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第6章
第13話
しおりを挟む「姉さまが許可を貰いに行ってます間、私たちは宮廷魔法科にゆっくりと向かいましょう。
皇宮魔法師の魔法科に着くまでの間、色々ありますから、行きながら色んな所を紹介しますね」
彼はそう言ったのち、部屋から出て前を歩きだした。俺は使い魔たちと一緒に転移した手前、このまま連れて行っていいものか悩むも、このまま置いてけぼりにするわけにもいかず、出て行った彼を追いかけるように一緒に連れて行った。 通路を歩きながら、彼の案内の元、通路の脇に数々の扉があり、それぞれの扉の説明をして行く。
『平民用に伝授する魔法科』と書かれた扉や、『下界用』とだけ書かれた扉に『今後魔力に頼らない道具発案会議場』と書かれた扉などがあった。
彼の説明ではそれぞれの扉に書かれたそのままの説明を聴きながらも、今後の拠点となる宿の話をしながら歩いていたら、通路の突き当たりの総合宮廷魔法科と書かれた扉に辿り着いた。
「まだ姉さまがいらっしゃらないようなので、しばらくこちらで待ちましょう。
父上の所轄の魔法科なので、いくら皇太子の私でも勝手に入室することは禁じられているんですよ。もし、勝手に入ってしまうと、セキュリティ上問答無用で幽閉されてしまいます。
父上が此方にいらっしゃる場合でも許可なく勝手に入ってしまいますと幽閉されてしまいます。ですが、緊急で入ることができる方法はありますが、あまりやっては行けないことになっておりますので申し訳ないですがお教えできません」
次の皇帝である皇太子でも勝手に入室してはいけないとは、その辺りは家族であってもしっかりしているなあと思いながらも、扉の前で待つこと数分、突然目の前にキリサメと豪雨が現れて驚いた。
「おっ待たせー。父さまごと連れて来たよ。
父さまもミーツの使い魔たちを見たいんだって、だから契約時は、子供たち全員を同席させるんだって。なんか、レインの魔法師達が使えないばかりに大袈裟になっちゃったね」
「そのお陰で、ミーツ殿の使い魔たちと触れ合える機会を得たのだから良いではないか。
それにキリサメよ、この皇宮に帰ってきた時くらいは言葉使いを直しなさいと何度も言ってあるだろうが。あとで私がマリノアリアに叱られるのだぞ」
「それはあたしもだよ。母さまの前だとあたしも皇族らしくするよ。でも今は母さまは居ないし、ちょっとくらい良いじゃない」
「ふう、やはり冒険者にさせるんじゃなかった。早いとこ、嫁がせるべきだったな」
豪雨も娘に対して苦労があるようで、ため息を一つ吐いた。
豪雨の他に娘たちと息子たちであるミゾレ、アラレにノウムとキリが後ろからキラキラした目で俺の使い魔たちを見つめていた。
「ははは、別に今くらいは良いんじゃないかな。
まあでも、いくら大きくなっても可愛い娘のことだから気苦労が絶えないだろうね」
「やはりミーツ殿は分かってくれるか!そうなのだよ、いくら大きくなっても娘は可愛いのだよ。 でも冒険者にさせたのは本当に失敗だったと今でも思うのだ。
と、家族の愚痴はここらで終わりにして、我が宮廷自慢の総合魔法科へ入ろうぞ。私の悩みと愚痴は今度、ミーツ殿にはゆっくりと聞いてもらうとしよう」
彼はそう言ったのち、扉に手を当てた。
そうしたら扉が光って俺たちは光に包まれた。 光が収まったところでは、何処か中庭だろうか、大きな噴水が目の前にあって、噴水の回りで色んな人が消えては現れている。
レインさえも豪雨の許可なく、入室ができない所なのに、これほどの人たちが出入りを繰り返している現場を見たら、それほど厳重ではないのではないだろうかと思った。
そうしたら、レインはこの総合魔法科は相当な広さで、この魔法科の敷地内に多くの研究員が住んでて、ちょっとした街になっているとか。
