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第十九章 帝国への旅
きゅうしゅつさくせん
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「警備はどうだったっスか?」
「厳重だったわぁ。忍び込むの無理かも。でも、チッキー達がいた部屋は誰もいなかったけどぉ」
「そっか」
「チッキー達は、檻に入れられていたわぁ」
「それは、さっき聞いた」
それから、ロンロのジェスチャー混じりの説明で、状況を聞く。
2段に積み重ねられた檻の中に、5人程度ずつ人が閉じ込められていたそうだ。
チッキーは、そのうち1つに入っていて、同じ檻の中にいた人を励ましていたという。
「それにしても、檻かよ」
「すぐに運び出せるようにって事っスかね」
「逃げ出さないようにしてるのかもしれないぞ」
「まぁ、どっちでもいいさ。すぐに助けるんだ」
でも、檻が置いてある部屋には見張りがいないのか。
ただし、部屋の外には沢山の人がいると……。
先方も悪いことをしているという意識があるのだろう。
警備が厳重……正面突破は難しいのだろうな。
貴族の屋敷というし、理由なく襲撃したら兵士がやってきそうだ。
「壁を乗り越えよっか? 飛翔魔法でさ」
「領主によって制限されているかもしれないっスよ」
「乗り越えた先の問題もあるしな……ところで、パルパランはいなかったのか?」
「パルパランはぁ、いなかったわぁ。でも……」
「でも?」
「ノームがいたわ」
「ノームが?」
「そう、ちょっとだけ顔を出して、すぐにピョコンと地面に潜っちゃったわぁ」
ノーム?
オレ達と一緒にいるノームだろうか。
それとも別のノームか……。
「そういやノーム。今は、どこにいるんだろうな」
「そうっスね」
「ノーム? いる?」
あたりに見当たらないが、念の為呼びかけてみる。
『ボコン』
呼びかけに応じ、ノームはオレ達のすぐ側、地面からちょこんと顔をだした。
「近くにいたんだな」
「もしかして、屋敷に忍び込んだんスか?」
プレインの質問に、ノームはコクコクと頷き、屋敷の方を向いて、カチンカチンと小さくツルハシを叩きつける。
肯定。
つまり、ロンロが見たノームはこいつか。
「そっか、ノームの力で、地下室に入れるのか? しかも、他の部屋を通ることなく」
「てやんでぇ」
オレの言葉に、ノームが小さく頷いたかと思うと、コツンコツンとツルハシで地面を小さく叩きつけた。
すると、オレ達がギリギリ入るぐらいの縦穴が開いた。
「大丈夫っぽいね。どうする?」
「ところで、リーダ。助けたらどうするんだ? 追っ手が来ると思うぞ」
「そりゃ、そうだろうな。バレたら戦うはめにはなるだろうな」
「いっそのこと、兵士に通報するってのは?」
「証拠がないぞ。ロンロが見てきました……ってのはダメだろ。それに地図を見る限り相手は貴族だ」
「それもそうっスね」
やっぱりオレ達が乗り込むしかないか。
戦闘になるのは避けたい。
となると……バレないようにしないといけない。
チッキー達のいる部屋には監視がいない。
けど、その部屋の外には監視がいるか……。
そうか。そうだよな。
「じゃあ、こっそりバレないように全員を助け出すことにしよう」
よくよく考えれば、静かに全てを終える方法がある。
「どうやるんスか?」
「ノームにトンネル掘ってもらうだろ。んで、カガミの魔法……遮音の壁だっけ、あれでチッキー達にいる場所を覆うんだ」
「なるほど。外に音がもれない状況で救出して、外にでるんスね」
「バレないように全員を助けて助けた後で、その人達を連れて領主なり警備してる兵士のところに行く」
「それなら大丈夫そうっスね」
「まぁ、リーダ。お前の考え通り、うまくいけばだがな」
「でも、グズグズはしていられない。もしかしたら、明日の朝には状況が変わるかもしれない」
「だから今すぐ決行ってことっスね」
「そういうこと」
「だが、沢山の人がいるとなると、こんな路地裏で穴を掘って、助けた後をぞろぞろと歩くことになるぞ」
「うーん。しかも、屋敷そばっスからね」
静かに助けた後で、行列つくるのもまずいか。
「オレの影には、馬車を収納してるし、茶釜あたりに引いてもらうかな」
