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7つの断章編
第27話
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リスバートの作り出す強風は、
やがて輪の内側に向かって吹き始めた。
風は渦を巻き、竜巻を作り出した。
私達は、岩にしがみついて耐える。
小石や木の枝などが、竜巻に吸い込まれていく。
敵の位置が分からないなら、
周囲の物、全て集めてしまえばいいということだろう。
「竜巻の中心に何かいる。」
ベアトリスが竜巻の根本部分を指さし、
風の音に負けじと大きな声で言う。
「レイリア、竜巻の中心を狙える?」
私がレイリアに尋ねると、彼女は首を傾げた。
「ちょっと難しいかも・・・。
このままだとおじさんに当たっちゃう。」
リスバートは、丁度竜巻の根本を周回して飛んでいる。
高速で飛んでいるリスバートを避けて攻撃するのは至難の業だ。
「大丈夫さ、あんな奴いなくても。」
ベアトリスが冗談なのか本気なのか分からない無情な言葉を吐く。
「ちょっとまって、流石にそれは酷すぎる。
もう少し何とかならないか考えましょう。」
私もベアトリスもまだ力は残している。
なんとかする方法はいくらでもあるはずだ。
例えば・・・。
「私が、間違えてリスバートに当たっても、
ダメージを抑えられるように防御壁を張るから、
ベアトリスは、なるべく背の高い使い魔を召喚して、
レイリアを高い位置で支えて。」
ベアトリスは、納得してくれたのか、使い魔を召喚し始めた。
私は、その間にレイリアに右手の力を使い、彼女の魔力を高めた。
しばらくすると、ベアトリスのすぐ横に、
身長が4メートルくらいありそうな、
いつもより大きいザーロ型の悪魔が現れた。
「魔力を一体に集中させれば、こんなもんさ。」
ベアトリスが自慢気な顔で言う。
巨大なザーロ型の悪魔は、両手で筒を作るようにして、
レイリアをその中に囲い込んだ。
そして、レイリアがその筒の中から、
上半身をひょっこりと出すと、潰さない程度に握り、
彼女が竜巻の中心を見やすくするために、
その腕を高く掲げた。
「レイリア、準備はいい?」
私は大きな声を張り上げ、レイリアに尋ねる。
「はい。」
レイリアから、ギリギリ聞こえる程の声が帰ってきた。
私は、リスバートを包み込むように防御壁を張った。
「撃って。」
私が合図をする頃には、
既に、レイリアの手には眩しいほどの光が宿っていた。
彼女の左手から、竜巻の中心に向かって稲光が走る。
光が消えるのとほぼ同時くらいに、
ゴロゴロと、地面を揺らすほどの大きな音が鳴る。
雷の音が消えると、
竜巻は止み、平原は静まり返っていた。
ベアトリスの使い魔は、レイリアをゆっくりと着地させると、
役目を終え、光となってベアトリスへと消えていった。
「リスバート!?」
私は竜巻の中心であった場所に向かって急いだ。
防御壁のお陰なのか、黒焦げにはなっていないが、
体中傷だらけだ。
竜巻を作るまでに、敵にさんざん攻撃されていたのだろう。
それでも、体を張って飛び続けてくれていたのだ。
私は、勇気と根性のあるリスバートを少し見直した。
「どうだ?私もそれなりにやるだろう?」
リスバートが、私の顔の近くで高笑いする
「少し黙ってて。今治療するから。」
私は、リスバートの傷口に右手を当てて、傷が治るように祈った。
すると、傷はみるみる塞がっていき、
すっかりなくなってしまった。
「放っておいても、自分で治せるのに。」
ベアトリスが、いくつかの小さな球を拾い集めながら言った。
どうやら、敵は一人ではなかったようだ。
高速で動いていたのもあるが、
そもそも大勢いたから、チラチラと気配を感じていたのだろう。
「自分で治すのと、
こうして治療してもらうのとでは、気分が違うだろう。
本当にバルゼビアは人の気持ちを分かっていない。」
リスバートがベアトリスにうんざりしたような表情を向ける。
ベアトリスはうんざりした表情をリスバートに返した。
「きゃあ。」
突然、背後から、レイリアの悲鳴が聞こえた。
何事かと振り返ると、レイリアの左手から血がダラダラと流れていた。
彼女が必死に右手で傷口を押さえるも、血は流れ続ける。
