行き遅れの王女様は年下イケメン公爵と恋に落ちる?

雪乃

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第一章  出会い?

宣戦布告

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 ソファーへ腰を下ろした私達は…いや私にこの坊やはそく私の腰や肩へ、そのたくましい腕をからめてくる――――けれどっっ!!!




 

 ぱちん――――っっ!!!




 私は思いっきり…渾身こんしんの力を込めてその腕を払った。



 それでもって思いっきり彼を睨みつけて言った。




如何どう言う事なのかしら…公爵?」


「愛しいアン…何を言うのかと思えば…本当に可愛いね、貴女は…」



 そう言ってこの坊やはたのしくて仕方ないとばかりにクスクスと笑いだす。



 勿論――――私は全く…1mmも楽しくなんかないわっっ!!



「何が可笑しいのかしら…公爵、私は怒っていますの…あ…あんな暴言を…国王であるお父様だけでなく、夜会に出席した貴族全員の前でお話ししていいモノではないでしょうっっ!!」



「暴言…?」



 公爵はいぶかしげに…その青灰色ブルーグレイの瞳をスッと細め、色香いろかの混じったテノール・スピントの声を2オクターブ程低くして呟く。




 でもそんな事には動じない…これは彼女の一生が掛っているのだから…。



「そう…あれは暴言でしょう? 私は貴方より何も申し込まれていないし、第一…昨日今日の面識めんしきだけで私は結婚を決めたりしません。まして貴方は…私より…年下…」



 つい…言いたくないのだ、って言葉が…自分はいている言う事をと認めるその言葉に抵抗を感じてしまう…のに、公爵は如何どうしてこの様な悪戯いたずらをしたのだろう…。



 そして最後には言葉がはっきりと言えなくなり、口の中でもごもごとしてしまう…。



「――――年下はイヤ?」


 自分の言葉に動揺してしまった彼女へすかさず公爵はその大きな両手で彼女の顔を包み込み、綺麗な顔を彼女の直ぐ近くまで近づけて問う。 




「――――――っっ!?」



 それをされたアンは見る見る間に顔を…いやその雪の様に白い肌を薄っすらとしゅに染め上げる。

 

「可愛い…そんなに私をあおって如何どうするの、アン?」



 公爵はそう言うと彼女の唇をペロンと、またしても彼の熱い舌で舐めてしまった。



 ついで彼女の朱に染まった頬や耳朶みみたぶももれなく舐められてしまった。



「可愛い…本当に可愛過ぎるね、そんなに赤くなってしまったら…私が止められなくなってしまう」


「な…何…何を言って、初めから貴方がそのような無体な事をなさる…ひゃあんっっ」



 またしてもぺろりと舐められてしまった。



 なんなの…この公爵ってば人の事本当に舐めてばっかりで、態度も舐められているけど…一体私をなんだと思っているのよっっ!!




 そんなに行き遅れをからかって楽しいのかしら…?




 行き遅れのユリの王女がそんなにダメな事なの?




 別に…ユリじゃないけど…。




 でも…幾ら行き遅れだって何でもされていい訳じゃあないわっっ!!




 私にも…女性にも意思というモノがあるのだからっっ!!



「お放しになって公爵」


「なにかな…愛しいアン」




 私は彼のその逞しい胸をぐいっと力一杯ちからいっぱい押して、少し距離を作る。




 それから深呼吸をして…居住いずまいを正してから口を開いた。



「私…今回の事は納得していません…ですが、貴方があのような場で公言こうげんなされたからには近い間に王室会議が開かれ、貴方の望むとおり私は公爵家へ嫁ぐ事になるでしょう」


「そうだね…そうするようにしたのは私だから…ね」



 公爵は悪びれもせずに言う。



「ですがこの婚姻は私の望むモノではない…という事をわかっていらっしゃるのでしょうか?」



「そうだね…今はまだ…かな」



 でも…今だけだよ…君は私のモノなのだから…。



「私…年下は好みではありません、それに他の女性とのお付き合いをされる行為もあまり好みません。それともう1つ…私は貴方を好ましいとは思えません…ですからこの婚姻はお互いが…っっ!!」



 ぐいっと私の両肩をつかむと、公爵はそのまま私を自身の胸の中へと押し付けたっっ!!



 まだお話している最中さなかだと言うのに…っっ!!



「――――言いたい事はこれで終わり…かな? 貴女がどの様に理由をつけられたとしても…婚姻を白紙にするつもりはないよ、貴女が不安に思われる事は理解をしているつもりだけど…年齢は…これはどうしようもないが、少なくとも私は貴女より色々な意味で経験も豊富だし…大人だとも思うのだけど…」


「ふ…不潔ですわっっ、そのようばかりおっしゃらないで下さいっっ」



 顔から火がきそうだわっっ!!



「それと――――私が愛しいと思う貴女と結婚するのだから、他の女性とは関係も清算し、貴女だけの夫となるよ。それと貴女は私を好まない…と、よろしい…では貴女が私を愛してくれるまで白い結婚といきますか」


 勿論…落とす自信はある――――。



「白い…結婚?」


「ええ…ある程度のスキンシップは必要ですが、貴女が私を好ましいと思って下さるまで…清いままでいましょう。勿論これは2人だけの秘密ですよ…アン」



 清いまま…そう…私が好きにならなければ何もしないと言う事…ね。

 

  そう…ではどちらが根をあげるか…これは勝負って事なのね。



 勿論私は自信があるわ、こんな坊やなんて好みではないもの。



 受けて立とうじゃないの…きっと私が勝ちに決まっている。



 私はにっこりとほほ笑みながら彼に宣戦布告をした。



「絶対に負けませんから…離婚となる日が待ち遠しいですわ」


「きっと貴女の方から私になびいてこられるでしょう…ね」



 絶対ないっっ!!



 かくてこれが私達のバトルの幕開けとなった。

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