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王の野望編
第34話
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フルトの街から北へ延びるシェラ川を数日辿っていき、
海に突き当たるところで、港町ゼクートを見つけることができる。
この辺りの港としては最大で、国外からも船がやってくる。
そのためか、様々な顔ぶれの人達が町中に溢れていた。
市場は活気に溢れ、とても悪魔に悩まされているとは思えなかった。
そこで、私は町の人に何か困っていることはないかと聞いてみた。
すると、
「いや、特にないな。
あるとしたらフルトから濁った水が流れてくることかな?
でも、沖に出たらちゃんと魚は取れるし、
国外からもいい品が入ってくるよ。」
と笑顔で答える。
本当にこの町にリヒヤールはいるのだろうか?
私は心配になりながら、町の北側、つまり海辺にやってきた。
舗装された港には、大きな商船が停泊し、
乗客や貨物が絶えず出入りしていた。
ここにも異常はなさそうだ。
リヒヤールは一体どこに?
手掛かりくらいは見つかるかもしれない、と
私は目を閉じて気を集中させてみた。
しかし、やはり反応はない。
もしかしたら、リヒヤールはこの町を離れてしまったのかもしれない。
だとすると、ほかにヒントはない。
リヒヤールは諦めて、城へ戻るしかないのだろうか?
そう思った時、行き交う人たちの中に、
見たことがある顔があることに気付いた。
ルースだ!
「ルザーフ。どうしてこんなところに?」
私は人々に紛れて飄々としているルザーフに詰め寄った。
「おお、あんたか。
ここへ来たってことは、
ロスタートも倒したか?
流石、俺が見込んだだけのことはあるな。」
ニヤニヤしながらルザーフは言う。
「ずっとアリウスを操って指令を与えていたのね?
なぜ私に悪魔を倒させるの?
彼らはあなたの仲間じゃないの?」
私はルザーフに問いかけた。
「仲間さ、古い古いな。
だけど、方向性の違いってやつだ。
あるだろ?
人間にも。」
ルザーフは、はぐらかしながら答えた。
「ところで。」
ルザーフは私の質問は早々に切り上げ、
彼の話へと切り替えた。
「リヒヤールは見つかったか?」
私も気になっていたことなので、
首を振ってルザーフの言葉を待った。
「リヒヤールは今、海上にいる。
結構沖の方だ。
あんたの情報が行ってしまったんだろうな。
海に逃げられたら手が付けられん。
大方、リスバートのせいだろう。
ペラペラといけ好かない野郎だ。」
ルザーフはイライラしながら言った。
「そんなに海のリヒヤールは危険なの?」
私はさらなる情報を求めて聞いてみた。
「リヒヤールは大海蛇だ。
あの辺の大型客船でも、一撃で沈められる。
おまけに、海の中の悪魔を操ることができる。
海上で悪魔にしがみつかれでもしたら簡単に溺れ死ぬだろ?人間は。
あんた、空が飛べるわけじゃなさそうだし。」
ルザーフは私をジロジロ見つめる。
「まぁ、勝ちの目は0.5%ってところかな。
リヒヤールが船を沈める前に、一撃で葬る以外道はない。
しかし、海蛇の姿のリヒヤールは相当頑丈だ。
そう簡単にいくかな?」
ルザーフは頭を抱えて考え込んだ。
どうやら、本当に敵対心があるわけではないようだ。
でなければ、ここまで情報を包み隠さず明かすだろうか?
「あなた達は手伝ってくれないの?」
私は無意識のうちに、
あまりに協力的なルザーフを見ていたら口走っていた。
そう言ってすぐ、自分がおかしなことを言っていることに気付いた。
悪魔を倒すことを悪魔に協力してもらおうとしているのだ。
その言葉を取り消す前に、ルザーフは答えた。
「俺達?たち?
あぁ、ベアトリスか。
あの時はたまたま一緒にいただけだ。
あいつもあいつで思惑があるんだろうよ。
それに、俺は疲れるのは苦手なんだ。」
ルザーフとバルゼビアも仲が良いわけではなさそうだった。
それにしても、疲れるから手伝わないなんて・・・。
了承されても困るところだったので、それ以上は突っ込まなかった。
「まぁでも、あんたに死なれるのはもっと面倒だから、
ちょっとヒントでもあげようか?
リヒヤールは、ずっと海に居られるわけじゃあない。
寝るときは陸で休むんだ。
しかし、この町には来ないだろうな。
それはつまり弱い姿を晒すってことになるわけだから。
・・・じゃあ、後は頑張って。」
ルザーフはそれだけ言うと、人ごみの中へと消えていった。
リヒヤールの寝床を探せってこと?
