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天神界・人界・下界 と6つの等級
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「勿論!!」
初恋の相手であるシユ様に「妃になってみる気はないか」とプロポーズ(?)をされ、一寸の躊躇いも無く承諾した僕はシユ様に差し出された手を取り、瞬く間に〈神界〉にまで昇ってきた。
「皇太子のお帰りだ!」
「皇太子様がお帰りになられたぞー!!」
流石は神の帝の子供と言えようか、神界に到着してものの数秒でその存在に気づかれて騒ぎになる。
「人間を連れているぞ?」
「皇太子様にお連れ様がいるわ」
「あれって男じゃないの??」
しかしその注目はすぐに僕にも当てられた。
「やあやあ皆、そう騒ぐな。この子はリェンチェ。今日から私の新しい妃となる。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
さっきのシユ様の発言にはヤジというヤジが飛びまくったが結局のところ皇太子ともあろうお方に明確に反対できる者なんておらず押し切れてしまった。
そして案内されたのは帝宮という神界の中でも皇帝とその一族しか住まうことが許されない宮殿。
その中でも皇太子シユの側室達の宮殿が集まる〈玉里院(ギョクリ)〉にある〈天樵宮(テンショウ)〉が僕に与えられた。
どうやらシユ様には僕より先に娶った妃が他に3人いるらしく、その方達にも挨拶して回ることにした。
第2妃であるジュンシーさん。
玉里院の中の〈武楼殿(ランワン)〉に住んでおり、神界で10名といない上神という最高格の等級を持つ武神様らしく、その等級だけで見た場合皇帝や皇太子より遥かに位が高く、公務や正式な場では立場が逆転するらしい。
「お!こいつが殿下が新しく娶ったって言う妃か!!仲良くしよーな!!」
齢2500
活発&わんぱく&やんちゃ という三拍子揃ったようなワルガキみたいなタイプの人だった。会うなりなんなりものすごい力で肩を寄せられて粉砕骨折するかと思った…( ˊᵕˋ ;)
が、新参者の僕にも怪訝な顔1つせず歓迎しまくってくれた。絶対に良い人だ。
第3妃であるファンさん。
玉里院の中の〈蔯姵夷殿(チンベイ)〉に住んでおり、神界で最も数が多い中神という上から3番目の等級を持つ文神様らしい。
「うちのジュンシーやシユがご迷惑をお掛けするかもしれませんが、根気強く仲良くしてあげて下さい(*´˘`*)なにか不躾な事を致しましたらそれは全て私の教育不足ですので、私に言いつけてくださいね(*´˘`*)」
教育不足…の部分が少し気になったので深堀して聞いてみれば、ファンさんは妃になる前はシユ様の教育係だったらしく、ついでにジュンシーさんの教育も任されていたらしい。
おおらかで大人しく上品な感じのとにかく落ち着いた方だった。簡単に言ってしまえばジュンシーさんとは真逆という事だ。
この方も勿論いい人だった。齢は3000。
問題は残りの第1妃であるイーヌオさんだったのだ。
「出しゃばりな杭は浮かんでこれないくらい沈めてあげないとね」
齢1750
玉里院の中の〈華生殿(ホァシェン)〉に住んでおり、中仙という下から二番目の等級をもっている。妃の中では最年少らしく、そして一番最初に娶られた妃でもあるらしい。地位や名声、権力に目がなく、同時にそれを脅かす存在を何より嫌う。常に侍女を大量に連れて歩き、権力を見せびらかしており、神界は勿論のこと天界にまでその悪名は轟いている。
この御三方に挨拶回りに言った後、結局ファンさんが1番相性が良いと感じたのでファンさんの蔯姵夷殿に戻り、神界や天界のことを教えてもらうことにした。
「えーっとまずね、世は神天界、人界、下界で出来ている。人界はそのまま人間の住む世界。下界は地獄や妖魔達の住む世界。神天界は、まず神界に住む神達も皆最初は天界で生まれた神仙だ。(神が生まれ持って与えられる等級で最も低く、仙力も無い状態)そこから修行をして神界にいる格の高い神に見初められれば神界に昇って来て等級を与えられる。勿論、努力次第でその等級もどんどん上がっていくよ(*´˘`*)神界への出入りは天界の神仙だろうと人間だろうとやろうと思えば可能。でも住むことは許されない。でも例外はある。君みたいにね。だから、正直現実を突きつけた言い方になるけど、血反吐を吐くまで鍛錬をしてやっと1段…という様な過酷な修行を積んで死に物狂いで神界へ昇ってきた神達は殿下の手に連れられ楽々と神界に入ることが出来た君を当然良い目では見ないと思う。だからこそ君の器の大きさを見せつけて黙らせるんだよ(*´˘`*)」
「最初に神界に来た時物凄い目で色んな人達から睨まれたのはそのせいか…」
僕がボソッと呟く。
