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新しい世界
第28話
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ルザーフは、アリウスの剣が纏う光を嫌ってか、
アリウスを避け、ディメイアとの衝突を繰り返す。
しかし、ディメイアの方が戦いに長けており、
攻撃を一切受け付けず、逆に返り討ちにした。
「くそっ、どんなに魔力が多くても、生まれ持ったセンスには敵わないということか・・・。」
「御主ではエルステッドは使いこなせまい。
おとなしく返すがよい。」
ディメイアは手を差し出しエルステッドと呼ばれるものを要求する。
ルザーフは、何も言わず、断章の入った皮袋を取り出した。
「それに記されたエルステッドは、創造と破壊を司る、
天帝の最初の言の葉。
使い方を誤れば、自らの破滅をも生み出すであろう。」
どうやらエルステッドとは、断章が示す文章の名前のようだ。
「そんなことは知っている。
だから求めたんだ、こんな茶番を終わらせるために。」
ルザーフは、皮袋を空中へと投げ、手にした刃で切り裂くと、
散らばった断章を魔力で手元へ集めた。
「見ていろ、俺が天帝の力を受け継いで、
全てを終わらせてやる。」
「やめろ。」
ディメイアが慌ててルザーフに飛び掛かるが、
彼は躱しながら断章へと魔力を注ぎ込み続ける。
そして、いつの間にか断章はひとつの大きな立方体に姿を変えた。
「これは、キューブと呼ばれる情報媒体、
この世界で言うなら、紙のようなものだ。
これには、天帝が発したとされる最初の言葉が記されている。
そして、それを聴くことによって、天帝の力が俺の物になる。」
ルザーフは、私に向けてその立方体を見せびらかし、説明する。
その後、彼がキューブと呼ぶその物体から、
彼の手を伝って、頭部へと光が移動していった。
すると、突然、ルザーフが頭を押さえて苦しみだした。
「このままでは、まずい。」
ディメイアが焦りながら左手に力を集中させる。
アリウスも隙を見せたルザーフに向けて切りかかる。
やがて、ディメイアの左手から光が放たれ、ルザーフは光に包まれる。
そして、それとほぼ同時にアリウスの剣がルザーフがいると思われる場所に突き入れられた。
しかし、光が去った時、ルザーフは無傷でそこにいて、アリウスの剣を刃で受け止めていた。
「間に合わなかったか・・・。」
ディメイアが悔しそうに呟く。
間に合わなかったということは、
ルザーフは世界を破壊し、創造する力を得てしまったということなのだろうか?
「天帝の最初の言葉とは、そういうことだったのか・・。面白い。
この力で、まずは、手始めに、イヴ、お前たちの世界を破壊してやろう。」
ルザーフは、アリウスを刃を振って吹き飛ばすと、
その刃を地面に突き刺し、両手を何かを抱え込むように前に突き出す。
すると、そこにボールのようなものが発生し、禍々しい光を放ち始めた。
そして、そのボールはどんどん小さく縮小していき、
やがて豆粒ほどになって私からは見えなくなった。
その直後、ルザーフの手元から猛烈な爆風が巻き起こり、
私達は吹き飛ばされて壁に叩きつけられた。
しばらくその爆風が続き、そのあいだは息ができないほどだった。
風が収まると、今度は硬い床に叩きつけられる。
一体、何が起きたのだろうか?
「今、アリウスとイヴが創った夢の世界は消え去った。
残っているのは、この地獄だけだ。」
それは、つまり、私達が今まで暮らしてきた世界が消えたという意味なのだろう。
ルザーフの言うことなど信じることはできなかったが、
ルザーフの満足そうな笑い声と、
ディメイアの悔しそうな姿を見る限り、どうやら本当のことなのかもしれない。
私達は、帰る世界を失ったのだ。
アルテアの塔の上で守ると誓ったあの景色を、私は守ることができなかった・・・。
アリウスを避け、ディメイアとの衝突を繰り返す。
しかし、ディメイアの方が戦いに長けており、
攻撃を一切受け付けず、逆に返り討ちにした。
「くそっ、どんなに魔力が多くても、生まれ持ったセンスには敵わないということか・・・。」
「御主ではエルステッドは使いこなせまい。
おとなしく返すがよい。」
ディメイアは手を差し出しエルステッドと呼ばれるものを要求する。
ルザーフは、何も言わず、断章の入った皮袋を取り出した。
「それに記されたエルステッドは、創造と破壊を司る、
天帝の最初の言の葉。
使い方を誤れば、自らの破滅をも生み出すであろう。」
どうやらエルステッドとは、断章が示す文章の名前のようだ。
「そんなことは知っている。
だから求めたんだ、こんな茶番を終わらせるために。」
ルザーフは、皮袋を空中へと投げ、手にした刃で切り裂くと、
散らばった断章を魔力で手元へ集めた。
「見ていろ、俺が天帝の力を受け継いで、
全てを終わらせてやる。」
「やめろ。」
ディメイアが慌ててルザーフに飛び掛かるが、
彼は躱しながら断章へと魔力を注ぎ込み続ける。
そして、いつの間にか断章はひとつの大きな立方体に姿を変えた。
「これは、キューブと呼ばれる情報媒体、
この世界で言うなら、紙のようなものだ。
これには、天帝が発したとされる最初の言葉が記されている。
そして、それを聴くことによって、天帝の力が俺の物になる。」
ルザーフは、私に向けてその立方体を見せびらかし、説明する。
その後、彼がキューブと呼ぶその物体から、
彼の手を伝って、頭部へと光が移動していった。
すると、突然、ルザーフが頭を押さえて苦しみだした。
「このままでは、まずい。」
ディメイアが焦りながら左手に力を集中させる。
アリウスも隙を見せたルザーフに向けて切りかかる。
やがて、ディメイアの左手から光が放たれ、ルザーフは光に包まれる。
そして、それとほぼ同時にアリウスの剣がルザーフがいると思われる場所に突き入れられた。
しかし、光が去った時、ルザーフは無傷でそこにいて、アリウスの剣を刃で受け止めていた。
「間に合わなかったか・・・。」
ディメイアが悔しそうに呟く。
間に合わなかったということは、
ルザーフは世界を破壊し、創造する力を得てしまったということなのだろうか?
「天帝の最初の言葉とは、そういうことだったのか・・。面白い。
この力で、まずは、手始めに、イヴ、お前たちの世界を破壊してやろう。」
ルザーフは、アリウスを刃を振って吹き飛ばすと、
その刃を地面に突き刺し、両手を何かを抱え込むように前に突き出す。
すると、そこにボールのようなものが発生し、禍々しい光を放ち始めた。
そして、そのボールはどんどん小さく縮小していき、
やがて豆粒ほどになって私からは見えなくなった。
その直後、ルザーフの手元から猛烈な爆風が巻き起こり、
私達は吹き飛ばされて壁に叩きつけられた。
しばらくその爆風が続き、そのあいだは息ができないほどだった。
風が収まると、今度は硬い床に叩きつけられる。
一体、何が起きたのだろうか?
「今、アリウスとイヴが創った夢の世界は消え去った。
残っているのは、この地獄だけだ。」
それは、つまり、私達が今まで暮らしてきた世界が消えたという意味なのだろう。
ルザーフの言うことなど信じることはできなかったが、
ルザーフの満足そうな笑い声と、
ディメイアの悔しそうな姿を見る限り、どうやら本当のことなのかもしれない。
私達は、帰る世界を失ったのだ。
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