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74 2学期の始まり
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「おはよう、高梨」
「おはよう、立花」
「おはよう、久遠」
「ん、おはようございます、立花」
なんとなくおかしくなった心菜の挨拶に、立花は一瞬不可解そうに首を傾げてそのあと普通に他のメンバーにも挨拶に向かう。門川は自分達よりも上の学校への入学を目指していて勉強詰だったはずなのに未だにテキストを開いて勉強中で、新谷も同様。有栖川は何がどうなったのか、塾にも行っていなかったはずなのにも関わらずl宿題が終わっていないと半泣きて宿題に取り組んでいる。気迫迫る鬼の形相で半泣きをすると言う器用な芸当を、心菜はほうっと魅入ってしまう。
「で?高梨はちゃんと宿題終わったのか?」
「え?終わるわけないじゃん」
「は?」
あっけらかんと答えた優奈に、心菜は唖然としてしまい、口を開いてぼーっとしてしまった。そして、我に帰って優奈の肩を掴んでゆさゆさと彼女の身体を揺らしまくる。
「何してんのよ!!私には宿題はちゃんと終わったって言ってなかった!?」
「う~ん、言ってないような~………、言ったような~………、てへ?」
頭にコツンと拳を当てて下をぺろっと出した優奈に、心菜は思いっきり叫ぶ。
「可愛くない!!」
優奈はすうっと視線を逸らしてテクテクと逃げようとするが、心菜がそれを見逃すはずがなく、優奈はがしっと心菜に捕まる。
「えぇえぇ、お望みならば、しっかりとつきっきりで宿題に取り組ませてあげるわ。そう、完璧に丸暗記するレベルで!!」
「ひょえっ、」
優奈の悲鳴も虚しく、第2学期の始業式が始まるまでの間、優奈は心菜に机に羽交締めにされてずっと宿題をさせられた。お陰さまでどうにか全ての宿題が、4分の1まで進められた。本当に、彼女は夏休みの間何をやっていたのだろうか。心菜は大きな溜め息をついてがんっ!!と机に頭を叩きつけた。嫌な音が響いても平然としてしまうくらいには、心菜はもう疲れていた。
(ゆーなちゃんの『宿題終わった!!』は、もう信用するまい)
静かに決意した心菜の隣で、優奈は屍のように机に突っ伏してげろげろと宿題と睨めっこをしていた。優奈は無事に、宿題提出期間2週間超過で全ての宿題を出すことができた。
お次は炎天下に行われる地獄の運動会。
熱いのが嫌いな心菜は、どうしようもなく溜め息を吐いて泣きたくなってしまったのだった。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「おはよう、立花」
「おはよう、久遠」
「ん、おはようございます、立花」
なんとなくおかしくなった心菜の挨拶に、立花は一瞬不可解そうに首を傾げてそのあと普通に他のメンバーにも挨拶に向かう。門川は自分達よりも上の学校への入学を目指していて勉強詰だったはずなのに未だにテキストを開いて勉強中で、新谷も同様。有栖川は何がどうなったのか、塾にも行っていなかったはずなのにも関わらずl宿題が終わっていないと半泣きて宿題に取り組んでいる。気迫迫る鬼の形相で半泣きをすると言う器用な芸当を、心菜はほうっと魅入ってしまう。
「で?高梨はちゃんと宿題終わったのか?」
「え?終わるわけないじゃん」
「は?」
あっけらかんと答えた優奈に、心菜は唖然としてしまい、口を開いてぼーっとしてしまった。そして、我に帰って優奈の肩を掴んでゆさゆさと彼女の身体を揺らしまくる。
「何してんのよ!!私には宿題はちゃんと終わったって言ってなかった!?」
「う~ん、言ってないような~………、言ったような~………、てへ?」
頭にコツンと拳を当てて下をぺろっと出した優奈に、心菜は思いっきり叫ぶ。
「可愛くない!!」
優奈はすうっと視線を逸らしてテクテクと逃げようとするが、心菜がそれを見逃すはずがなく、優奈はがしっと心菜に捕まる。
「えぇえぇ、お望みならば、しっかりとつきっきりで宿題に取り組ませてあげるわ。そう、完璧に丸暗記するレベルで!!」
「ひょえっ、」
優奈の悲鳴も虚しく、第2学期の始業式が始まるまでの間、優奈は心菜に机に羽交締めにされてずっと宿題をさせられた。お陰さまでどうにか全ての宿題が、4分の1まで進められた。本当に、彼女は夏休みの間何をやっていたのだろうか。心菜は大きな溜め息をついてがんっ!!と机に頭を叩きつけた。嫌な音が響いても平然としてしまうくらいには、心菜はもう疲れていた。
(ゆーなちゃんの『宿題終わった!!』は、もう信用するまい)
静かに決意した心菜の隣で、優奈は屍のように机に突っ伏してげろげろと宿題と睨めっこをしていた。優奈は無事に、宿題提出期間2週間超過で全ての宿題を出すことができた。
お次は炎天下に行われる地獄の運動会。
熱いのが嫌いな心菜は、どうしようもなく溜め息を吐いて泣きたくなってしまったのだった。
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読んでいただきありがとうございます😊😊😊
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