「もう、それならいっそのこと海亀で運んだ方がいいと思うぞ?」
確かにサムソンの言う通りかもしれない。
オレが持っている馬車では10人も運べない。
だが、少し広くなった海亀の背にある小屋であれば、20人くらいは詰め込める。
それに守りに易い。
「どこで海亀に待ってもらうんスか? ここじゃ、目立ちすぎるっスよ」
「広い場所か……」
サムソンが持ってきた地図を見て、海亀が待つのに都合がいい場所を探す。
しばらく探していくと平民街と貴族街のちょうど境あたりに使えそうな広場を見つけた。
そこを指でトンと押さえる。
「ここかな?」
「確かに……何も描いてないっスね。とりあえず下見が必要だと思うっスよ」
「プレイン氏の言う通りだ。地図だけじゃわからないこともあるからな」
「見てくるっス」
そう言うが早いか、プレインがタタッと駆け出し、夜の闇に消えていった。
「いつの間にか、めちゃくちゃ早く走れるようになってるよな」
「ミズキ氏もそうだが、どうやってるの?」
「あぁ。身体強化だよ。慣れたら速く走ったりできるよ」
それから軽く身体強化の魔法についての話を聞く。
もっとも雑談はこれでおしまい。
ノームのおかげで救出はずいぶんと容易になったと思う。
だが、まだ解決してはいない。
気を引き締めねばと深呼吸する。
プレインはそれほど時間をおかずに帰ってきた。
「工事準備中って感じっスね。十分な広さあるし、周りにも誰もいなかったっスよ」
プレインの判断では、特に問題はなさそうだ。
海亀を待たせて、そこからチッキーのいる場所まで、ノームにトンネルを掘ってもらう。
今は夜中。
この世界では外灯がない。
せいぜい、貴族の屋敷からの明かりくらいだ。
だから、ウィルオーウィスプがいないと真っ暗すぎて歩くのも怖い。
だけど、この暗闇は今のオレ達にとって好都合だ。
こっそり助けて逃げ出すには都合が良い。
「モペア。それにヌネフ。そういことだ。助け出すまで見張りを頼む」
「まかせとけ」
モペアの自信満々な返事を受けて、オレ達は一旦宿へと戻った。
そして、宿に残った全員に説明する。
「そっか、よかったです」
チッキーが元気だという話を聞いて、カガミは安心したようで深く息を吐いた。
特にカガミはチッキーの誘拐を目の当たりして、阻止できなかったことに気落ちしていたのが見て取れたので、気を取り直してくれたのは嬉しい。
「で、これから皆で救出に行くの?」
「そうだな。もう、いっそのことチッキーを助け出して、そのまま町を出ようかなとも思う」
「このままですか?」
「あぁ。パルパランと、この誘拐は実関係ではないような気がするんだ」
パルパランは、何かを理由があって、オレ達を足止めしたいのではないかと考えている。
だが、オレはそんなあいつの考えとは裏腹に、すぐに出て行くことを伝えた。
そこで何らかの方法を使ってチッキーを誘拐し、オレ達を出発どころではない状況に追い込もうとした。
あいつが主犯なのか、それとも手配しただけなのかは知らない。
話す言葉は穏やかでも、パルパランの纏う雰囲気が、オレを警戒させる。
こんなに、はっきりと嫌な予感がすることはめったにない。
「リーダ。お前が言う通り、パルパランが足止めを考えているなら、誘拐以外の方法でオレ達の足止めを図るかもしれないぞ?」
「そうなんだよ。だから、助けた後はできるだけ早く町から出ていく」
「見つからないようにってことですか?」
「あぁ、見つからないように町を出るのが理想だ」
もしかしたら、パルパランは本当に帝国から依頼されただけの人間だという可能性はまだ残っている。
もし、そうだったとしても、問題ないだろう。
新年を帝国で迎えて欲しいと、パルパランは言っていた。
本心からの言葉かどうかはわからないが、オレ達はその言葉に従うだけのことだ。
とりあえず行動開始。
宿の人にお世話になったとお礼を言い、もしパルパランがやってきたら、すでに昨晩出発したと伝えて欲しいと言づてする。
それからプレインの案内で目的の場所へと向かう。
途中、モペアとヌネフに会い、少し離れた場所から穴を掘って屋敷の中に入ることを伝える。
そして、すぐに町を出る計画を説明する。
「そうですか。では、あの屋敷からチッキーの気配が消えたら、私達も町を出ることにしましょう」
そう言ってヌネフは姿を消した。
