銃器が弱すぎる世界に転生したけど銃知識と現代戦術知識で成り上がる

佐々牙嵯峨兎

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2章 邪月の都ルナ

閑話 商人会会長の悩み事

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一週間かけてようやく魔術師学校に着くと校長に案内される、校長に案内される途中で少し質問する。
その魔法具を持っている生徒の名前は、アリス・エレメンツとヴィンセント・アルデヒドだ。
この二人は同じ村出身でありアリスは王族級キングで、ヴィンセントは国民級ピープルだったが先週王族級キングになって才能あるものだ。
しかしアリスはイチャモンを着けてきた先輩たちを返り討ちにしたり、しつこく告白してくる王子を気絶させたりなど問題を起こしている。
ヴィンセントも開発している魔法具の爆発事故を何回か起こしたりもしている。
経歴がかすみそうなくらい問題を越している事に、アリオンは物凄くあきれ果てていた。
そうして客室に着いて中に入る。
中にいたのは男女一組だった。片方は少し苦労人気質な青年で、もう片方は努力家な少女だ。
二人は礼儀正しくお辞儀をして自己紹介する。

「遠路はるばるお越しくださいありがとうございます。私の名前はアリス・エレメンツ、隣にいるのが――」
「ヴィンセント・アルデヒドです」

アリスと言った少女は、黄金に輝くミディアムで、目つきは少しつり目であり瞳は暗くも赤い黄色で、身長は一六〇センチぐらいだろう。容姿端麗で健康な肌付きをして、王子が何度もアプローチをしたのも少しわかる。
ヴィンセントと言った青年は、トルマリンのように蒼白いショートで、目つきは優しく瞳は薄茶のシナモンで、身長は一七〇センチだろう。少し苦労人っぽいが、白衣を着ており魔道具を開発している途中で呼ばれたのだろうか?
アリオンは彼らの礼儀を返しつつ椅子に座る、アリスは首を傾げながら質問する。

「噂はかねがね聞いております。一体どのような要件でここに?」

アリオンはアリスの質問をふっと笑い、話を切り出す。

「さて……単刀直入に言います。あんた達が持っている回転式拳銃リボルバーを渡しなさい!」
「「ハイ?」」

アリオンの言葉に、二人は何を言っているか分からずに首を傾げる。
アリスが首を傾げている時に、ヴィンセントはアリオンの考えを推理する。

(いきなりすごい事を言ってきたな。でも何でその名前を知っているんだ? 知っているのは自分とアリス、アレスだけなのに……)

しかしいくら考えて答えが出ず、ヴィンセントはアリスに目を合わせて確認したら、一応探りを入れようとアリオンに質問する。

「あの? 失礼かもしれませんが、なぜ自分たちが回転式拳銃リボルバーを持っている事を知っていますか?」
「あら……そんなに気になりますの?」

ヴィンセントが質問されてアリオンは少し機嫌よさそうに言う、なんでも回転式拳銃リボルバーは一人の商人からくれた、ちなみに突撃銃アサルトライフルも所持していると言う。
ヴィンセントは「ルイさんが与えたのか?」と疑うが、そもそもアレスは「内緒にして欲しい」と言って頼んでいる、それ(回転式拳銃リボルバー突撃銃アサルトライフル)を手に入れるなんて、
ヴィンセントはそう思っていると、アリスが席を立って頭を下げる。

「すみません。これはアレスがくれた宝物で、簡単に渡せません」
「ナッ……!」

アリオンはアリスの言葉を信じられずにこわばってしまう。ヴィンセントはアリスのアホさ加減に呆れつつも、頼もしさに安心して続く。

「自分も同じです。理由は昔の俺を変えた宝物で、大切なお守りに近いものですから。それでは失礼いたします」

ヴィンセントはそう言って、アリスと共にこの部屋を去ろうとした、その時にアリオンが呼び止める。

「待ちなさい! お金ならいくらで払います、ですのでそれを――」
「申し訳ありませんが、お金をいくら積まれようと、これを渡すつもりはありません。それでは」

アリスはそう言ってこの部屋を去ろうとした時に、アリオンがとんでもない事を言う。

「貴方とアレス様の関係は知りませんが、アレス様はもう死んでいらっしゃるかしらもしれませんよ!」

アリスはその言葉を聞いて止まる、ヴィンセントも「アッ」と呟いてアリオンに呆れだす。

「今……何ておっしゃいましたか?」

アリスは笑みを浮かべて振り向くが、ヴィンセントからすればかなりブチ切れているしか見えない。そんな険悪な空気の中、アリオンは悠々と言う。

「話では幼馴染みだが何だか知りませんが、なにも使わないより、この叡智を広めるのが――」

アリオンは喜々と語るが、アリスが目にも見えぬ早業で回転式拳銃リボルバーを抜く、すると一気に距離を近づいて銃口マズルを額に突きつける。

「ほ、ほぇ?」

アリオンは一体何が起きているか分からずに変な声を出す、しかしアリスは言葉を聞かずに質問する。

「何で偉そうに交渉するの? 何で相手をバカにするような言い方をするの?」
「あ、あ、アァ……」

アリオンは生まれたての小鹿のように震えて、質問を返せずにいた。アリスは回転式拳銃リボルバー撃鉄ハンマーを下ろして、引き金トリガーを引こうとした時、ヴィンセントが詠唱する。

『力の根源よ。今一度、敵対者を眠らせろ。睡眠煙スリープ

ヴィンセントが詠唱し終えると、指先から薄紫の煙が噴き出て、アリスがその煙に包まれると、倒れるように眠り出す。
アリスが倒れてる時にヴィンセントは彼女を受け止め、そのまま背負ってこの部屋から去る前に忠告する。

「あんた、そんな態度を続けると痛い目を見るぜ。今のようにな」

ヴィンセントはそう言ってこの部屋から出る、アリオンはあまりの怖さでこしを抜かしてしまい、少し時間が経ってから立ち上がれた。




▲▽▲▽▲▽




アリオンはシンに帰国した。だが彼女はベッドの上でとても憤慨して癇癪を起している。

「キィ~! なんですあれは!」

彼女がとても癇癪を起しているのは、応竜人ドラグーンのプライドをえぐられた事と、見下した視線を向けられたからだ。
このままやられたままでは気が済まない。彼女はぶつぶつと呟く。

「(このままやられて黙っていられません。魔術協会に圧力をかけるか……はたまた暗殺者アサシンを使うか、未曽有の傭兵を襲わせるか……)」

裏社会並みのヤバイ事を呟き続けると、召し使いが報告する。

「会長、アレスを連れてきた商人が来ましたが、どうしましょうか?」

アリオンは追い出そうと思ったが、ストレスが溜まってどう発散しようと考えていた、ちょうどよくストレス発散しようと入れさせる。
召し使いは客人を受け入れようとしているさなか、アリオンはどんな反応をするかワクワクする。
しかし彼女はまだ気づいていない、来た客人がまさかあの人物だと思ってもいなかった。
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