それだけの広さなこともあって、敷地内のあちこちに転移陣を設置しており、その転移陣で必ず通らなければならないのがこの噴水であるようだ。この魔法科の街の住人全てが、宮廷魔法師であったりするも、その全ての人が研究内容や、この地で起こったことを他の場所で口外することを禁ずる誓約書を書いているらしい。
「ではミーツ殿、参ろうぞ」
豪雨が率先して動き、噴水回りの一つの転移陣に乗って消えた。続けてレインにならと手渡したロップを始め、子供たちが先に俺の他の使い魔たちと一緒に乗って消え、最後に残ったソルトと俺とも遅れながらに動くも、足を躓いて転がりそうになりつつなんとか体制を整えたと思ったところで、俺を助けようと背後から抱き着いたソルトでバランスを崩して噴水の中に落ちてしまった。水浸しになると思いきや、噴水の中は水ではなく、スライムのような液体で足が付かないほど深く、もがけばもがくほど沈んで息が出来ない状況で、せめて息だけでもと、息苦しい中、想像魔法で酸素を想像して口周りの酸素を吸入後に、酸素ボンベを想像して出してそれを吸入しながらスライムの液体の中を落ちていった。
下に落ちていって行くなか、ようやく下に光が見え何処に繋がっているのだろうかと思いながら光の中に包まれて入ったら、何もない真っ白な空間だった。
俺と一緒に落ちたソルトが居ないところを見ると、夢を見ているのだと思った。
偶に見る訳の分からない予知夢のような夢に困惑しながらも、何もない空間を歩いていたら、初めて会ったゼロのような背格好の子供が具合悪そうな顔で横たわっていた。
見覚えがあるようだが、思い出せないその子供を見下ろして見つめていたら、仮面を付けた書物塔の主兼ギルドマスターが目の前に現れた。
「驚いたな。まさかこの神の領域にくるとは、まだ神の塔すら踏破してないというのに」
この空間は神の領域という場所らしいが、何故あんな噴水と繋がっているのだろうかと思いつつも黙っていたら、彼は続けて話し出す。
「まあ、この空間にこられたのならまあいいだろう。この空間は読んで字の如く、神が住む神領域と呼ばれる場所だ。
この場所は神に選ばれた極々一部の者にしか入ることが許されない場所で、今は邪神龍と呼ばれる無数の世界を滅ぼした他世界の邪神を封印した時に使った力を回復中で、現在は見ての通り意識を失っている状態だ。
治療してやりたいが、膨大な魔力が必要であり、想像魔法の使い手でないと少々治療が厳しいのだ。
本来ならお前が神の塔と呼ばれるダンジョンを踏破して、実力を身につけてからと思ったが、少々実力も魔力も足りないがやれるだけやらせて見るか。
この寝そべっているのが、この世界の神だ。
お前の想像魔法で彼を治療して欲しい。
治療は簡単だ、単純に想像魔法による魔力注入しつつ、体力の回復を行うだけでいい」
彼はそう説明したのち、頭を下げて頼むと一言そう言った。
俺は言われたことをそのまま、寝そべる神に手を翳して想像魔法による魔力の注入を試みると、一瞬で魔力切れになったかのような息切れを起こし、俺が転倒したことで魔力の注入を中断した。
「やはりまだ無理だったか。想像魔法を持たない俺や他の者が魔力を注入したところで、神である彼の魔力の器は大きすぎて入れても受け付けないか、穴の空いた壺に一滴の雫を落とすのと同じなのだ。
お前以外では神を治してやることが出来ないというのが今の現状だ。
お前は直ぐにでも魔力が回復するだろうが、実力を身に付けて再度またこの空間に来て欲しい。その時は今度こそ治療してくれ。そうでないと、邪神龍が復活する日が近くなった昨今、この世界の残りの時間は僅かだ」
彼はそう言ったのち、なんの説明もないまま手を俺の顔の前に翳して手の平しか見えない状況にしたと思ったら、目の前の手が消えて噴水の前で佇んでいた。