モペアも「了解」といって、どこかへと駆けて行った。
事前準備はこれでおしまい。
あとは実行あるのみだ。
「厳重だったわぁ。忍び込むの無理かも。でも、チッキー達がいた部屋は誰もいなかったけどぉ」
「そっか」
「チッキー達は、檻に入れられていたわぁ」
「それは、さっき聞いた」
それから、ロンロのジェスチャー混じりの説明で、状況を聞く。
2段に積み重ねられた檻の中に、5人程度ずつ人が閉じ込められていたそうだ。
チッキーは、そのうち1つに入っていて、同じ檻の中にいた人を励ましていたという。
「それにしても、檻かよ」
「すぐに運び出せるようにって事っスかね」
「逃げ出さないようにしてるのかもしれないぞ」
「まぁ、どっちでもいいさ。すぐに助けるんだ」
でも、檻が置いてある部屋には見張りがいないのか。
ただし、部屋の外には沢山の人がいると……。
先方も悪いことをしているという意識があるのだろう。
警備が厳重……正面突破は難しいのだろうな。
貴族の屋敷というし、理由なく襲撃したら兵士がやってきそうだ。
「壁を乗り越えよっか? 飛翔魔法でさ」
「領主によって制限されているかもしれないっスよ」
「乗り越えた先の問題もあるしな……ところで、パルパランはいなかったのか?」
「パルパランはぁ、いなかったわぁ。でも……」
「でも?」
「ノームがいたわ」
「ノームが?」
「そう、ちょっとだけ顔を出して、すぐにピョコンと地面に潜っちゃったわぁ」
ノーム?
オレ達と一緒にいるノームだろうか。
それとも別のノームか……。
「そういやノーム。今は、どこにいるんだろうな」
「そうっスね」
「ノーム? いる?」
あたりに見当たらないが、念の為呼びかけてみる。
『ボコン』
呼びかけに応じ、ノームはオレ達のすぐ側、地面からちょこんと顔をだした。
「近くにいたんだな」
「もしかして、屋敷に忍び込んだんスか?」
プレインの質問に、ノームはコクコクと頷き、屋敷の方を向いて、カチンカチンと小さくツルハシを叩きつける。
肯定。
つまり、ロンロが見たノームはこいつか。
「そっか、ノームの力で、地下室に入れるのか? しかも、他の部屋を通ることなく」
「てやんでぇ」
オレの言葉に、ノームが小さく頷いたかと思うと、コツンコツンとツルハシで地面を小さく叩きつけた。
すると、オレ達がギリギリ入るぐらいの縦穴が開いた。
「大丈夫っぽいね。どうする?」
「ところで、リーダ。助けたらどうするんだ? 追っ手が来ると思うぞ」
「そりゃ、そうだろうな。バレたら戦うはめにはなるだろうな」
「いっそのこと、兵士に通報するってのは?」
「証拠がないぞ。ロンロが見てきました……ってのはダメだろ。それに地図を見る限り相手は貴族だ」
「それもそうっスね」
やっぱりオレ達が乗り込むしかないか。
戦闘になるのは避けたい。
となると……バレないようにしないといけない。
チッキー達のいる部屋には監視がいない。
けど、その部屋の外には監視がいるか……。
そうか。そうだよな。
「じゃあ、こっそりバレないように全員を助け出すことにしよう」
よくよく考えれば、静かに全てを終える方法がある。
「どうやるんスか?」
「ノームにトンネル掘ってもらうだろ。んで、カガミの魔法……遮音の壁だっけ、あれでチッキー達にいる場所を覆うんだ」
「なるほど。外に音がもれない状況で救出して、外にでるんスね」
「バレないように全員を助けて助けた後で、その人達を連れて領主なり警備してる兵士のところに行く」
「それなら大丈夫そうっスね」
「まぁ、リーダ。お前の考え通り、うまくいけばだがな」
「でも、グズグズはしていられない。もしかしたら、明日の朝には状況が変わるかもしれない」
「だから今すぐ決行ってことっスね」
「そういうこと」
「だが、沢山の人がいるとなると、こんな路地裏で穴を掘って、助けた後をぞろぞろと歩くことになるぞ」
「うーん。しかも、屋敷そばっスからね」
静かに助けた後で、行列つくるのもまずいか。
「オレの影には、馬車を収納してるし、茶釜あたりに引いてもらうかな」
「もう、それならいっそのこと海亀で運んだ方がいいと思うぞ?」
確かにサムソンの言う通りかもしれない。
オレが持っている馬車では10人も運べない。
だが、少し広くなった海亀の背にある小屋であれば、20人くらいは詰め込める。
