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第2章 成長と訓練編
第20話 Let’s party
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さて、食事会とは言ってもあまり豪華なものは作れないな。一旦カバンから食材を出していく。
オーク肉と骨、野菜各種、ロールパンにジャム、あと普通の食パン、調味料。
まずはオーク肉を使ったスープから作ろう。カバンから鍋とコンロを出す。
「アクア、鍋に水をたくさん入れてくれないか?」
「キュー?、キュ!」
どうやら、俺の考えがわかったようだ。アクアの出す水には魔力が高濃度で入ってる。つまり、栄養分が豊富ということだ。木が育ったのもそれだろう。
アクアが出してくれてるあいだに、野菜を切っていく。それとオーク肉もコマ切れにする。切り終わるとアクアも終わったようで鍋を渡してくれる。
「ありがとうな。」
「キュ~♪」
アクア特製水に材料を入れていく。オークの出汁はかなり美味いからな。調味料を入れ、最後に一つ入れて、鍋蓋を閉じる。
次はオーク肉のステーキ。フライパンを用意して焼いていく。じゅうじゅうといい音がなる。周りからシーンさんの仲間らしき羽の生えた女の子や、カイコも集まってくる。
「リーン、前に食べたイノシシステーキのソースって覚えてる?」
リーンを呼ぶと、ぴょんぴょん跳ねて来る。そして抱き上げてフライパンの前の方に寄せる。
「ピュー……ピュ!」
少しためが出た後、リーンの腕からソースらしきものが出て来る。匂いからして、前のソースだ。
「すごいな!さすがリーンだ。」
「ピュ~♪」
リーンを下におろし、肉にしっかりソースを染み込ませる。リーン特製ソースはかなり良さそうだ。
「こんなスライム見たことありません。こんなことできるスライムは……」
シーンさんが何かを呟いているが、よく聞こえなかった。
「よし!オークステーキの完成だ。それとスープの方は……うん、いい感じだ。」
しっかり肉も煮込まれて、野菜もちょうどいい。
皿を出そうか……あ!?
「そういえば、たくさん食べるから皿がたくさん必要だ。どうしよう。」
多分周りには30ぐらいのシーンさんの仲間がいる。やばいなー。後ろからトントンと突かれる。
「ん?リーン?どうしたってええ!?」
俺が振り向くと、そこにはレジャーシートのようなものが敷かれ、たくさんの皿が置いてあった。奥の方ではせっせとガラス皿を作っているアクアが見えた。
「う、お前ら……。」
本当になんて偉い子たちなんだ。何も言ってないのにこんなにも働くなんて。
「よーし!それじゃあ食べるぞ!」
皿に盛り付け、食べていく。
「!?何ですかこのスープは。美味しい上に力が湧いて来る。」
「実はそのスープにはアクアの水以外にもう一つ隠してあるものを入れたんですよ。」
俺はごそごそとある一つのものを取り出す。
「それは……霊薬草!?」
「はい、これは薬草としての成分もあり、香草としても使えるということで、入れてみました。」
「たしかに、力だけでなく、治癒的なものも感じられるわね。」
霊薬草、想像以上のものだった。オーク肉は美味いが、くどくなる部分もある。そこに霊薬草で、一気にマイルドにしてくれる。
そのおかげで、効能だけでなく味もすごい美味しくなった。個人的にも欲しいなこれは。
ほかの仲間たちも楽しんでいるようだ。特にジャムパンが好まれた。あまり甘いものを食べるわけではないそうなので、ジャムの甘さがかなり好印象を得たようだ。
「ここまでしてくれてありがとう。ほかの仲間たちも満足してるし、魔力も戻ってきました。」
「いえいえ、こちらこそ楽しい食事でした。」
「できればあなたについて行きたかったけど、一族の長を務めてる身としてそれはできないの。でも、もし何かあったらまた会いにきてね。」
「もちろんです。また何かあったらその時は。」
俺たちはシーン達に手を振って(アクア達は腕をゆらゆら揺らす)街に戻る。道中、リーンがもらった絹糸をいろいろやってた。
帰り、ギルドに霊薬草の提出をする。あと、リーンの登録をしてなかったので、それも済ませて宿に戻る。
部屋に戻り、今日アクア達が作ったものを見てみる。
まず皿が大体40枚ぐらい増えてるな。しかも大皿も6枚ぐらい増えてる。
それと、リーンの出したシートを見てみる。溶解液のシートだと思って触ると、触り心地はサラサラで、解体の時のシートとは別物だった。
リーンに聞いてみると『先ほどいただいた絹糸を、溶解液で作ったシートに纏わせて作ったものです。』という風に跳ねて伝える。こういう物はやっぱりリーンは強いな。
寝ようとベッドに行くと、リーンがいつものように布団を一度外し、俺が入ると掛けてくれた。本当に偉い子だ。今もう寝てるアクアもすごい子だ。この2匹の弾力に満足しながら今日も寝た。
