底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂

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第4章

第62話

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第62話

 ジーラントが先程耳元で言った一言が気になって仕方がない。俺の事を光流(ミツル)だと知っているのは、この世界では一部の人達だけだというのに……。

 それに加えてシゲルだと、シゲルは元の世界での中学生時代からの友人だった。俺の知ってるシゲルは志賀下シゲル(しもしげシゲル)あだ名はボーボーだった。二十代前半までは遊んでいた仲だったが、急に怪しげな勧誘に誘われハマり疎遠になっていった。

 本当にシゲルだったのなら元の世界で死んで転生している事になる。この世界と元の世界の時間軸がおかしな事になっているのは賢の事で分かっている事なのだが、本当にシゲルなのだろうか?

 ジーラントの見た目は、シーバス達と同じ赤髪に赤い瞳に年齢も二十代半か後半って所あたりの、正に異世界人の見た目だ。転生者以外の何者でもない。

 ジーラントことシゲルのことを考えていると、いつの間にか、目の前に関所の兵士がビクビクした態度でギルド証の提示を求めて来ていた。
俺の周りに冒険者がいるか見てみると、俺以外は全員関所を通過していた。
 馬車ですら通過して俺だけが残された状態で、格子状の木枠で閉ざされた向こう側からミーツさんやおっさん早くしろよなどの声をかけられていた。

 俺は小声で兵士に鑑定スキル持ちに見られたら困るステータスしているから、皆んなに見られないようにして欲しいとお願いをすると兵士は、少し驚いた表情をしたあと、向こう側から見えないように門を閉じた。

 それにより関所内部は真っ暗になったが、兵士の一人が火を指先に出してランプに灯すと、関所内部は薄っすらと明るくなり、俺が兵士に囲まれてしまったが、なにもやましい事はしてないつもりだから、さっさと終わらせようと、ギルド証を首から外して手渡すと、複数いる兵士の一人が突然尻餅をついて俺を怪物でも見るかのように、後退りしながら鼻水や涙を流しながら過呼吸になっている。

 この兵士は鑑定スキルを持っていて俺のギルド証を外した俺を鑑定したのだろう。それで桁違いのステータスを見てこんな状態になったのだろうと、思いつつ顔が涙と鼻水でぐちゃくちゃになった兵士に手を差し伸べると、兵士はふっと気を失った。

 それにより他の兵士にまた敵意を向けられるかもと周りを見ると、周りの兵士は俺を見ないように視線を外して関所内の壁を見ていた。ギルド証を預けた兵士だけがギルド証を小型のコピー機のような物の上に置いて、コピー機を俯いて見ている。

 それで何も無いと分かり、ギルド証を手渡され首に掛けると、閉ざされた門は開いて外の明かりが内部に入ってきて眩しく目を細めた。
 格子状の木枠も上がっていて、このまま通過しても大丈夫か分からなかったから関所内で止まっていると、兵士に通ってよしと言われ関所を通過した。

 関所内から出て行く時一人の兵士に……
「なるべく問題を起こさないでくれよ。多分あんたはとんでもない化け物なステータスをしているのだろうからな」

 気絶した兵士を見ながらの発言だったため、俺も一言「俺にちょっかいを掛けなければ何も起きない」それだけを言って通過した。

 これで色々あった腐人に大量の魔物、俺が一度殺されてしまったキマイラにダニの大発生で滅んだ王都などと色々あったあの国を出る事ができ、後方を振り返りながら向こう側を見ていると、向こう側の門が閉じる前に一瞬、黒フードの男の姿が見えたが門は閉じられてしまった。

 しばらく俺は閉じられた門を見つめていたが、シーバスとグレムに声をかけられ顔を元に戻すと二人とも心配そうなおかしな顔をしていた。
 それからは門が俺の番で急に閉じて中で何か問題があったかなど、グレムとシーバスに問い詰められるなどあったが、特に何もないと言っても信じて貰えず、関所を通過した場所で二人に怒られるといった日常ともいえる事に顔がニヤける。

 空を見上げると雲一つない青空が見えて、今日もいい天気だと思っていると、またも二人から話の最中に空を見上げるなと怒られてしまった。
 この中で俺が一番強くて年長者なのだが、俺のやらかした事を知ってるグレムに数日しか一緒に行動してないシーバスには俺がどんな人なのかは分かってしまったようで、いつまで続くか分からない説教を聞く羽目になってしまった。



第4章 完

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