私は急いでレイリアに駆け寄り、
傷口に手をやる。
まだ終わっていなかったようだ・・・。
やがて輪の内側に向かって吹き始めた。
風は渦を巻き、竜巻を作り出した。
私達は、岩にしがみついて耐える。
小石や木の枝などが、竜巻に吸い込まれていく。
敵の位置が分からないなら、
周囲の物、全て集めてしまえばいいということだろう。
「竜巻の中心に何かいる。」
ベアトリスが竜巻の根本部分を指さし、
風の音に負けじと大きな声で言う。
「レイリア、竜巻の中心を狙える?」
私がレイリアに尋ねると、彼女は首を傾げた。
「ちょっと難しいかも・・・。
このままだとおじさんに当たっちゃう。」
リスバートは、丁度竜巻の根本を周回して飛んでいる。
高速で飛んでいるリスバートを避けて攻撃するのは至難の業だ。
「大丈夫さ、あんな奴いなくても。」
ベアトリスが冗談なのか本気なのか分からない無情な言葉を吐く。
「ちょっとまって、流石にそれは酷すぎる。
もう少し何とかならないか考えましょう。」
私もベアトリスもまだ力は残している。
なんとかする方法はいくらでもあるはずだ。
例えば・・・。
「私が、間違えてリスバートに当たっても、
ダメージを抑えられるように防御壁を張るから、
ベアトリスは、なるべく背の高い使い魔を召喚して、
レイリアを高い位置で支えて。」
ベアトリスは、納得してくれたのか、使い魔を召喚し始めた。
私は、その間にレイリアに右手の力を使い、彼女の魔力を高めた。
しばらくすると、ベアトリスのすぐ横に、
身長が4メートルくらいありそうな、
いつもより大きいザーロ型の悪魔が現れた。
「魔力を一体に集中させれば、こんなもんさ。」
ベアトリスが自慢気な顔で言う。
巨大なザーロ型の悪魔は、両手で筒を作るようにして、
レイリアをその中に囲い込んだ。
そして、レイリアがその筒の中から、
上半身をひょっこりと出すと、潰さない程度に握り、
彼女が竜巻の中心を見やすくするために、
その腕を高く掲げた。
「レイリア、準備はいい?」
私は大きな声を張り上げ、レイリアに尋ねる。
「はい。」
レイリアから、ギリギリ聞こえる程の声が帰ってきた。
私は、リスバートを包み込むように防御壁を張った。
「撃って。」
私が合図をする頃には、
既に、レイリアの手には眩しいほどの光が宿っていた。
彼女の左手から、竜巻の中心に向かって稲光が走る。
光が消えるのとほぼ同時くらいに、
ゴロゴロと、地面を揺らすほどの大きな音が鳴る。
雷の音が消えると、
竜巻は止み、平原は静まり返っていた。
ベアトリスの使い魔は、レイリアをゆっくりと着地させると、
役目を終え、光となってベアトリスへと消えていった。
「リスバート!?」
私は竜巻の中心であった場所に向かって急いだ。
防御壁のお陰なのか、黒焦げにはなっていないが、
体中傷だらけだ。
竜巻を作るまでに、敵にさんざん攻撃されていたのだろう。
それでも、体を張って飛び続けてくれていたのだ。
私は、勇気と根性のあるリスバートを少し見直した。
「どうだ?私もそれなりにやるだろう?」
リスバートが、私の顔の近くで高笑いする
「少し黙ってて。今治療するから。」
私は、リスバートの傷口に右手を当てて、傷が治るように祈った。
すると、傷はみるみる塞がっていき、
すっかりなくなってしまった。
「放っておいても、自分で治せるのに。」
ベアトリスが、いくつかの小さな球を拾い集めながら言った。
どうやら、敵は一人ではなかったようだ。
高速で動いていたのもあるが、
そもそも大勢いたから、チラチラと気配を感じていたのだろう。
「自分で治すのと、
こうして治療してもらうのとでは、気分が違うだろう。
本当にバルゼビアは人の気持ちを分かっていない。」
リスバートがベアトリスにうんざりしたような表情を向ける。
ベアトリスはうんざりした表情をリスバートに返した。
「きゃあ。」
突然、背後から、レイリアの悲鳴が聞こえた。
何事かと振り返ると、レイリアの左手から血がダラダラと流れていた。
彼女が必死に右手で傷口を押さえるも、血は流れ続ける。
私は急いでレイリアに駆け寄り、
傷口に手をやる。
まだ終わっていなかったようだ・・・。
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