付いて行ってもいいか?」

「悪いな、メリアン。お前達はお前達でこの国の、あのダンジョンで強くなれよ。
 あの王がちゃんと償いをするのかと、罰を王妃とシルビアに与えるのを見届けてくれ、シルビアに関してはきっとキモがやってくれると思うけど一応お前達からも見られたら見てくれ。
ガメニ、今度はメリアンを離すなよ?」

「ああ!ありがとな、オッサン!」

 ガメニはメリアンの肩を抱き寄せて、俺に握手を求めて来た。
 俺はそれに応えて、握手をしたついでにメリアンをガメニから少し離してメリアンの耳元で二階層で漏らした事は黙っててやるけど、ついてきたらバラすからな?

 と、俺がそう言うと怒ったのか恥ずかしいのか、顔を真っ赤にさせてしまった。
 ガメニは俺がメリアンに何かを言ったのを分かっているが、何を言ったかをメリアンに聞こうとしなかった。

 後ででも聞くんだろうけど、この場を去ろうとすると、ガメニ達と一緒にいた二人も俺に握手を求めて来た。
 俺は面識ないが、どうやらガメニ達のパーティの仲間の様だ。

 良かったな。仲間が生きていただけではなく、五体満足で無事合流出来て、俺はこの二人の事を知らないが嬉しくなり、ニヤけてしまった。

そして、二人とも握手が終わり背を向けて行こうとすると、メリアンが叫んできた。

「ミーツさん!この国を出て行くなら最後にミーツさんのパーティ名を教えてくれよ!」


 パーティ名?あ!そうか、そう言えば臨時パーティ以外は付けなきゃいけないんだったな。
 俺は咄嗟にシオンを見るとシオンは我関せずといった風に、ソッポを向いているから姐さんを見た。

「ミーツちゃんの好きに付けたらいいわ」

それならと、前々から考えていたパーティ名を大きな声で言った。
それは…

「ミーツと愉快な仲間達だ!」

「はあ?ミーツお前!それはないだろ!
何でも良いと思ったがそれはないぞ」

「ミーツちゃん、あたしもシオンちゃんと同じで、それは無いと思うわ」


 俺がそう言えば、二人がパーティ名に反論してきたから、第二候補と第三候補を挙げよう。

「え?じ、じゃあ、第二候補の『最強伝説』か第三候補の『個性的な奴等』しかないけど?」

「ミーツさーん!分かったよ!ミーツと愉快な仲間達だな?」


姐さんとシオンが反論しても、もう時は遅しと言うやつで、メリアン達の中では『ミーツと愉快な仲間達』で覚えられてしまった。

「ミーツ、お前とは大和に行くまでだからな!大和に着いたらパーティ解散してやるからな」

「あたしも、シオンちゃんに賛成だわ。
流石にあたしでも恥ずかしいわ」


姐さん迄そんな事を言ってくる始末だ。
メリアン達は大声で『ミーツと愉快な仲間達』と叫びながら手を振ってくれている。

俺はそれに応えて手を振り返して、ふと何かを忘れている様な気がすると思ったが、そのまま門に向かい馬車を返して貰って王都を出た。



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