それに守りに易い。
「どこで海亀に待ってもらうんスか? ここじゃ、目立ちすぎるっスよ」
「広い場所か……」
サムソンが持ってきた地図を見て、海亀が待つのに都合がいい場所を探す。
しばらく探していくと平民街と貴族街のちょうど境あたりに使えそうな広場を見つけた。
そこを指でトンと押さえる。
「ここかな?」
「確かに……何も描いてないっスね。とりあえず下見が必要だと思うっスよ」
「プレイン氏の言う通りだ。地図だけじゃわからないこともあるからな」
「見てくるっス」
そう言うが早いか、プレインがタタッと駆け出し、夜の闇に消えていった。
「いつの間にか、めちゃくちゃ早く走れるようになってるよな」
「ミズキ氏もそうだが、どうやってるの?」
「あぁ。身体強化だよ。慣れたら速く走ったりできるよ」
それから軽く身体強化の魔法についての話を聞く。
もっとも雑談はこれでおしまい。
ノームのおかげで救出はずいぶんと容易になったと思う。
だが、まだ解決してはいない。
気を引き締めねばと深呼吸する。
プレインはそれほど時間をおかずに帰ってきた。
「工事準備中って感じっスね。十分な広さあるし、周りにも誰もいなかったっスよ」
プレインの判断では、特に問題はなさそうだ。
海亀を待たせて、そこからチッキーのいる場所まで、ノームにトンネルを掘ってもらう。
今は夜中。
この世界では外灯がない。
せいぜい、貴族の屋敷からの明かりくらいだ。
だから、ウィルオーウィスプがいないと真っ暗すぎて歩くのも怖い。
だけど、この暗闇は今のオレ達にとって好都合だ。
こっそり助けて逃げ出すには都合が良い。
「モペア。それにヌネフ。そういことだ。助け出すまで見張りを頼む」
「まかせとけ」
モペアの自信満々な返事を受けて、オレ達は一旦宿へと戻った。
そして、宿に残った全員に説明する。
「そっか、よかったです」
チッキーが元気だという話を聞いて、カガミは安心したようで深く息を吐いた。
特にカガミはチッキーの誘拐を目の当たりして、阻止できなかったことに気落ちしていたのが見て取れたので、気を取り直してくれたのは嬉しい。
「で、これから皆で救出に行くの?」
「そうだな。もう、いっそのことチッキーを助け出して、そのまま町を出ようかなとも思う」
「このままですか?」
「あぁ。パルパランと、この誘拐は実関係ではないような気がするんだ」
パルパランは、何かを理由があって、オレ達を足止めしたいのではないかと考えている。
だが、オレはそんなあいつの考えとは裏腹に、すぐに出て行くことを伝えた。
そこで何らかの方法を使ってチッキーを誘拐し、オレ達を出発どころではない状況に追い込もうとした。
あいつが主犯なのか、それとも手配しただけなのかは知らない。
話す言葉は穏やかでも、パルパランの纏う雰囲気が、オレを警戒させる。
こんなに、はっきりと嫌な予感がすることはめったにない。
「リーダ。お前が言う通り、パルパランが足止めを考えているなら、誘拐以外の方法でオレ達の足止めを図るかもしれないぞ?」
「そうなんだよ。だから、助けた後はできるだけ早く町から出ていく」
「見つからないようにってことですか?」
「あぁ、見つからないように町を出るのが理想だ」
もしかしたら、パルパランは本当に帝国から依頼されただけの人間だという可能性はまだ残っている。
もし、そうだったとしても、問題ないだろう。
新年を帝国で迎えて欲しいと、パルパランは言っていた。
本心からの言葉かどうかはわからないが、オレ達はその言葉に従うだけのことだ。
とりあえず行動開始。
宿の人にお世話になったとお礼を言い、もしパルパランがやってきたら、すでに昨晩出発したと伝えて欲しいと言づてする。
それからプレインの案内で目的の場所へと向かう。
途中、モペアとヌネフに会い、少し離れた場所から穴を掘って屋敷の中に入ることを伝える。
そして、すぐに町を出る計画を説明する。
「そうですか。では、あの屋敷からチッキーの気配が消えたら、私達も町を出ることにしましょう」
そう言ってヌネフは姿を消した。
モペアも「了解」といって、どこかへと駆けて行った。
事前準備はこれでおしまい。
あとは実行あるのみだ。
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