噴水の回りでは俺のことを捜すレインやソルトが目に入り、どうしたのだろうと思いながら彼らに近付いたら、ソルトに抱きつかれて身体中の骨が軋んだ。
「あだだだだ、痛い痛い痛い。ソルト!力を込め過ぎだって!」
「も、申し訳ございません。ミーツ様が噴水に落ちそうになったところを支えようと抱き着きましたところ、ミーツ様だけが噴水の中で消えて、私だけが残り、どうしたらいいか分からずにいたところにレイン殿下が戻ってきたのです」
「ミーツさん、今までどちらにいらしたのですか?私の神の目でも捜し出すことが出来なかったのですが」
ソルトに抱きつかれて俺が痛がったことで、力を緩めてくれたのはいいが、未だに抱き着いたままのソルトは、噴水から落ちたところからの説明をしてくれた。ついでに俺にくっ付いていたはずのアッシュと肩に乗っていたブルトもまでもが、俺と離れて噴水の前でソルトに抱き抱えられていたという。
あの神の領域はレインが持つ神の目でも見つけることが出来ないところから、正直にあの領域について話していいものか悩んだところ、下手に話してはいけないだろうと考えて、噴水に落ちてからは俺もよく憶えてないと彼らに記憶がないふりをした。
「そうですか。ミーツさんが何を隠されているか分かりませんが、ミーツさんが話してはいけないと判断した話を無理に聞こうとは思いませんので、いつか話せるようになった時に聞かせて下さい。 ついでにいいますと、この噴水は飾りみたいな物なので落ちても濡れませんが、中身は水気を多く含んだスライムなので若干身体がヌルヌルするだけでご覧の通り浅いです。
落ちても身体の汚れを落とすだけなので、身体にはなんの害もないです」
俺が何かを隠しているのかを彼は気付いたようだが、無理して聞かないと言って、噴水について簡単に説明をして噴水に自らの腕を突っ込んで浅さを見せたところ、彼の肘までくらいしかなかった。そうして自身の腕に付着したスライムを布で拭き取ったところで、気を取り直して参りましょうと彼が手を繋いで共に魔法陣に乗ったら、豪雨ら親子と俺の使い魔たちが何があったかを聞いてきたものの、レインが俺が魔法陣に乗る直前に転倒していたと話した。
「ふむ、ミーツ殿が自ら話したがらないのなら、これ以上聞くのは野暮というものだな。
ミーツ殿が来なかったから使い魔たちがソワソワしだして、我が子たちも不安がっていたのだが、そうであったのなら良かった」
豪雨はそう言ったのち、自ら先頭を歩き、使い魔契約をすることができる魔法師の元に向かった。
歩いて行く道中は、馬の背に乗るキリとノウムにロップを撫で回すミゾレとアラレ、それを羨ましそうに眺めるキリサメ。
そんなキリサメも、スライムを使い魔にしたのが珍しいとかでアッシュに抱き着いて撫で回すキリサメを見ながら、あの時のことを思い出してみるも、何故俺は神がいるあの空間に行けたのだろうかと考えていたら、いつの間にか到着していたようで馬の尻に顔をぶつけて立ち止まった。
「ミ、ミーツさんだだ大丈夫ですか?」
「え?キリ、ミーツさんがどうかしたの?」
「おじしゃま~、だいじょうでしゅか~?」
「アラレ、ミーツおじさまはどうしたの?」
「ミーツ殿大丈夫か?契約は後日にするとしようか?」
俺が馬の尻にぶつかったことにより、馬に乗っていたノウムの後ろに座っていたキリが一番に気が付き、俺の顔をビクビクした表情で聞いてきて、それに釣られてノウム、アラレ、ミゾレ、豪雨がそう聞いてきたものの、ただ単にボーッと考えごとをしてたら馬の尻に顔をぶつけただけだからと苦笑いして話したら、皆んな同じような顔で「なあんだ」と言って笑いだした。
皆がひとしきり笑ったあと、豪雨が目の前でどうしたらいいか分からずに困惑した魔法師を紹介した。
その魔法師は魔物や魔獣を専門に研究している魔法師で、使い魔との契約についてもある程度研究済みで、ある特定の条件で使い魔として使役できるかも分かっているだとか。