「いや、そんな事無いよ(*´˘`*)君は殿下に対して物凄い敬愛の心を抱いてる様だけど、お恥ずかしながら神界での殿下はそんなに神々しく崇高なお方としては見られていない(*ˊᵕˋ*)なんせ〈放蕩の男色皇太子〉と言われているからね。」
「えっ、そうなんですか?!あまりにナチュラルに求婚されたものだから神界では普通なんだと思ってました!」
「いや、これが普通だのあれが普通だの言い出すと正解も終わりもキリも無いからそこは言及しないのだけれど、普通に考えて周りの皆は皇太子たるもの完璧であるべき みたいな理想像を押し付け過ぎな気がするけどね。だって神界では男も女も関係なく子が産めるし、跡継ぎ的にも何にも問題ないはずさ。」
「ほ、ほへぇ~…」
「さて、神天界と人界と下界についての説明はこれくらいかな、他に質問はある??」
「あ!そういえば神様の等級…??を教えて欲しいです!誰が1番偉いのかとか覚えないとだし…」
僕が自信なさげに言うとファンさんはふふっと笑って言ってくれた。
「大丈夫大丈夫、そのうち覚えるよ(*´˘`*)まぁとにかく最も強く等級の高い神ならジュンシーだよ。あの子には誰も勝てないし、挑もうとするような者もいない、私はあの子の文学や教養の師だからこんな風に言えるけど、ジュンシーの事をあの子なんて呼んだら本来不敬罪で即下界追放かその存在を消されるよ?でも、あの子もあの子で情にあつい男だ。そんなことでいちいちピリピリするような子じゃないけどね(*´˘`*)
等級は全部で6つあってね。上神→皇帝やそれに準ずるもの→中神→上仙→中仙→神仙となるよ。一般的に人界でも知れ渡るような、神話にのる様な神は中仙からでは無いと名乗れない。中仙になってやっと人界に信徒や社を構えることが出来る。基本的に皇太子の側室である君の立場は、人間であることを踏まえた場合、中神までなら万が一無礼を働いてしまったとしても首が飛ぶことは無いと思うよ(*´˘`*)まぁでも何事にも例外が付き物だ。ただの神仙だからと舐めていたら、実は上神の妹だったーーっ!とか普通にあるし、そういう奴ってだいたいその地位にあやかって力も器もないくせに神界にちょこまかと顔を出すもんなんだよ。とにかく大体の人達の顔を把握するまで神界に詳しい侍女を傍から話さないことが吉策だね」
ファンさんはここまで丁寧に説明をしてくれた。終始お淑やかな笑顔が素敵な方だ。
「ありがとうございます。また分からないことがあったら追々聞かせて頂くことになるかもしれませんから、その時はお願いします!」
「うん、いつでも大丈夫~⸜(◍´˘`◍)⸝」
とにかくジュンシーさんは最強らしい。
初恋の相手であるシユ様に「妃になってみる気はないか」とプロポーズ(?)をされ、一寸の躊躇いも無く承諾した僕はシユ様に差し出された手を取り、瞬く間に〈神界〉にまで昇ってきた。
「皇太子のお帰りだ!」
「皇太子様がお帰りになられたぞー!!」
流石は神の帝の子供と言えようか、神界に到着してものの数秒でその存在に気づかれて騒ぎになる。
「人間を連れているぞ?」
「皇太子様にお連れ様がいるわ」
「あれって男じゃないの??」
しかしその注目はすぐに僕にも当てられた。
「やあやあ皆、そう騒ぐな。この子はリェンチェ。今日から私の新しい妃となる。」
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さっきのシユ様の発言にはヤジというヤジが飛びまくったが結局のところ皇太子ともあろうお方に明確に反対できる者なんておらず押し切れてしまった。
そして案内されたのは帝宮という神界の中でも皇帝とその一族しか住まうことが許されない宮殿。
その中でも皇太子シユの側室達の宮殿が集まる〈玉里院(ギョクリ)〉にある〈天樵宮(テンショウ)〉が僕に与えられた。
どうやらシユ様には僕より先に娶った妃が他に3人いるらしく、その方達にも挨拶して回ることにした。
第2妃であるジュンシーさん。
玉里院の中の〈武楼殿(ランワン)〉に住んでおり、神界で10名といない上神という最高格の等級を持つ武神様らしく、その等級だけで見た場合皇帝や皇太子より遥かに位が高く、公務や正式な場では立場が逆転するらしい。
「お!こいつが殿下が新しく娶ったって言う妃か!!仲良くしよーな!!」
齢2500
活発&わんぱく&やんちゃ という三拍子揃ったようなワルガキみたいなタイプの人だった。会うなりなんなりものすごい力で肩を寄せられて粉砕骨折するかと思った…( ˊᵕˋ ;)
が、新参者の僕にも怪訝な顔1つせず歓迎しまくってくれた。絶対に良い人だ。
第3妃であるファンさん。
玉里院の中の〈蔯姵夷殿(チンベイ)〉に住んでおり、神界で最も数が多い中神という上から3番目の等級を持つ文神様らしい。
「うちのジュンシーやシユがご迷惑をお掛けするかもしれませんが、根気強く仲良くしてあげて下さい(*´˘`*)なにか不躾な事を致しましたらそれは全て私の教育不足ですので、私に言いつけてくださいね(*´˘`*)」