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お気に入り登録5000超えました。これもいつも読んでくださる読者の方々のおかげです。ありがとうございます。
HOTランキングに3日間1位になってすごい驚きました。これからもこの作品を読んでいってください。
オーク肉と骨、野菜各種、ロールパンにジャム、あと普通の食パン、調味料。
まずはオーク肉を使ったスープから作ろう。カバンから鍋とコンロを出す。
「アクア、鍋に水をたくさん入れてくれないか?」
「キュー?、キュ!」
どうやら、俺の考えがわかったようだ。アクアの出す水には魔力が高濃度で入ってる。つまり、栄養分が豊富ということだ。木が育ったのもそれだろう。
アクアが出してくれてるあいだに、野菜を切っていく。それとオーク肉もコマ切れにする。切り終わるとアクアも終わったようで鍋を渡してくれる。
「ありがとうな。」
「キュ~♪」
アクア特製水に材料を入れていく。オークの出汁はかなり美味いからな。調味料を入れ、最後に一つ入れて、鍋蓋を閉じる。
次はオーク肉のステーキ。フライパンを用意して焼いていく。じゅうじゅうといい音がなる。周りからシーンさんの仲間らしき羽の生えた女の子や、カイコも集まってくる。
「リーン、前に食べたイノシシステーキのソースって覚えてる?」
リーンを呼ぶと、ぴょんぴょん跳ねて来る。そして抱き上げてフライパンの前の方に寄せる。
「ピュー……ピュ!」
少しためが出た後、リーンの腕からソースらしきものが出て来る。匂いからして、前のソースだ。
「すごいな!さすがリーンだ。」
「ピュ~♪」
リーンを下におろし、肉にしっかりソースを染み込ませる。リーン特製ソースはかなり良さそうだ。
「こんなスライム見たことありません。こんなことできるスライムは……」
シーンさんが何かを呟いているが、よく聞こえなかった。
「よし!オークステーキの完成だ。それとスープの方は……うん、いい感じだ。」
しっかり肉も煮込まれて、野菜もちょうどいい。
皿を出そうか……あ!?
「そういえば、たくさん食べるから皿がたくさん必要だ。どうしよう。」
多分周りには30ぐらいのシーンさんの仲間がいる。やばいなー。後ろからトントンと突かれる。
「ん?リーン?どうしたってええ!?」
俺が振り向くと、そこにはレジャーシートのようなものが敷かれ、たくさんの皿が置いてあった。奥の方ではせっせとガラス皿を作っているアクアが見えた。
「う、お前ら……。」
本当になんて偉い子たちなんだ。何も言ってないのにこんなにも働くなんて。
「よーし!それじゃあ食べるぞ!」
皿に盛り付け、食べていく。
「!?何ですかこのスープは。美味しい上に力が湧いて来る。」
「実はそのスープにはアクアの水以外にもう一つ隠してあるものを入れたんですよ。」
俺はごそごそとある一つのものを取り出す。
「それは……霊薬草!?」
「はい、これは薬草としての成分もあり、香草としても使えるということで、入れてみました。」
「たしかに、力だけでなく、治癒的なものも感じられるわね。」
霊薬草、想像以上のものだった。オーク肉は美味いが、くどくなる部分もある。そこに霊薬草で、一気にマイルドにしてくれる。
そのおかげで、効能だけでなく味もすごい美味しくなった。個人的にも欲しいなこれは。
ほかの仲間たちも楽しんでいるようだ。特にジャムパンが好まれた。あまり甘いものを食べるわけではないそうなので、ジャムの甘さがかなり好印象を得たようだ。
「ここまでしてくれてありがとう。ほかの仲間たちも満足してるし、魔力も戻ってきました。」
「いえいえ、こちらこそ楽しい食事でした。」
「できればあなたについて行きたかったけど、一族の長を務めてる身としてそれはできないの。でも、もし何かあったらまた会いにきてね。」
「もちろんです。また何かあったらその時は。」
俺たちはシーン達に手を振って(アクア達は腕をゆらゆら揺らす)街に戻る。道中、リーンがもらった絹糸をいろいろやってた。
帰り、ギルドに霊薬草の提出をする。あと、リーンの登録をしてなかったので、それも済ませて宿に戻る。
部屋に戻り、今日アクア達が作ったものを見てみる。
まず皿が大体40枚ぐらい増えてるな。しかも大皿も6枚ぐらい増えてる。
それと、リーンの出したシートを見てみる。溶解液のシートだと思って触ると、触り心地はサラサラで、解体の時のシートとは別物だった。
リーンに聞いてみると『先ほどいただいた絹糸を、溶解液で作ったシートに纏わせて作ったものです。』という風に跳ねて伝える。こういう物はやっぱりリーンは強いな。
寝ようとベッドに行くと、リーンがいつものように布団を一度外し、俺が入ると掛けてくれた。本当に偉い子だ。今もう寝てるアクアもすごい子だ。この2匹の弾力に満足しながら今日も寝た。
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