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第6章 キエハナ編
第62話 海でのひと時
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「おい、にいちゃん、一体なんなんだよこりゃ。」
「だから言ったでしょ、解体できるって。」
「いやいや、スライムがまず仕事をするところから驚きだし、あんな綺麗に解体できるなんて。しかも旨味の乗っている部分を残して他はほとんどなくなってるなんて。いい場所がなんでわかるんだよ!?」
「いや、そんなことを言われてもな。」
アクア達はなぜか解体技術はとんでもなく高いんだよな。特にここを残してとかはあんまり指示したことないんだけどな。(これはレジェンダリースライム特有の知能の高さによって見極めている。)
「それじゃあ、後これとこれと……」
俺はこの後も魚を選び続けた。おっちゃんは終始呆然としていたが、一応色々と教えてくれた。料理に関してはあまり知らないと言う。この人は漁師では無いため漁師によくあるメニューを知らないようだ。
~~~~~~~~
「ええと、秋刀魚みたいな魚に鯛みたいな魚、後はそしてさっきのマグロみたいな魚だな。」
先ほどテイロに解体してもらった魚の切り身を見てみると、明らかにマグロだった。綺麗な赤身でさらにトロもありとても脂が乗っていて美味しそうだった。ただ聞いたところ醤油が無かったんだよな。ちょっと悔しいけど仕方ない。寿司以外の魚料理で食べるしかないな。
「あ、そういえばテイロってさっきの魚の骨って残してある?」
テイロに骨が残ってるか聞くと『一応残してありますが何に使うんすか?』とあることを伝えつつ逆に質問された。
「それはね、出汁に使えるからだよ。」
「ビュー!?」
「え、なんでリーンが……あ!?」
そういえばうちのスライムの料理担当はリーンだった。おそらく出汁というワードに引っかかったのだろう。流石っす。
「あとはせっかくこの街に来たことだし海に行ってから帰ろうか。」
提案するもあんまりいい返事は返ってこない。なんでだろうと考えてると、そういえば海を知らなかったわ。だから困ったように腕を動かしているのか。
「多分アクアが喜ぶかもしれないぞー。」
~~~~~~~~
海についた。ここの海は『ウーズシー』と呼ばれる海でなんでも魚類の魔物が釣れることで有名らしい。そのため魚市場が栄えるわけだ。
「キュー♪」 「ピュー?」「きゅー、zzz」
みんなそれぞれ個性的な反応をしている。アクアは大の水好きのため大いに喜んでおり、リーンはよくわからないため困ったような表情。テイロはいつも通りで、マロはなぜか寝ている。マロはいつになったら大人になるのやら。
「浜辺の方から入ってみようか。」
みんなテンションが上がり、肩に乗っていたミニスライムもぴょんと下に降りてみんなと一緒にぴょんぴょんと跳ねて海に向かう。リーンにさっき怒られたためはしゃいではいるが決して先走ったりはしていない。そんなに怖かったのか?
「キュー♪、、キュ!?」
海着くと早速アクアがちゃぽんと入る。そして海水を吸い取り始めると、いきなりピョーンと大きく跳ねて海から出てくる。
「キュ、キュ、キュ、」
どうやら海水のしょっぱさに驚いたようだった。見た目は綺麗な水だけど実際は塩分濃度が高いからな。他のミニスライム達もアクア同様に一斉に入っては驚いて浜辺のほうに戻った。
「みんな好きなようにしていいよー!ただはぐれないようにな。」
俺がそう声をかけるとアクアとミニスライム達は再度海に向かった。今度は海の水に驚くことなくもぐったり泳いだりとお風呂の中と変わらないような遊びをしていた。唯一違うところは海水を吸収しているところだ。特に海水程度の塩分濃度なら問題ないようだ。おいしいのか?
