チートは必要でした

エイリス

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災害まで5日

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「ばかな!あのアニメがやってないだと!」
再放送を見る気分で、毎週見ていたアニメの放送時間を新聞で確認し驚愕する。
そもそもアニメが少ない?!特撮が多くない?!

しかも、17時枠で仮面ラ〇ダーだと?!日朝じゃないのか?!
仮面ラ〇ダーR18って、なんかもう少し名前がなかったのか?!

ど、どっちだ?!R18なのか?それとも名前なのか?!

えっと、詳細を・・仮面ラ〇ダーR 18号が金髪をなびかせ華麗に変身。
・・なんか色々混ざってないか?!これ、人造人間18号だろ?!

まてや!スーパー仮面ラ〇ダーZ・・・いかん、色々アウトや!

朝から体力を使い果たしそうだ。。
新聞(テレビ欄)に全力ツッコミを入れた後、朝食を食べ家を出る。

「おや?今日は元気ないね!おはよー」
「おう。おはよう。翼はご機嫌だな?」
朝からご機嫌な翼が挨拶してきたので、手を挙げて挨拶を返す。

「わかる?わかる?わかる?昨日ね!試合中に、渡辺先輩がわたしに手を振ってくれたの!」
「へーー」
それ、多分お前にじゃないよ・・

「それでね。ダンク?をね。渡辺先輩が決めて!圧勝よ!圧勝!」
「へいへい」
ハイテンションの翼による渡辺先輩が凄い。ワタスゴを聞かされ続けた・・・・

「おはー」
「ん?今日は、元気ないね?昨日ので筋肉痛?助かったけど大丈夫か?」
ワタスゴに疲弊した俺を見て、由紀が心配そうに聞いてくる。

「いや、そっちは大丈夫だ。あれを聞かされ続けただけだ」
視線を他の女子と話してる翼に向けて答える。

「ああ。なるほど。そうだ。父が暇な時に手伝いに来てくれると助かるって」
翼に視線を向けて納得した由紀が、バイトに来る?っと誘ってくる。
うーん。

「時間があれば考える」
「OK。入れる日が分かれば教えて、伝えておくから」
ここで、その笑顔は駄目だぜ、由紀・・・

「きゃーー」
「正義×由紀?」
「由紀×正義?」
教室の隅で、女子が何か言ってる。
聞いてはいけない領域だな。

そして授業だ。
自転車・・免許がいるのか・・・
PC学習・・まさかの日本語キーボード・・・使い辛いぃぃぃ
英語っぽい何か・・・分からん。似てるけど違ってる。
数学の文章問題。消費税20%・・昨日の水買った時に思ったさ・・高い・・

「お昼、行くわよー」
「あ、今日は弁当だから」

「「「「な、なにぃぃぃぃぃ」」」」
翼の誘いに答えると、かなりのクラスメイトが驚愕した。

「え?だ、誰に作ってもらったの?」
「か、彼女?佐々木?!」
「自分で作ったけど?」

「「「「なんだって?!」」」」

「わ、わたし、買いに行ってくるから・・」
呆然とした表情で翼が教室を出て行った。

え?そこまで?

「正義?自分で作ったのか?すごいな」
「くっ」
俺の料理を知ってる由紀が悔しそうにしてる。くっくっ。


「本当に、自分で作ったのか・・・」
机に広げたお弁当を見て、阿部が唖然としてる。

「レンジでチンでしょ・・って・・手料理っぽいんですけど」
俺の弁当を見に美鈴さんが来て、唖然としている。
当然手作りさ!料理チートな気分だな!

「食べる?」
「え?良いの?」
ふっふっっふっふっ。料理チートな気分で機嫌が良い俺は、おかずを一品あげた。

「やばい。おいしい・・・」
卵焼きを食べた美鈴さんの言葉にクラスメイトが凍る。なぜに?

「ぼ、僕のおかずと交換しない?」
阿部が聞いてきたので、快く唐揚げを交換する。

「本当においしい・・・」
交換した唐揚げを食べた阿部も驚愕している。


「「「嘘だろ?!料理実習で砂糖と塩を間違えた佐々木が!!」」」
え?俺の記憶にないんだが?

「カレーに隠し味だって、酢を大量に入れた佐々木が!!!」
「聞いた事ある!中学酢カラー事件だろ!」
「俺は、タバスコスパゲッティ事件が衝撃だと聞いたが?」
「ケチャップと間違えてタバスコ入れて、慌てて砂糖を投入したやつな」
そんな記憶は全くないぞ・・それを知っててよく食べたな美鈴さん。

「お店に出せる味よ・・」
うん。昨日やったぞ?
しかし、俺の記憶にないって、こっちの世界の俺!何やってんだよ!

・・あれ?こっちの世界にいた俺って、どうなったんだ?
魂が同化したら記憶とかあるよな?きっと。

え?俺が、この体に入った後って、元々の俺はどこに?
俺の代わりに死んだ?

うわ。怖くなってきた。考えるのよそう・・・

クラスメイトの襲撃で、俺は野菜パンを食べたと記す。
気分よくあげまくった結果であった・・・

良いお嫁さんになるよって言った翼の言葉に心にダメージが入ったが・・


放課後。
昨日のバイト代で水、食料を購入し倉庫に入れて気付いた。

「この倉庫も流れたから意味ないじゃん!」
倉庫にツッコミを入れる。

あ、危なかったぜ。
買った物をリュックに詰めて、高台に向かう。
まあ、山だよ。ここに子供の時の秘密基地があるのさ。

水、食料を持って、ヒィヒィ言いながら山に登り。

「確か、この辺りのはず・・・あった!!って小さい!!!」
そうだよな。子供の時の秘密基地だもんな。小さいよな。大きく感じたけど子供だったからだよなぁー。

「まあ、でも保管はできるか。」
秘密基地って事で、塞いでいた蓋を移動して中を確認する。
蓋も山に落ちてたプラスチックの板だけどな。

なんとかなりそうだな。リュックから水、食料を中に置いて行く。
子供が2人で立って何とか入れるサイズだったが、水等を置いておくのには十分だった。

倉庫と秘密基地を3回往復して、その後は必要な物を100均で買っては秘密基地に運んだ。

中々の重労働だったが、備えあれば憂いなしだな。

疲れたので、家の戻り部屋に帰って一息。
夕食の準備もしないとなぁ・・・

おいしいと言って貰えるのが嬉しくて、つい引き受けてしまった・・・
俺の世界で親孝行が出来なかったからな。ここでするのも良いだろう。

夕食を食べて、風呂に入りベットに倒れこむように眠る・・・流石に疲れたらしい。
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