彼の話しでは、魔物使いを称号として持っている者なら、ある程度の力を見せれば使役できるようだが、その称号を持たない者が使役できる条件は今のところ不明の部分が多く、魔物使いでなくとも魔物を使役できる条件は未だに研究中だと話しながら彼は俺の頭に手を置いた。
自然な動作で驚いたものの、彼が手を置いたことにより、俺の頭から赤い糸が伸びて使い魔たちの身体に貼り付いた。
「これで使い魔契約は完了しました。
この糸は時間と共に使い魔の身体に印として残りますので、もう少しお待ちいただくと現れ出します。次回から次の使い魔をテイムされるときは、私のところに来る必要はありません。
これまでの動作を個人でもできるようにまとめた書物を贈呈しますので、後日にでもお読みになって下さい」
彼はそう話したのち、少し待ってみたらそれぞれの使い魔の身体に印が現れ出した。
ロップは垂れ耳にリボン柄の印が現れ、アッシュは目立たないような小さな斑点の粒、ブルトも頭に小さな蟻の印が現れた。
大きさを自在に変えられるブルトは、小さくなったら印も小さくなり、逆に元の大きさになったら印も大きくなったものの、印も目立たないくらいに大きくなった。 最後にまだ名付けをしてない馬に関しては、尻に大きな桜の花びらの印が現れた。彼はそれを確認したのちに、胸ポケットから『テイムした使い魔』と書かれた手のひらサイズの一冊の本を取り出して手渡してきた。小さ過ぎると思いながらも、それを受け取ってI.Bに収納した。
「これでミーツさんは街に使い魔と一緒に出ても問題なくなりましたね。それではミーツさんに会わせたい人たちがいますので、また移動しましょうか」
俺に会わせたい人がいるとレインがそう言うが、俺に会わせたい人とは、紹介された皇族以外に誰がいるのだろうかと考えるものの、考えても分からないため、分かったと一言返事をして彼と共に移動していたら、俺の後ろから使い魔たちと共に豪雨ら皆が付いて来たが、使い魔たちを契約をしてくれた魔法師が発現させた魔法陣で使い魔たちのみを何処かに転送させた。
豪雨の子らは残念がったものの、魔法師はこれから使い魔の呼び出しと送る時は、コレを使って下さいと赤太い指輪を渡してきた。
「これを親指か中指に装着して下さい。
そうしたら、念じるだけで使い魔の呼び出しや、送り出しができるようになります」
彼にそう言われて、指輪を受け取って親指に嵌めたら、邪魔にならない程度に指にフィットして消えた使い魔の一体のブルトに来いと念じたら、念じた場所に現れ、一言謝ってから送り返した。
送った場所は俺専用に作った異空間で、大きさは左程大きくないから、そのうち自分で作り直すか、俺の使い魔専用の獣舎を作ることを勧めて彼は元の部署に戻るべく、一礼して去って行った。
魔法師が去ったあと、レインに手を握られて魔法科を出たところで彼の瞬間移動によって転移した。
転移した場所は大きな広間で、遠くに数人が話し合っているのが見えるものの、誰がいるのか目を凝らしても見えなく、近寄ろうとしたら歩みをレインが制して止めるものだから、近寄ることも出来ずに向こうが気付くのを待っていたら、集まっていた人たちの一人が俺の方を指差して遠くながらに騒ぐ声が聞こえてきて、その声は聞き覚えのある声でミーツさーんと走って来た。
「ミ~ヅざーん!何で!何であんなごどじだんでずがー!」
駆け寄って来たのはポロポロと滝のように涙を流すアミだった。アミを追いかけるようにアマも泣きながらおじさ~んとやって来て、俺に抱き着いてなんであの時、あんなことをやったのかと連呼して抱き着いたまま離れないのに困ったところで、ゆっくりと歩いてきたダンク姐さんやシオン、シーバスとヤスドルがやって来た。シロヤマと士郎の姿は見えないところ、何か外せない用事があったのだろう。