一方テイロは砂でいろんなものを作ってる。家の建築の主任的な立場だからな。すでに50cm級のお城が建てられてる。そんな様子を見た建築のときにテイロのアシストをしているミニスライムが5匹ほど海から上がってテイロに続いてどんどんいろんなものを作ってる。
俺は何をやってるかと言うと、海水を集めて塩を取り出そうと思う。別に金には困ってないが今の格好では泳ぐこともできず暇なので塩を作ろうと思った。塩はいくらあっても困らないし、海から遠い地域だと塩の値段が高騰しそうだからな。そんな俺の様子をリーンは隣で見ているだけだ。
「リーンも遊びに行ってもいいんだよ。」
リーンにそう声をかけるが『私はここでシンジ様のそばにいるだけでかまいませんよ。それよりも何をなさってるんですか?』と腕を動かしている。
「ああ、これは塩を集めようとしてるんだよ。塩があったら何かと便利だしね。」
俺の意図をリーンに伝えると今火をかけてるなべを見て腕を組むと、ぴょんと一つ跳ねると海のほうに向かう。泳ぎに行くのかなと思ったがしばらくすると戻って来た。どうやら海水を吸ってきただけだったようだ。そして自身の溶解液で作った純度が極めて高いガラスの皿を作り出した。そして腕を伸ばしてさらに近づけるとさらさらと皿に白色の粒がたまってく。
「リーンもしかして塩を取り出したのか?一体どうやったんだ?」
リーンが塩を取り出したことに驚いてると『体内でこの水を一気に加熱して塩を結晶化させ取り出しました。こちらでよろしいでしょうか?』と腕で伝えるので問題ないと言うとリーンは一気に海水を集め始めどんどん塩を取り出した。
~~~~~~~~~~
「みんな満足したかな?」
目の前には巨大な城が何十とある。そして海で沢山泳いだアクアたちは日焼けは無かったが海水によって光沢を帯びており、まるで宝石のような輝きだ。リーンが集めてくれた量は50キロにも及ぶ。だが、リーンたちはその見た目に反して力持ちなため簡単に持ち上げカバンの中に入れた。
「それじゃあ戻ろうか。」
「だから言ったでしょ、解体できるって。」
「いやいや、スライムがまず仕事をするところから驚きだし、あんな綺麗に解体できるなんて。しかも旨味の乗っている部分を残して他はほとんどなくなってるなんて。いい場所がなんでわかるんだよ!?」
「いや、そんなことを言われてもな。」
アクア達はなぜか解体技術はとんでもなく高いんだよな。特にここを残してとかはあんまり指示したことないんだけどな。(これはレジェンダリースライム特有の知能の高さによって見極めている。)
「それじゃあ、後これとこれと……」
俺はこの後も魚を選び続けた。おっちゃんは終始呆然としていたが、一応色々と教えてくれた。料理に関してはあまり知らないと言う。この人は漁師では無いため漁師によくあるメニューを知らないようだ。
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「ええと、秋刀魚みたいな魚に鯛みたいな魚、後はそしてさっきのマグロみたいな魚だな。」
先ほどテイロに解体してもらった魚の切り身を見てみると、明らかにマグロだった。綺麗な赤身でさらにトロもありとても脂が乗っていて美味しそうだった。ただ聞いたところ醤油が無かったんだよな。ちょっと悔しいけど仕方ない。寿司以外の魚料理で食べるしかないな。
「あ、そういえばテイロってさっきの魚の骨って残してある?」
テイロに骨が残ってるか聞くと『一応残してありますが何に使うんすか?』とあることを伝えつつ逆に質問された。
「それはね、出汁に使えるからだよ。」
「ビュー!?」
「え、なんでリーンが……あ!?」
そういえばうちのスライムの料理担当はリーンだった。おそらく出汁というワードに引っかかったのだろう。流石っす。
「あとはせっかくこの街に来たことだし海に行ってから帰ろうか。」
提案するもあんまりいい返事は返ってこない。なんでだろうと考えてると、そういえば海を知らなかったわ。だから困ったように腕を動かしているのか。
「多分アクアが喜ぶかもしれないぞー。」
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海についた。ここの海は『ウーズシー』と呼ばれる海でなんでも魚類の魔物が釣れることで有名らしい。そのため魚市場が栄えるわけだ。
「キュー♪」 「ピュー?」「きゅー、zzz」
みんなそれぞれ個性的な反応をしている。アクアは大の水好きのため大いに喜んでおり、リーンはよくわからないため困ったような表情。テイロはいつも通りで、マロはなぜか寝ている。マロはいつになったら大人になるのやら。
「浜辺の方から入ってみようか。」
みんなテンションが上がり、肩に乗っていたミニスライムもぴょんと下に降りてみんなと一緒にぴょんぴょんと跳ねて海に向かう。リーンにさっき怒られたためはしゃいではいるが決して先走ったりはしていない。そんなに怖かったのか?
