行き遅れの王女様は年下イケメン公爵と恋に落ちる?

雪乃

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第一章  出会い?

俺の可愛い人

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 東屋あずまやにいる彼女へ声を掛けたら案の定…彼女は完全に警戒している。



 未婚の女性…とは言っても昨今さっこんここまで異性に対して誰も警戒等しないだろう…なのにその警戒し過ぎている姿が、なんとも好ましく思えた。



 今時の貴婦人方にはいない希少種にも思えた。



 今の時代…未婚既婚かまわず恋とは楽しむモノ、まぁ…男女問わず貴族のたしなみと言えばそれだけなのだが…。



 だからこそ声を掛けただけのこの反応には、こちらとしても少々驚いてしまった。



 確か…アン王女はもう直ぐ40歳になられる筈…。



 だが…目の前の女性は、猛獣の前で小鹿が全身で警戒している様にもみえるくらい…幼くも見えたし、返って俺の嗜虐心しぎゃくしんあおっているのかとも思えた。



 そうしていると…先程のホールで令嬢達にいい様に身体を触られていた事を思い出し、つい…いじめたくなってしまったのだ。



 彼女が不用意な接触は好まない事をそれとなくわかっていた…が、やはりあれは刺激が強すぎた。



 そして今…彼女は誰もいないこんな東屋で酷く無防備にも思えたから、これはお仕置きだ…と自分勝手に理由を付けて、彼女の腰へと腕をうでませ抱き寄せる。



 ――――何という触り心地の良い事…か、ドレス越しでもわかるくらい…彼女の肌は並みのモノとは違う。



 そしてこの抱き心地の良さ…は何と表現すればいいのだ。

 
 
 今時の女性はほっそりし過ぎていて…抱いていると言うか掴まっている感じでしかなかったのに、彼女はかく気持ちいいのだ。



 やわやわとそれでいて吸いつく様な…こんな肌へお目に掛った事は1度もない。



 令嬢方が彼女に抱きついたりするのも頷ける…と言うモノだ。



 そして彼女はまだ異性を知らない。



 いきなり男に抱きつかれて狼狽うろたえているその姿がとても愛しかった。



 だから悪いと思いながらも…また苛めたくなってしまう。



 俺は彼女の放つ匂いを堪能たんのうしつつ、その首筋に舌をわせる。



 そして時間を掛けてゆっくりと舐めあげる。



 美味いっっ!!



 俺の舌でさえもこの肌はぐいぐい吸いついてくるではないかっっ!!



 きめ細やかでなめらかな美しい肌…そして俺に舐められて頬を上気させ、彼女のアメジストの瞳は微かに潤んでいる。



 何となまめかしい…だけどそれをおくびにも淑女しゅくじょとして出さずにいようとする仕草がまた可愛らしい。



 愛しいと思う気持ちがこんなに込み上げてくるのは初めてだ。



 彼女をこの俺だけのモノとしたいっっ。



 家柄とかは何も問題ない…ただ彼女が俺を受け入れて――――いや、何故受け身でいなければならない?




 彼女を手に入れてみせる!!



 それから暫くの間…何度も舌を這わせ彼女を味わっていたら、無粋ぶすいな客がやってきた…がこれはこれで好都合と言うモノ。



 男の癖に兎角とかく噂好きなローデン伯爵だ。



 彼に見られたのも良かったかもしれん。



 これでホールでは俺と王女の恋バナが咲き誇っているだろう。



 堂々と陛下へ王女の結婚を申し入れれば…陛下とて有無は言わない、いや言えないな。




 ただでさえ彼女は行き遅れ…等と噂されている姫君だから、これ以上の噂には耐えられまい。



 俺としては何故…この様な魅力的な女性が結婚しなかったのかが不思議でならないが、そんな事よりも今は彼女を存分に味わいたい――――と考えていたら、今度は彼女が如何どうにもならないと考えたのだろう…逆切れされた。



 身体はけがされても心までは穢されないっっ…か、流石王女だけある。



 益々ますます気に入ってしまうじゃないか…アン。



 多分俺に純潔を奪われたら、即座に自害でもしそうなタイプだな。



 優しくて気高くそして…無垢なアン。



 俺は身体だけじゃない…貴女の心も欲しいのだ。



 さて…これからじっくりと彼女に言い含めて外堀からめていこうか。



 本当に彼女は無垢過ぎる…自室に帰りたい気持ちが見え見えなのに、この俺の言う事を何の疑いもなく聞いてくれる等、本当に年上なのか疑いたくなる。



 俺は気に入ったモノは必ず手に入れるんだよ…だからアン、覚悟しておいてくれ。
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