教育不足…の部分が少し気になったので深堀して聞いてみれば、ファンさんは妃になる前はシユ様の教育係だったらしく、ついでにジュンシーさんの教育も任されていたらしい。
おおらかで大人しく上品な感じのとにかく落ち着いた方だった。簡単に言ってしまえばジュンシーさんとは真逆という事だ。
この方も勿論いい人だった。齢は3000。
問題は残りの第1妃であるイーヌオさんだったのだ。
「出しゃばりな杭は浮かんでこれないくらい沈めてあげないとね」
齢1750
玉里院の中の〈華生殿(ホァシェン)〉に住んでおり、中仙という下から二番目の等級をもっている。妃の中では最年少らしく、そして一番最初に娶られた妃でもあるらしい。地位や名声、権力に目がなく、同時にそれを脅かす存在を何より嫌う。常に侍女を大量に連れて歩き、権力を見せびらかしており、神界は勿論のこと天界にまでその悪名は轟いている。
この御三方に挨拶回りに言った後、結局ファンさんが1番相性が良いと感じたのでファンさんの蔯姵夷殿に戻り、神界や天界のことを教えてもらうことにした。
「えーっとまずね、世は神天界、人界、下界で出来ている。人界はそのまま人間の住む世界。下界は地獄や妖魔達の住む世界。神天界は、まず神界に住む神達も皆最初は天界で生まれた神仙だ。(神が生まれ持って与えられる等級で最も低く、仙力も無い状態)そこから修行をして神界にいる格の高い神に見初められれば神界に昇って来て等級を与えられる。勿論、努力次第でその等級もどんどん上がっていくよ(*´˘`*)神界への出入りは天界の神仙だろうと人間だろうとやろうと思えば可能。でも住むことは許されない。でも例外はある。君みたいにね。だから、正直現実を突きつけた言い方になるけど、血反吐を吐くまで鍛錬をしてやっと1段…という様な過酷な修行を積んで死に物狂いで神界へ昇ってきた神達は殿下の手に連れられ楽々と神界に入ることが出来た君を当然良い目では見ないと思う。だからこそ君の器の大きさを見せつけて黙らせるんだよ(*´˘`*)」
「最初に神界に来た時物凄い目で色んな人達から睨まれたのはそのせいか…」
僕がボソッと呟く。
「いや、そんな事無いよ(*´˘`*)君は殿下に対して物凄い敬愛の心を抱いてる様だけど、お恥ずかしながら神界での殿下はそんなに神々しく崇高なお方としては見られていない(*ˊᵕˋ*)なんせ〈放蕩の男色皇太子〉と言われているからね。」
「えっ、そうなんですか?!あまりにナチュラルに求婚されたものだから神界では普通なんだと思ってました!」
「いや、これが普通だのあれが普通だの言い出すと正解も終わりもキリも無いからそこは言及しないのだけれど、普通に考えて周りの皆は皇太子たるもの完璧であるべき みたいな理想像を押し付け過ぎな気がするけどね。だって神界では男も女も関係なく子が産めるし、跡継ぎ的にも何にも問題ないはずさ。」
「ほ、ほへぇ~…」
「さて、神天界と人界と下界についての説明はこれくらいかな、他に質問はある??」
「あ!そういえば神様の等級…??を教えて欲しいです!誰が1番偉いのかとか覚えないとだし…」
僕が自信なさげに言うとファンさんはふふっと笑って言ってくれた。
「大丈夫大丈夫、そのうち覚えるよ(*´˘`*)まぁとにかく最も強く等級の高い神ならジュンシーだよ。あの子には誰も勝てないし、挑もうとするような者もいない、私はあの子の文学や教養の師だからこんな風に言えるけど、ジュンシーの事をあの子なんて呼んだら本来不敬罪で即下界追放かその存在を消されるよ?でも、あの子もあの子で情にあつい男だ。そんなことでいちいちピリピリするような子じゃないけどね(*´˘`*)
等級は全部で6つあってね。上神→皇帝やそれに準ずるもの→中神→上仙→中仙→神仙となるよ。一般的に人界でも知れ渡るような、神話にのる様な神は中仙からでは無いと名乗れない。中仙になってやっと人界に信徒や社を構えることが出来る。基本的に皇太子の側室である君の立場は、人間であることを踏まえた場合、中神までなら万が一無礼を働いてしまったとしても首が飛ぶことは無いと思うよ(*´˘`*)まぁでも何事にも例外が付き物だ。ただの神仙だからと舐めていたら、実は上神の妹だったーーっ!とか普通にあるし、そういう奴ってだいたいその地位にあやかって力も器もないくせに神界にちょこまかと顔を出すもんなんだよ。とにかく大体の人達の顔を把握するまで神界に詳しい侍女を傍から話さないことが吉策だね」
ファンさんはここまで丁寧に説明をしてくれた。終始お淑やかな笑顔が素敵な方だ。
「ありがとうございます。また分からないことがあったら追々聞かせて頂くことになるかもしれませんから、その時はお願いします!」
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とにかくジュンシーさんは最強らしい。
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