私は、ルザーフの消えていく背中を見ながら呟いた
海に突き当たるところで、港町ゼクートを見つけることができる。
この辺りの港としては最大で、国外からも船がやってくる。
そのためか、様々な顔ぶれの人達が町中に溢れていた。
市場は活気に溢れ、とても悪魔に悩まされているとは思えなかった。
そこで、私は町の人に何か困っていることはないかと聞いてみた。
すると、
「いや、特にないな。
あるとしたらフルトから濁った水が流れてくることかな?
でも、沖に出たらちゃんと魚は取れるし、
国外からもいい品が入ってくるよ。」
と笑顔で答える。
本当にこの町にリヒヤールはいるのだろうか?
私は心配になりながら、町の北側、つまり海辺にやってきた。
舗装された港には、大きな商船が停泊し、
乗客や貨物が絶えず出入りしていた。
ここにも異常はなさそうだ。
リヒヤールは一体どこに?
手掛かりくらいは見つかるかもしれない、と
私は目を閉じて気を集中させてみた。
しかし、やはり反応はない。
もしかしたら、リヒヤールはこの町を離れてしまったのかもしれない。
だとすると、ほかにヒントはない。
リヒヤールは諦めて、城へ戻るしかないのだろうか?
そう思った時、行き交う人たちの中に、
見たことがある顔があることに気付いた。
ルースだ!
「ルザーフ。どうしてこんなところに?」
私は人々に紛れて飄々としているルザーフに詰め寄った。
「おお、あんたか。
ここへ来たってことは、
ロスタートも倒したか?
流石、俺が見込んだだけのことはあるな。」
ニヤニヤしながらルザーフは言う。
「ずっとアリウスを操って指令を与えていたのね?
なぜ私に悪魔を倒させるの?
彼らはあなたの仲間じゃないの?」
私はルザーフに問いかけた。
「仲間さ、古い古いな。
だけど、方向性の違いってやつだ。
あるだろ?
人間にも。」
ルザーフは、はぐらかしながら答えた。
「ところで。」
ルザーフは私の質問は早々に切り上げ、
彼の話へと切り替えた。
「リヒヤールは見つかったか?」
私も気になっていたことなので、
首を振ってルザーフの言葉を待った。
「リヒヤールは今、海上にいる。
結構沖の方だ。
あんたの情報が行ってしまったんだろうな。
海に逃げられたら手が付けられん。
大方、リスバートのせいだろう。
ペラペラといけ好かない野郎だ。」
ルザーフはイライラしながら言った。
「そんなに海のリヒヤールは危険なの?」
私はさらなる情報を求めて聞いてみた。
「リヒヤールは大海蛇だ。
あの辺の大型客船でも、一撃で沈められる。
おまけに、海の中の悪魔を操ることができる。
海上で悪魔にしがみつかれでもしたら簡単に溺れ死ぬだろ?人間は。
あんた、空が飛べるわけじゃなさそうだし。」
ルザーフは私をジロジロ見つめる。
「まぁ、勝ちの目は0.5%ってところかな。
リヒヤールが船を沈める前に、一撃で葬る以外道はない。
しかし、海蛇の姿のリヒヤールは相当頑丈だ。
そう簡単にいくかな?」
ルザーフは頭を抱えて考え込んだ。
どうやら、本当に敵対心があるわけではないようだ。
でなければ、ここまで情報を包み隠さず明かすだろうか?
「あなた達は手伝ってくれないの?」
私は無意識のうちに、
あまりに協力的なルザーフを見ていたら口走っていた。
そう言ってすぐ、自分がおかしなことを言っていることに気付いた。
悪魔を倒すことを悪魔に協力してもらおうとしているのだ。
その言葉を取り消す前に、ルザーフは答えた。
「俺達?たち?
あぁ、ベアトリスか。
あの時はたまたま一緒にいただけだ。
あいつもあいつで思惑があるんだろうよ。
それに、俺は疲れるのは苦手なんだ。」
ルザーフとバルゼビアも仲が良いわけではなさそうだった。
それにしても、疲れるから手伝わないなんて・・・。
了承されても困るところだったので、それ以上は突っ込まなかった。
「まぁでも、あんたに死なれるのはもっと面倒だから、
ちょっとヒントでもあげようか?
リヒヤールは、ずっと海に居られるわけじゃあない。
寝るときは陸で休むんだ。
しかし、この町には来ないだろうな。
それはつまり弱い姿を晒すってことになるわけだから。
・・・じゃあ、後は頑張って。」
ルザーフはそれだけ言うと、人ごみの中へと消えていった。
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私は、ルザーフの消えていく背中を見ながら呟いた
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