「キュー♪、、キュ!?」
海着くと早速アクアがちゃぽんと入る。そして海水を吸い取り始めると、いきなりピョーンと大きく跳ねて海から出てくる。
「キュ、キュ、キュ、」
どうやら海水のしょっぱさに驚いたようだった。見た目は綺麗な水だけど実際は塩分濃度が高いからな。他のミニスライム達もアクア同様に一斉に入っては驚いて浜辺のほうに戻った。
「みんな好きなようにしていいよー!ただはぐれないようにな。」
俺がそう声をかけるとアクアとミニスライム達は再度海に向かった。今度は海の水に驚くことなくもぐったり泳いだりとお風呂の中と変わらないような遊びをしていた。唯一違うところは海水を吸収しているところだ。特に海水程度の塩分濃度なら問題ないようだ。おいしいのか?
一方テイロは砂でいろんなものを作ってる。家の建築の主任的な立場だからな。すでに50cm級のお城が建てられてる。そんな様子を見た建築のときにテイロのアシストをしているミニスライムが5匹ほど海から上がってテイロに続いてどんどんいろんなものを作ってる。
俺は何をやってるかと言うと、海水を集めて塩を取り出そうと思う。別に金には困ってないが今の格好では泳ぐこともできず暇なので塩を作ろうと思った。塩はいくらあっても困らないし、海から遠い地域だと塩の値段が高騰しそうだからな。そんな俺の様子をリーンは隣で見ているだけだ。
「リーンも遊びに行ってもいいんだよ。」
リーンにそう声をかけるが『私はここでシンジ様のそばにいるだけでかまいませんよ。それよりも何をなさってるんですか?』と腕を動かしている。
「ああ、これは塩を集めようとしてるんだよ。塩があったら何かと便利だしね。」
俺の意図をリーンに伝えると今火をかけてるなべを見て腕を組むと、ぴょんと一つ跳ねると海のほうに向かう。泳ぎに行くのかなと思ったがしばらくすると戻って来た。どうやら海水を吸ってきただけだったようだ。そして自身の溶解液で作った純度が極めて高いガラスの皿を作り出した。そして腕を伸ばしてさらに近づけるとさらさらと皿に白色の粒がたまってく。
「リーンもしかして塩を取り出したのか?一体どうやったんだ?」
リーンが塩を取り出したことに驚いてると『体内でこの水を一気に加熱して塩を結晶化させ取り出しました。こちらでよろしいでしょうか?』と腕で伝えるので問題ないと言うとリーンは一気に海水を集め始めどんどん塩を取り出した。
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「みんな満足したかな?」
目の前には巨大な城が何十とある。そして海で沢山泳いだアクアたちは日焼けは無かったが海水によって光沢を帯びており、まるで宝石のような輝きだ。リーンが集めてくれた量は50キロにも及ぶ。だが、リーンたちはその見た目に反して力持ちなため簡単に持ち上げカバンの中に入れた。
「それじゃあ戻ろうか。」
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