中々泣き止まないアマとアミを姐さんが俺に詰め寄る二人に落ち着きなさいと言って力尽くで二人を引き剥がした。
「ダンクさん!まだミーツさん成分を補充してません!二年ぶりなんですから、もう少しミーツさんを堪能させて下さい!」
「アミ~、なんか変態みたいよ?おじさんもちょっと引いてるよ~。でもまあ、あんな別れ方したんだから、しょうがないんだけどね~」
未だに涙をポロポロと流しながらそう言うアマに、姐さんを怒鳴りながら俺に手を伸ばすアミは姐さんの引っ張られながらにある程度距離を取ったところで、突然皆一斉に跪いた。
「ふむ、よい。楽にすると良い。
一人足りないようだが、これでミーツ殿の仲間たちが勢揃いしたのだな。これからのミーツ殿と仲間たちの活躍を楽しみにしているぞ」
転移して来たのは俺とレインだけかと思いきや、豪雨と子供たちも一緒に転移しており、豪雨は手を上げていた。
これで皆跪いたのかと納得したものの、すぐに彼の楽にすると良いと言う言葉に皆んな立ち上がるも、豪雨の目の前にいる俺に近づかないで立ったままで姐さんだけが豪雨にお久しぶりですと礼をした。
「うむ。下の大陸出身の初の武闘王ではないか。
大武闘大会以来だな。元気にしていたか?」
「はい。見ての通り元気にしています。
あたしは、あれからも強くなるために日々の鍛錬に励んでいます」
姐さんは流石にこの国の皇帝にはいつも通りではいられないようで、豪雨にそう言ったあと一礼して俺に無事で良かったと抱擁したあと、仲間の元に戻った。
「それでは、ミーツさん、また近いうちに会いましょう。今度こそ、そろそろお別れをしますね」
「おじしゃま~、またきてくだしゃいね~」
「ミーツさんアラレのためにもお兄様のためにも、また来て下さい。わたくしもおじ様にお会いしたく思っております」
「あのあの、ぼ僕も、ミーツさんの冒険話を聞きたいので、僕たちにも会ってくれると嬉しいです」
「弟の言う通り、今回大して話せませんでしたから、次回は時間のある時にでも来て下さい。僕もお待ちしてます」
「ミーツ、またね。ミーツがどの地区に行くかによるけど、大きな依頼でかち合ったらその時はよろしくねー」
レインが今度こそ別れと言ったあと、アラレ、ミゾレ、キリ、ノウム、キリサメの順に別れの挨拶をして握手と抱擁をしたあと、最後に豪雨が熱い抱擁をして一言またなと言って離れた。 俺は仲間たちの元に行き、姐さんを先頭に歩き出し、一番壁際まで移動したところで、俺の後ろに付いて来ていたソルトが声を掛けてきた。
「ミーツ様、申し訳ありませんが、私はこれからしばらくの間、ご一緒できません」
突然、そう言ってきた彼女にどうした突然と返したところ、ゼロと一緒に戻ってくると彼女はそう言って、俺から離れて行ってレインと一緒に転移して行った。
残された俺たちは、それなら仕方ないと突き当たりの壁に手を付いたら光に包まれた。
光が消えて辺りを見渡すと、豪華な部屋の一室に居た。
「皆んな、積もる話はあるけど、ミーツちゃんもお疲れだろうし、休ませてあげましょう。
ミーツちゃん、ここはレインさまが用意してくれた物凄~く高い高級宿なのよ。だから、ベッドもフカフカで一度眠ったら起き上がれなくなっちゃうほどなのよ」
姐さんはそう言って、今いる部屋が一番良い部屋だという。だから、俺にはこの部屋を使って貰って、他のメンバーたちは他の部屋で泊まるとかで俺の名前を連呼するアミを引き摺りながら部屋から退出する仲間たち。
姐さんは明日からは安い宿だから今のうちに堪能してなさいと最後に一言そう言った。
残った俺は部屋を見渡して、豪華過ぎて眠れないんじゃないかと思いつつもベッドで横になったら、横になった瞬間に瞼が重くなって意識が遠のいた。
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